授業の合間にSNSパトロール 女子短大生、サイバー犯罪抑止に活躍
毎日新聞 / 2025年2月9日 9時15分
SNSで強盗や特殊詐欺の実行役(受け子)を募集する「闇バイト」など、サイバー空間を悪用した犯罪が後を絶たない。そんな中、高田短期大学(津市一身田)ボランティア部が小中学生らを対象にしたスマホ講座を開くなど、県警と連携して被害防止に努めている。一見フツーの女子短大生。その実、暇を見つけてサイバーパトロールもこなす「本格派」だ。【渋谷雅也】
「甘い言葉には気を付けてください。闇バイトが潜んでいます」。ボランティア部長の田中幸来(しあら)さん(20)ら2年生4人が1月31日、東員第二中学校(東員町城山)で「正しいスマートフォンの使い方」を開講。1年生約90人に、SNSなどインターネットでのトラブルや犯罪に巻き込まれないよう呼びかけた。
県警サイバー犯罪対策課によると、2024年のサイバー犯罪の検挙件数は133件で前年比33件減。ただ、181件だった21年以降は毎年100件を超える高止まりの状態だ。特にインターネットバンキングによる不正送金などが目立つ。
ボランティア部は、県警が官民一体で安心安全なサイバー空間を構築するため民間団体や市民に協力を求めている「サイバー防犯ボランティア」に15年から参加。企業や団体が多い中、県内の大学・短大で唯一参加し、県警からアドバイスを受けながら被害防止のための教育活動、広報啓発活動などに取り組んでいる。
高田短大では、サイバー防犯ボランティアチームを編成。田中さんの他、この日講師を務めた和田朱莉さん(19)、杉本愛莉さん(20)、西山未悠さん(20)が活動している。
4人は県内の小学校や公民館などで不定期にスマホ講座を開講。スマホゲームで課金利用を繰り返して多額の請求をされたケースや宅配業者を偽ったショートメールにだまされそうになったことなど実体験を交えて子どもや高齢者にアドバイスしている。
田中さんは「小中学生はSNSを利用した犯罪、高齢者は架空請求詐欺と、年齢層に合わせて内容を変えている。どれだけ身近に感じてもらえるかが大事」と語った。
また、4人は授業の合間など時間を見つけてSNS内をパトロール。警察から教わったやり方で「高収入」「パパ活」などをX(ツイッター)で検索し、犯罪につながる可能性がある投稿を探す。有害な投稿は警察庁から業務委託された「インターネット・ホットラインセンター」に通報し、削除要請してもらっている。
副部長の和田さんは「SNSを巡回していると闇バイト関連の投稿は思った以上に多い。自分は大丈夫だと思っていても、友達を介するなど、あらゆる手段で誘ってくる可能性がある。甘い言葉には注意してほしい」と話した。
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