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甘み引き立つこだわりの配合 しょうゆ屋と洋菓子屋コラボのプリン

毎日新聞 / 2025年2月12日 15時0分

地元のしょうゆを使った人気の「奥村さんの醬油ぷりん」=福岡県みやこ町で2025年1月30日、井上和也撮影

 福岡県みやこ町にある老舗のしょうゆ屋と、地元の洋菓子屋がコラボレーション――。和洋折衷で生まれたプリンは町内外の人たちに愛されている。

 「洋菓子工房こふれ」が手掛ける「奥村さんの醬油ぷりん」。明治8(1875)年創業、奥村醬油醸造場のしょうゆを使ったカラメルソースをかけると、コクのあるプリンの甘みがぐっと引き立つ。

 コラボのきっかけは、2017年に出店したマルシェのイベントだった。こふれの店主、末広善之輔さん(46)さんが地元の和風の素材を入れたプリン作りを考えていた時、同じイベントで醸造場の5代目、奥村真(ちか)さんと出会い、「使わせてほしい」と提案。快諾をもらった。

 こだわりの味を求めてしょうゆの配合を試行錯誤すること約2カ月。カラメルソースだけでなく、卵液にもしょうゆを効かせている。売り出すと、地元のリピーターに加え、お土産でもらったという人が「おいしかったから」と店を訪れるなどファン層が広がった。

 こふれは、3町合併で現在のみやこ町が誕生した06年、末広さんが妻牧子さん(47)と共に開いた。店名はフランス語で「宝石箱」を意味し、「宝石のようなスイーツを提供したい」という夫婦の思いが詰まっている。

 醬油ぷりんの発売翌年の18年、末広さんは交通事故に遭い休業を余儀なくされた。療養中に常連客などからもらった応援の手紙に励まされ、約半年後に再開した。後遺症で1日に作れるスイーツの種類や数は限られるが「地元に恩返しがしたい」との思いは強い。

 町は「昭和」の元号を発案した漢学者、吉田増蔵(雅号・学軒)の出身地で、昭和100年に当たる今年は町への関心も高まりそうだ。末広さんは「地元の食材を生かしたものをもっと増やし、町を発信していきたい」と考えている。【井上和也】

洋菓子工房こふれ

 ケーキやプリン、焼き菓子など約30種類を販売。プリンは最初に商品化した「こだわりのぷりん」、「奥村さんの醬油ぷりん」、地元の「林龍平酒造場」の酒かすを使った「林さんの酒粕ぷりん」の3種類(各300円)。午前10時半~午後6時半。火曜定休。電話(0930・33・3885)。

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