同僚踏切殺害 経営者ら3人再逮捕 被害男性への強制わいせつ容疑

警視庁

　東京都板橋区で2023年12月、男性が踏切内で電車にはねられ死亡した事件で、被害男性にわいせつな行為をしたとして、警視庁捜査1課は29日、東京都小平市の塗装会社代表取締役、佐々木学容疑者（39）ら男性3人を強制わいせつ容疑で再逮捕した。

　警視庁は、容疑者らが被害男性に日常的に暴行を加えて精神的に追い込み、踏切に立ち入るよう強要して殺害したとみている。

　他に再逮捕されたのは、佐々木容疑者が経営する塗装会社「エムエー建装」の従業員、島畑明仁（34）と岩出篤哉（30）の両容疑者。

　再逮捕容疑は23年6月13日～7月12日に共謀して、同僚だった板橋区の高野修さん（死亡時56歳）の自宅アパートや静岡県富士宮市の飲食店で4回にわたり、高野さんの下半身に、棒状の鋼材の鉄筋などを突き刺したとしている。警視庁は3人の認否を明らかにしていない。

　また、島畑、岩出両容疑者は22年7月7～8日、千葉市のホテルの部屋で高野さんの顔を殴ったり、首を絞めたりしたとして、暴行容疑でも再逮捕された。

　警視庁によると、容疑者らのスマートフォンには、嫌がる高野さんに容疑者らが笑いながら、わいせつな行為などをする動画が残っていたという。

　警視庁は24年12月、佐々木容疑者ら3人と、塗装会社従業員の野崎俊太被告（39）を高野さんに対する殺人と監禁容疑で逮捕。東京地検は島畑容疑者と野崎被告を殺人と監禁罪で起訴した。踏切に同行していなかった佐々木、岩出両容疑者については監禁罪で起訴。殺人容疑は処分保留とし、警視庁が捜査を続けている。

　また、高野さんを抱えて頭からベッドに落とすなどの暴行を加えたとして、警視庁は佐々木、島畑、岩出の3容疑者を暴行容疑で再逮捕していた。東京地検は29日、3人を暴行罪で起訴した。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】