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大阪・関西万博、日本館を報道陣に公開 世界最大級の火星隕石展示

毎日新聞 / 2025年1月26日 19時48分

報道陣に公開された大阪・関西万博の日本館=大阪市此花区で2025年1月26日午前11時50分、久保玲撮影

 経済産業省と日本国際博覧会協会は26日、大阪市此花区の夢洲(ゆめしま)で、2025年大阪・関西万博に政府が出展する「日本館」を報道陣に初めて公開した。2月末の完成を予定しており、日本の観測隊が南極で発見した世界最大級の火星隕石(いんせき)「火星の石」(幅約29センチ、高さ17・5センチ)などを展示する。

 日本館のテーマは「いのちと、いのちの、あいだに」で、プラント▽ファーム▽ファクトリー――の3エリアで構成。全エリアを通して、伝統に先端技術を取り入れた「日本型循環」を発信するという。

 プラントエリアに設けられたバイオガスプラントでは、万博会場内のごみを微生物の力で水やバイオガスに分解。浄化された水は「いのちの源」として建物中央の水盤(直径19メートル)にたまる仕組みになっているほか、微生物による発酵の働きを可視化した展示もある。

 ファームエリアでは、化石資源への依存や食料不足を解決しうる存在として注目される藻類を光エネルギーで培養する装置「フォトバイオリアクター」などを紹介。32種の藻類に扮(ふん)した人気キャラクター「ハローキティ」も登場する。

 黒田紀幸館長は「循環型社会に向けて何ができるかを考え、宇宙でも命の循環が起きていることを体感いただけるのではないか」と話した。建物の内壁や外壁に用いた国産杉の集成材は万博閉幕後、国内で再利用するという。

 日本館を巡っては、入札不成立や内装工事費の増額で建設費が当初の倍の約143億円に膨らみ、コストカットのため3階建てから2階建てに設計変更した経緯がある。経産省は最大360億円の総事業費は維持するとしている。【高木香奈】

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