宇都宮パルコ跡、ゼビオが正式取得 スポーツ通じ地域活性化の拠点に

2019年5月の宇都宮パルコ撤退以降、後継テナントは入っていない＝宇都宮市馬場通りで2025年1月31日午後5時24分、村田拓也撮影

　スポーツ用品販売大手のゼビオの親会社「ゼビオホールディングス」（福島県郡山市）は1月31日、2019年5月に閉店した宇都宮市中心部のファッションビル「宇都宮パルコ」跡を同日付で取得したと発表した。開業時期や具体的な活用方法は今後公表される予定。スポーツを通じた地域活性化の拠点としての役割を担う方針で、中心市街地のにぎわいの復活に期待が高まっている。

　取得した旧パルコビル（同市馬場通り3）は延べ床面積約2万5210平方メートルで、地下3階、地上11階建ての商業用不動産。同社はこのビルを地域住民が集う場として活用し、スポーツを通じた健康増進や学びの機会を提供する計画だ。また、子会社「ゼビオ」の本社機能を移転し、業務効率の向上を図る。

　同社は、23年3月に宇都宮市と地域連携協定を締結。本社機能を同市に移転するとして、時期や場所について検討していた。

　発表を受け、同市の佐藤栄一市長は「ゼビオ社によるパルコ跡の取得と本社機能の移転、さまざまな事業の展開について大変ありがたく、さらに連携を強化していく」と歓迎するコメントを出した。

　市は官民連携による相乗効果の高い取り組みを積極的に展開し、中心市街地のまちづくりを加速させていくとしている。【松沢真美】