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窃盗容疑の三菱UFJ元行員、盗んだ金塊はその日のうちに質入れか

毎日新聞 / 2025年2月4日 23時48分

警視庁練馬署から移送される三菱UFJ銀行元行員の今村由香理容疑者=東京都練馬区で2025年1月15日午前3時42分、北山夏帆撮影

 三菱UFJ銀行の東京都内の支店の貸金庫から金品が繰り返し盗まれた事件で、警視庁捜査2課は4日、新たに金塊計2キロ(時価総額約2200万円相当)を盗んだとして、元行員の今村由香理容疑者(46)=東京都練馬区=を窃盗容疑で再逮捕した。

 再逮捕容疑は2024年3月中旬ごろ、営業課長を務めていた練馬支店の貸金庫に2回侵入し、行内に保管されていた「予備鍵」とマスターキーを使って、都内の80代男性が利用する貸金庫を開け、金塊計2キロを盗んだとしている。

 警視庁によると、今村容疑者は盗んだ金塊を、別の機会に盗み出した金塊1キロと合わせて、その日のうちに都内の2店舗で質入れ。現金計2500万円を借り入れ、盗難が発覚しないように、他の顧客の貸金庫にその現金を補塡(ほてん)していたとみられる。

 「人事異動が近づいていると思い、これまで別の顧客から盗んだ現金を戻さないといけないと思った」と供述し、容疑を認めているという。

 今村容疑者は20年4月ごろ、江古田支店で貸金庫業務の管理を任されるようになった。江古田支店と合併された練馬と、24年10月に異動した玉川の2支店での約4年半で、顧客60人以上の貸金庫から、金塊は時価総額で7億円以上、現金は10億円以上を盗み出していたとされる。

 遅くとも5年ほど前から、外国為替証拠金取引(FX)への投資や競馬などで多額の損失を出していた。FXだけでも損失は約10億円に上り、これまでの調べに「返済に窮していた」と供述しているという。

 貸金庫の金品の保管状態をスマートフォンで撮影して記録し、顧客が訪れた際に盗難に気づかれないように金品を補塡して帳尻を合わせる「自転車操業」を繰り返していたとみられる。

 今村容疑者は24年9月下旬ごろに練馬支店で、男性顧客2人の貸金庫から金塊計約20キロ(時価総額約2億6000万円相当)を盗んだとして逮捕されていた。東京地検は4日、今村容疑者を窃盗罪で起訴した。

 事件を受け、同行は今年1月、半沢淳一頭取ら役員5人の報酬を減額する社内処分を発表。被害に遭った顧客への弁済を進め、貸金庫内に防犯カメラを設置するなど再発防止策を検討している。【遠藤龍】

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