「贋作の可能性高い」 高知県立美術館、1800万円で購入の絵
毎日新聞 / 2025年2月7日 15時19分
高知県立美術館(高知市)は7日、贋作(がんさく)の疑いで調査している油彩画、ハインリヒ・カンペンドンク作「少女と白鳥」(縦69センチ、横99.3センチ)について、「贋作の可能性が極めて高い」と発表した。詳細な調査データなどがまとまるのを待ち、2024年度内か25年度の早い時期に最終結果を報告する。
安田篤生館長らが高知市で記者会見して明らかにした。24年7月、「天才贋作師」として有名なヴォルフガング・ベルトラッキ氏による贋作の疑いが判明し、絵に使われた絵具の化学分析などを実施してきた。
これまでの調査で、絵の裏側に貼られた画商の名前が入った来歴を示すラベルは、ベルトラッキ氏作である可能性が高い▽絵が描かれたとされる1910年代には普及していなかった「チタニウムホワイト」など4種類の成分が絵具から検出された――ことを確認した。
こうした点を踏まえ、安田氏は「現段階で100%贋作だとは断言できないが、真作である可能性は極めてゼロに近い」と述べた。京都大の専門家に依頼した絵具の化学分析の調査報告を受けた後、県と同美術館で真作か贋作かの最終判断をして公表する。贋作と判明した場合は、県民向けに説明するため、絵の展示も検討する。
この絵は1995年に世界的なオークションハウスのクリスティーズで競売にかけられ、翌年、県が名古屋市の画商から1800万円で購入した。贋作であれば、画商などと賠償が可能かどうかを協議する方針。
ベルトラッキ氏はドイツの司法機関に対して、同美術館の絵は自作だと述べているが、安田氏は「贋作者の発言をどこまで信じていいのか」とし、ベルトラッキ氏とは接触せず、科学調査や来歴調査で真贋を確認する方針を改めて示した。【小林理】
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