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土砂崩れの主因は大雨 松山城山の道路整備工事も地形変更に影響か

毎日新聞 / 2025年1月30日 20時50分

土砂崩れが起きた松山城(中央)の北東斜面=松山市で2024年7月12日午前10時31分、本社ヘリから西村剛撮影

 松山城(松山市)が建つ城山の斜面が崩れ、親子3人が亡くなった2024年7月の土砂崩れを巡り、有識者らでつくる技術検討委員会は30日、発生メカニズムに関する報告書を公表した。当時の大雨が主な要因と判断したが、城山で整備された道路の擁壁や盛り土の重さが地形の変形に影響した可能性にも言及した。

 城山の斜面は24年7月12日未明、幅約50メートル、高さ約100メートルにわたって崩落。ふもとの住宅街に土砂が流れ込み、倒壊した家屋に住んでいた40~90代の親子3人が犠牲になった。松山市は当時、大雨の影響で警戒レベルが最高の「緊急安全確保」を出した。

 報告書によると、現場は軟質な地盤で以前から地形の変形が進む中、主に大雨に伴う雨水の影響で城山の上部で土砂の流出が発生。大量の土砂が3回にわたって住宅街に流れ込んだという。

 城山の頂上付近では15年、市が「緊急車両用道路」を整備。17年以降に道路のひび割れなどが相次いでいたため、市が復旧工事を進めていた。報告書には、斜面の巨木とともに道路の擁壁や盛り土の重さが斜面の変形に「影響を与えた可能性がある」と明記された。

 再発防止策として、斜面の巨木や水が集中しやすい場所を調査する必要性があると指摘した。

 愛媛県は土砂崩れの発生後、有識者に国や県、松山市の担当者をメンバーとする技術検討委員会を設置し、原因の分析を進めていた。

 松山市は現在まで住民説明会を開いていない。中村時広知事は県庁で報道陣の取材に対し、「松山市に道路施工の妥当性の検証に加え、一刻も早い説明会の開催を提案している」と語った。【広瀬晃子、鶴見泰寿】

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