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救急車出動せず男性死亡、岐阜・土岐市が陳謝 過失有無は明言せず

毎日新聞 / 2025年2月5日 20時25分

記者会見冒頭で謝罪をする土岐市の鷲見直人副市長(右から3人目)ら=岐阜県土岐市の土岐市役所で2025年2月5日午後3時2分、塚本紘平撮影

 岐阜県土岐市消防本部が、路上生活をしていた50代男性に関する119番を受けながら救急車を出動せず、男性が翌日に死亡した事案。5日の記者会見では、消防隊員らが警察から事情聴取を受けていることが明らかになり、同市の鷲見直人副市長は「心からおわび申し上げます」と陳謝した。【塚本紘平、田中理知】

 会見した市や消防本部によると、119番があったのは1月13日。60代の女性が「男性の様子がいつもと違う。声かけに応じない」などと通報したが、通報を受けた通信司令員が救急車の出動指示を出さなかった。翌14日午前6時40分ごろ、70代男性が「人が倒れている」と消防本部まで走って知らせ、救急車が出動。現場で男性の死亡が確認されたため、警察に連絡した。

 会見では、救急車を出動しなかったことの理由や妥当性について質問が集中したが、市の担当者は「警察案件。消防の方からは答えられない」「過失があったかどうかは捜査対象のため差し控える」と明言を避けた。

 男性の死因については「消防では分からない」とし、救急車が出動しなかったことと死亡の因果関係については、毎日新聞の取材に「回答できない」とした。

 一方、当日勤務していたのは、通信司令員2人、消防隊員8人で、いずれも県警の事情聴取を受けていると明らかにした。会見の冒頭には鷲見副市長が「市民の大切な命を支える救急業務において警察の捜査対象になったことを大変遺憾に思っている。心からおわび申し上げます」と陳謝した。

 消防庁によると、救急車を出動させるかどうかは同庁の「救急業務実施基準」に定められており、119番を受けた場合は「出動させなければならない」としている。担当者は「法令上の義務ではないが基準の優先度は高い。基本的には現場に行って傷病の程度を確認するのが通例」としている。

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