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大阪・熊取の小中学校、万博無料招待の参加見合わせ 安全面を懸念

毎日新聞 / 2025年1月30日 17時0分

2025年大阪・関西万博の会場。開幕を3カ月後に控え、外観が確認できるパビリオンも増えてきた=大阪市此花区の夢洲で2025年1月3日午前10時50分、本社ヘリから

 大阪・関西万博(4月13日開幕)に子どもを無料招待する府の事業を巡り、大阪府熊取町は安全面を懸念し、自治体単位での参加見合わせを決めた。町立小中学校8校の校長会が「不明な情報が多く、児童生徒を安全に引率できない」と判断し、町や町教育委員会は参加を見送ることにした。この事業を巡っては府内で、交野市が2024年5月に自治体単位での参加見合わせを表明した。府教育庁によると、吹田市からも見送りの連絡があったという。

 熊取町内8校の校長の連名で24年12月、児童生徒の保護者に対し、参加見合わせの文書を配った。文書は「平均で1日に15万人の来場が見込まれ、大変な混雑によって安全面での懸念がある」と指摘した。教員の下見も4月以降になって十分な事前の対策が難しく、はぐれた児童生徒の対応や昼食場所の確保も困難が予想されるとした。中学生は屋根付きの団体休憩所を利用できないことも課題に挙げた。

 運営面で、見学するパビリオンと時間帯が指定され、到着が遅れた場合の変更など柔軟な対策が講じられるか不明な点も考慮した。

 町教委によると、校長会は半年かけて議論を重ね、「町内には学校数が少なく、学校ごとではなく、全体で対応を決める」ことにした。未来を担う児童生徒のSDGs(持続可能な開発目標)に取り組む意欲や可能性を伸ばす機会として、校外学習として参加する方向で検討を重ね、「何とか万博に行かしてあげたい」といった意見も出た。最終的には「子どもたちの安心安全を確保できない懸念がある」として、参加見送りを決めた。

 府教育庁によると、事業は小中高校と特別支援学校の児童生徒を対象にする。町教委は確保されている町内の児童生徒のチケットについて、4月以降に学校を通してそれぞれに渡す予定にしている。【中村宰和】

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