基地近くに倒れていた男性に心臓マッサージ 自衛官3人、訓練生きる
毎日新聞 / 2025年1月31日 8時30分
路上で倒れていた男性に対し、心臓マッサージなど連係して迅速な措置をして命を救ったとして、春日・大野城・那珂川消防署(福岡県春日市)は22日、航空自衛隊春日基地(同市原町3)に勤務する自衛官の石井達夫さん(54)、本多和孝さん(50)、樋之口直紀さん(28)の3人に感謝状を贈った。
消防署や3人によると、2024年9月19日午前6時45分ごろ、基地正門で警備をしていた樋之口さんが、通行人からの知らせで基地北側の路上に向かうと、男性がフェンス沿いの茂みにあおむけで倒れていたという。
樋之口さんは通勤してきた本多さんとともに男性の意識や脈を確認。体温が下がり、声をかけたが、男性からの返事はなかったという。そこで衣類を緩め、体をさすり、交代で心臓マッサージをした。また、駆けつけた石井さんは救急車の誘導や男性の身元の確認などをした。
男性は同基地に勤める60代の職員と分かり、無事に回復。その後、3人は直接お礼を言われたという。
同消防署の担当者は「切迫した状況で、皆さんの途切れることのない行動によって命が救われた」とたたえた。
石井さんは「普段からいろいろな訓練をしており、成果を上げられた」と語り、本多さんも「初動対応の大切さを改めて感じた」と話した。樋之口さんは「男性が無事に回復され、心から良かったと思った」と振り返った。【後藤浩明】
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