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立会外分売は儲かるの?仕組みやメリット・デメリットを初心者向けに解説

楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2020年4月2日 10時0分

立会外分売は儲かるの?仕組みやメリット・デメリットを初心者向けに解説

立会外分売は儲かるの?仕組みやメリット・デメリットを初心者向けに解説

立会外分売は証券取引所の立会外で、大株主が持っている株を分売することです。POやIPOと比べて規模が小さく、スピーディーに取引が行われるのが特徴。ただし必ずしも儲かるとは限りません。メリット・デメリットを解説します。

立会外分売は儲かるの?仕組みやメリット・デメリットを初心者向けに解説

立会外分売とは

立会外分売とは

金融商品取引所で取引が行われている時間を立会時間(たちあいじかん)と言います。たとえば、よく知られている東京証券取引所の現物株式取引時間は、前場が9:00~11:30、後場が12:30~15:00です。立会外分売はこの取引時間外に株式を売り出すことです。

 

このように書くと怪しく感じられるかもしれませんが、分売を執行するときには金融商品取引所に届出を行います。委託された証券会社は、どの企業が立会外分売を行うのか予めアナウンスするため、決してこっそりやっているわけではありません。

 

・なぜ立会外分売が行われるのか

立会外分売では、大株主の持ち株を不特定多数の投資家に分売します。「それなら取引時間内に売り出したら良いのでは」と思われるかもしれませんが、株式を市場で大量に売り出すと、株価が大幅に下落する可能性があります。立会外で売り出すことで、株価下落リスクを防ぐのです。

 

また、立会外分売では「分売」なのがポイント。これまで少数の大株主が持っていた株を100株単位で売り出すので、個人株主の数が増えます。上場企業にとって、株主数は大変重要です。たとえば株主の一部上場企業になるためには2,200人以上の株主が必要なので、一部上場するために株主の数を増やす目的で立会外分売をする企業もあります。

 

・IPO・POと立会外分売の違い

立会外分売と似た株価売出方法として、IPOやPOが挙げられます。IPOは新規公開株式で、POはすでに上場している企業が追加の資金調達のために行う公募・売出のことです。

 

立会外分売はIPOやPOと比べると、規模が小さいです。もともと大株主が持っていた株式を放出するだけで、新しく株式を発行するわけではありません。

 

また、売り出された株式を手に入れるまでの期間も異なります。IPOやPOは申し込みから購入まで数日かかるのに対し、立会外分売は数時間のうちに結果がわかります。手に入れたその日のうちに売却することも可能です。

投資家側のメリット・デメリット

投資家側のメリット・デメリット

立会外分売の仕組みがわかったところで、投資家が立会外分売を利用して株を購入するメリットとデメリットをみていきましょう。

 

【メリット】

・割引価格で購入できる

分売価格は前日終値よりも3%~5%ディスカウントされます。最近行われた立会外分売は以下のとおり。左側が前営業日終値で、右側が分売価格です。いずれも3%前後安くなっています。

 

2020/1/29 リックソフト 6,460円→6,267円
2020/1/29 Link-U 1,841円→1,785円
2019/12/26 ピーバンドットコム 1,642円→1,592円
2019/12/24 ギフト 4,280円→4,152円
2019/12/18 シルバーライフ 2,640円→2,561円

 

・購入時の手数料が不要

通常、立会で株式を購入すると購入手数料がかかりますが、立会外分売は手数料がかかりません。

 

・申し込み~売却がスピーディー

先ほど説明したように、POやIPOには申し込みから購入、上場までしばらく時間があるため、スケジュール通りにチェックするのが大変です。立会外分売は申し込み期間が分売実施前営業日から当日の朝で、すぐに結果がわかります。たとえば分売当日の朝8時に申し込み、当選して購入した株をその日のうちに売却することもできます。

 

【デメリット】

・必ずしも儲かるとは限らない

立会外分売で購入した株が上がるかどうかはわかりません。購入してすぐに売ろうとする人も多いため、たくさん売りに出された結果、株価が下がることもあり得ます。

 

・当選するとは限らない

IPOやPOと同様、立会外分売も希望者多数の場合は抽選になります。購入申し込みをしたからと言って、必ずしも購入できるとは限りません。

立会外分売は儲かる?

立会外分売は儲かる?

2018年の立会外分売では129銘柄中、82銘柄がプラスになりました。これは分売価格と、分売実施日の終値を比較したものです。勝率は63.6%で、3分の1はマイナスになっていると思うと、ローリスクとは言い難いですね。

 

ただしこれは当日の引成(その日の最後の売買)で売るケースを想定したもの。ホールドするのもひとつの手です。先ほど説明したように、株主数を増やして一部上場するために立会外分売をする企業も少なくありません。保有しているうちに株価が上がる可能性もあります。

 

株式市場の地合いによっても儲かるかどうかは変わってきます。参考までに過去の取引結果を見てみるのもよいでしょう。

https://www.rakuten-sec.co.jp/web/domestic/off_auction/past_results/

楽天証券の立会外分売

立会外分売の当選確率を上げるためには、複数の証券会社から申し込むのが有効です。

 

楽天証券でも立会外分売の取り扱いがあります。申し込み受付時間は分売実施前営業日の17:15頃~実施当日の8:20。今後の予定銘柄も紹介されているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

 

※2020年4月時点の情報を元にした記事です。

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