水戸の酒門六差路、半世紀ぶりに「普通の交差点」に 渋滞緩和に期待
毎日新聞 / 2025年1月28日 9時15分
2024年10月に撮影された酒門六差路の空撮写真。東西から延びる2本の県道が交わる地点を、国道6号パイパスが南北に貫く。六差路の北側には工事中の新道が、西側から国道に向かって延びている=茨城県水戸土木事務所提供
国道6号と県道2本が交差している水戸市酒門(さかど)町の交差点「酒門六差路」が2月4日、県内でも珍しい六差路を事実上「返上」する。交差点北側に新たな道が開通するのに合わせ、2本のうち1本の県道との車の出入りを封鎖するため。県道では唯一となる六差路の光景は、まもなく見納めとなる。
新たに開通するのは都市計画道路中大野中河内線の約200メートルで、国道6号と平面交差した後、既存の市道と結ばれる。都市計画道路と市道はそれぞれ、酒門六差路を迂回(うかい)する形でこの県道と接続。県はこの県道と六差路の行き来をできなくして、新道への通行を促す。
県は「国道6号から(市内を南北に結ぶ)駅南中央通りやさくら通りまでが4車線で結ばれ、交通の円滑化が図られる」と話しており、交通渋滞緩和も期待している。
酒門六差路交差点は、4日から交差点名も「酒門六差路」から「酒門町北」に変更され、名実ともに普通の交差点となる。封鎖する県道自体は残り、歩行者や自転車が交差点を行き来することはできるが、車は原則、通行できない。
酒門地区は、江戸時代に水戸藩の学者が記した書物「水府地理温古録」にも登場する交通の要衝だった。国道を管理する国や水戸市立博物館などによると、かつて水運の要衝だった涸沼(ひぬま)と水戸を結ぶ道と、海から内陸に海産物を運び「塩の道」とも呼ばれた道が交差するこの地点は江戸時代から存在し、戦国時代にもあった可能性がある。
その後、県道が交差する「4差路」となり、1968年にはこの交差点を貫くように片側1車線の国道6号バイパスが造られ六差路化した。71年に国道が片側2車線化されると、交差点の「主役」は、古くからの県道から国道に移っていった。
今回、半世紀以上ぶりに再び4差路に戻ることになるが、古くからの道を封鎖する交差点の運用変更は、道の歴史としては大きな分岐点となる。【寺田剛】
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