総務省出身の浜松市長「責任判断を」 同省出身のフジ幹部らに要請

中居正広さんの女性トラブルを巡る一連の対応が批判されているフジテレビの本社＝東京都港区で2025年1月23日午後4時51分、幾島健太郎撮影

　元タレントの中居正広さん（52）と女性とのトラブルを巡り浜松市の中野祐介市長は28日、定例記者会見で、フジテレビの取締役を元総務省幹部が務めていることを質問され「総務省うんぬんに限らずマスコミという社会性の高い企業の経営陣に名を連ねる方には社会的責任について、しっかり判断をいただきたい」と求めた。

　中野市長は旧自治省（現総務省）に入り、北海道副知事や総務省都道府県税課長を歴任した。元総務省幹部について「個人的に存じ上げている。私は放送行政の専門ではなく同じ総務省でも土地勘のない分野」と語った。

　フジテレビへのCM出稿の見合わせに関連して浜松市は系列のテレビ静岡を含む県内民放4社に1カ月当たり各局3、4回の頻度でスポットCMを出稿する契約を結んでいることを明らかにした。中野市長は「夕方のニュース番組の中でのCMで、フジテレビ制作の番組ではないためこれまで通り放送する」と説明した。

　市は映画やテレビ、CMなどの撮影を支援するフィルムコミッションに力を入れ、フジテレビの番組も過去に市内で撮影をしたが、「作品の内容を特に問わずにロケ支援をしている。特定の社に対して支援を行わないことは考えていない」と話した。フジテレビの一連の報道を受けて、テレビ静岡は全社員を対象にした匿名の社内アンケート調査をすることを表明している。【山田英之】