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隣家の失火で延焼、国重文「中家住宅」修復へCF 奈良・安堵

毎日新聞 / 2025年2月6日 9時45分

延焼で焼けた中家住宅主屋の屋根。屋根をふいていたかやが周囲に散乱している=中寧さん提供

 昨年7月に隣家の失火で延焼被害に遭った国重要文化財「中家(なかけ)住宅」(奈良県安堵町)を代々守ってきた所有者が5日、修復に向けたクラウドファンディング(CF)を始めた。総額6億~7億円と見込まれる修復費の85%は国が支払い、県と市も各5%を負担するが、所有者の個人負担も3000万円ほどになる見通し。「文化財は私たちだけのものではなく、社会全体で守っていくもの。支援を集める難しさは分かっているが、現状を知ってもらいたい」と話している。

 CFを始めたのは、21代目当主の中寧(やすし)さん(66)、八代さん(62)夫妻。中家住宅は二重の環濠(かんごう)に囲まれた構造が特徴の江戸時代初期の建造物で、住民の中さん一族が代々管理してきた。

 7月の火災では、隣の家のたき火がその家の門に燃え移り、中家住宅の主屋のかやぶき屋根に延焼した。けが人はなかったが、屋根が焼損し、消火作業で県内で最も古いとされる戦国時代の梅干しや貴重なびょうぶなども犠牲になったという。夫妻は「数年前に転居してきた隣人には、危ないからたき火をしないでと再三注意してきた。被害は取り返しがつかない」と憤る。

 CFは3月末まで専用サイト「READY FOR」で募り、目標額は500万円。修復後の特別招待や焼け残ったかやを使ったグッズなどを返礼品としている。問い合わせは中さん(0743・57・2284)へ。【稲生陽】

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