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社長、発生2カ月後にトラブル把握 フジ社長と会長が引責辞任

毎日新聞 / 2025年1月27日 21時34分

記者会見する(左から)フジテレビの清水賢治新社長、遠藤龍之介副会長、港浩一社長、嘉納修治会長、フジ・メディア・ホールディングスの金光修社長=東京都港区のフジテレビで2025年1月27日午後7時18分、藤井達也撮影

 フジテレビは27日、元タレントの中居正広さん(52)と女性のトラブルに社員が関与したと報じられた問題で信用の失墜を招いたとして、港浩一社長と嘉納修治会長が同日付で引責辞任すると発表した。港氏の後任の社長にはフジ・メディア・ホールディングス(HD)専務の清水賢治氏が28日付で就任する。

 この日、フジ本社で開かれた記者会見で、港社長は中居さんから女性に対して「人権侵害が行われた可能性がある」とした上で「私自身の人権への認識が不足していた。対応を誤り、放送業界の信用失墜にもつながりかねない事態を招いた」と述べて謝罪した。

 退任後は「第三者委員会の調査に全面的に協力して、真実の解明と再発の防止、企業風土の刷新に向けて尽力したい」と語った。女性に対しては「ご本人に直接おわびしたい」と話した。嘉納氏も「この事態を招いた責任は私たち経営者にある」と辞任の理由を説明し「十分なケアができなかった女性に対し、心からおわび申し上げたい」と述べた。

 辞任が代表取締役2人にとどまったことについて、フジの遠藤龍之介副会長は会見で「全員がすぐに辞めると業務執行に差し支える。新体制は暫定的なものだ」と強調した。第三者委員会が調査報告書をまとめる3月末をめどに「役員がそれぞれ責任を取るべきだと思う」と語り、再び役員体制を見直す方針を示した。

 会見では、港社長への報告が、2023年6月初旬に社員が女性に話を聞いて事案を把握した2カ月後だったことも明らかになった。中居さんからも23年7月に社員に連絡があったが、事案に対する中居さんと女性の認識が異なっていたことなどから正式な調査をしなかったと説明した。一方、トラブルのきっかけになった食事会への社員の関与は改めて否定した。

 17日の記者会見は、参加者を記者クラブ加盟社などに限定して動画撮影を認めず、独立性の高い第三者委員会による調査も明言しなかったことなどから、説明責任を果たしていないと批判された。その後、スポンサーのCM差し止めが相次ぎ、社内外から経営陣の退任を求める声が高まった。メディアを限定せず、質問にも無制限に応じる形で開かれたこの日の会見には400人を超える報道陣が詰めかけた。

 港氏は早稲田大卒業後の1976年、フジに入社。ディレクターとして「夕やけニャンニャン」「オールナイトフジ」を手がけ、プロデューサーやディレクターとしてお笑いコンビ「とんねるず」の番組などの制作に関わった。常務取締役などを経て、15年から共同テレビ社長。22年6月にフジの社長に就任した。【井上知大、平本絢子、西本龍太朗】

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