日本被団協、主要8党国会議員と討論会 核禁条約巡り「本音の印象」
毎日新聞 / 2025年2月10日 20時3分
3月に米ニューヨークで核兵器禁止条約の第3回締約国会議が開かれるのを前に、ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)や国内外のNGO関係者らと主要8党の国会議員による討論会が10日、東京都千代田区の衆院議員会館で開かれた。
討論会は約2時間で、前半のみ報道陣に公開された。冒頭、日本被団協の田中熙巳代表委員(92)は「政府の代表が条約にオブザーバーでも参加をして日本の状況について発言し、やがては日本が核兵器廃絶の先頭に立つような行動を取っていただきたい」と訴えた。第1回締約国会議で議長を務めたオーストリアの外交官や核実験が行われた仏領ポリネシア議会の議員も参加し、核兵器廃絶に向けて日本政府の協力を求めた。
これに対して、自民党「被爆者救済と核兵器廃絶推進議連」事務局長の平口洋議員は「日本が態度を鮮明にすれば(核保有国とそれ以外の国の)溝が大きく深まる」と否定的な考えを示した。外務省の担当者も「これまでオブザーバー参加をした国々の状況を検証しつつ熟慮している」と述べるにとどまった。
公明党の斉藤鉄夫代表は外務省の検証作業について「政府としてはなかなか厳しい評価をしているのかなと中間報告を聞いて思った」と明かした上で、「連立政権の中で引き続き、オブザーバー参加すべきだということを強く主張していきたい」と話した。
立憲民主党の長妻昭代表代行は「日本も核の傘の下にあるという事実はあるが、NATO(北大西洋条約機構)諸国もオブザーバー参加している」と指摘。国民民主党、れいわ新選組、共産党も参加を求め、社民党の福島瑞穂党首は政府の姿勢について「日本被団協がノーベル平和賞を受賞する前と何も変わらない」と批判した。
終了後、田中さんは「(オブザーバー参加に賛同する党が連携し)詰めていってくれるのではないかという雰囲気があった」と手応えを語った。日本被団協の和田征子事務局次長(81)は「本音で語ってくれた印象があった」と話した。
政府はオブザーバー参加を見送る方向で調整中とされ、自民の森山裕幹事長は自民議員を派遣しない考えを示している。【椋田佳代、竹内麻子】
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