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怒号も飛んだやり直し会見、400人超参加 フジの体質問う質問多く

毎日新聞 / 2025年1月27日 20時49分

記者会見に集まった大勢の報道関係者=東京都港区のフジテレビで2025年1月27日午後6時24分、藤井達也撮影

 タレントを引退した中居正広さん(52)と女性とのトラブルを巡るフジテレビの問題は、港浩一社長、嘉納修治会長の辞任に発展した。27日のやり直し記者会見には5人の役員が臨んだが、会場からはフジの体質そのものを問う指摘や批判が相次いだ。午後4時に始まった会見は6時間を過ぎても続き、煮え切らない回答に時折、怒号も飛んだ。

 17日の会見は「私の判断で」(港氏)ビデオカメラの撮影を認めず、質問を記者クラブ加盟社に限った。27日は時間制限のないフルオープンで行われ、港氏は冒頭「(前回は)カメラから逃げたと言われても仕方ない。メディアの信頼を揺るがした」と唇をかんだ。

 会見は、港氏や遠藤龍之介副会長ら4人が立ったまま謝罪して始まった。「まず、当事者の女性におわびを申し上げたい」。冒頭15分間、視聴者やスポンサーなどに「迷惑をかけた」とおわびし、途中から加わった清水賢治新社長を含む5人が計5回、頭を下げた。

 ただ、中居さんと女性のトラブルについては「特殊な案件」「女性のプライバシー保護と体調回復を優先した」などと明確に答えず、途中で発言を撤回するなどしたため、会見は異例の長時間に及んだ。一方、女性の身分を特定するような質問も度々あり、司会者が「プライバシーには配慮してほしい」と繰り返した。

 また「院政」を敷いているとされる取締役相談役の日枝久氏を念頭に2人の辞任について「しっぽ切り」と指摘する声もあり、日枝氏が会見に姿を見せないことに疑問の声が続出した。

 今回の問題の背景として、フジの女性社員らへの対応の体質をただす質問も目立った。「壇上の5人は女性社員やアナウンサーを意に沿わない形で会食に誘ったことは」との質問には、「食事に誘ったときに今となっては本人の意思確認をやっていかないといけないと思った」(港氏)「意思の確認をすべきだったかなと思う」(遠藤氏)などと一人一人が回答する場面もあった。自身の誕生日会に、今回の被害女性が参加したかを問われた港氏は「後輩たちがお祝いの会を開いてくれて、女性もいた。本人の意思を大事にしないといけないと思った」と答えた。性被害やセクハラについて、過去に社員やスタッフの女性から会社側に相談があったことも明かした。

 元TBS記者の金平茂紀氏は「報道機関として第三者委にだけ任せず、自ら検証番組を作る考えは」と質問。これについて遠藤氏は「これだけ大きな事態。メディアとしてやらなければならない」と応じた。

 会場となった東京・台場のフジ本社前には2時間前の受け付け開始時点から300人ほどの報道関係者らが列をつくった。入り口では手荷物検査や金属探知機によるボディーチェックも行われ、400人以上が詰めかけた。

 フジは会見の様子を、バラエティー番組やドラマの放送予定を変更して伝えた。台場を訪れていた男性(23)は「フジには好きな番組がたくさんある。そうした番組が作られる中で、女性が虐げられていたなら問題だ。トップがきちんと説明して改めてほしい」と注文した。【春増翔太、西本龍太朗】

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