株式分割が行われる理由を、初心者にわかりやすく解説
楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2020年5月14日 10時0分
株式分割が行われる理由を、初心者にわかりやすく解説
資産価値を変えず株式数のみを変更する株式分割。株価が高くなった企業は、さらなる上昇を見込んで株式分割をすることがあります。投資家にとって、株式分割は株価上昇のサインです。今回は、株式分割の目的と仕組みを紹介します。
株式分割とはなぜ行うのか?
まずは、株式分割の仕組みと、その理由について解説します。
・株式分割とは
株式投資とは、証券取引所に上場済みの株式会社が発行している株式への投資です。通常、1株100円、あるいは500円などと価格のついた株式を100株単位で購入します。
そして株式分割とは、文字通り現在の1株をいくつかに分割して株数を増やすことです。例えば、1株1,000円の銘柄があるとします。1株1,000円の株式を1:2の割合で株式分割した場合は、以下のようになります。
例
1. 株式分割前は1株1,000円の銘柄
2. 1:2の割合で株式分割(株式数を2倍に増やす)
3. 1株500円の銘柄に変わる
4. それまで100株保有していた人は、株式分割後200株保有することになる
これでわかるとおり、株式分割前に購入した株の資産価値に変化はありません。
・株式分割を行う理由
株式分割を行う主な目的は、流動性を高めるためです。流動性とは、投資家による売買頻度のことを指します。流動性が高い状況とは、より多くの投資家に売買されていることを意味し、流動性が高いほど株価の動きが活発になります。
つまり、株式分割がされると1株当たりの価格が下がり、購入しやすくなるため、株価は上昇しやすくなるということです。
ほかには新興市場(マザーズなど)から東証一部などへ移動するために、株式分割する場合もあります。東証一部や二部の厳しい上場基準を満たすために、株式分割が実行されるのです。
どちらにしても企業が成長するための手段の一つとして、株式分割が活用されています。
※2020年5月時点の情報を元にした記事です。2022年現在、東証の市場区分は「プライム市場」「スタンダード市場」「グロース市場」に再編されています。
メリット・デメリット
続いては、株式分割が投資家にとって、どのようなメリットとデメリットがあるかを紹介します。
・保有している資産価値は変わらない
株式分割によって株式数は増えても、全体の資産価値は変わりません。すでに投資家が購入した株式についても、株数は増えるものの資産価値は変わらないので、影響はありません。
例)株式数を2倍に増やす場合
●株式分割前:100株保有、保有している銘柄の資産価値1万円
●株式分割後:200株保有に変わるが、資産価値は変わらず1万円
・分割前よりも少額で購入できる
株式分割時に購入していない投資家にとっては、分割前より少額からの投資ができるようになるのがメリットです。
株式分割は全体の資産価値に変化を起こさない措置ですが、株価は分割割合に応じて下がります。
例)1:3の割合で株式分割した場合
●株式分割前:1株300円
●株式分割後:1株100円、株式数は3倍に増加
また、株式数が増えるので、より細かく売却できる点にも注目です。
例)1:3の割合で株式分割した場合
●株式分割前:200株、保有資産10万円の場合は1株500円単位で売却可能
●株式分割後:600株、保有資産10万円の場合は1株約167円単位で売却可能
また、株式分割後は株の必要最低投資金額が下がるので、株主になりやすく、株主優待も受けやすくなるといった魅力もあります。
・株価上昇につながる可能性
株式分割直後は、分割割合に応じて株価は下がり、売買できる株式数が増加して、購入しやすい状態となることから、取引は増加傾向になるため、次第に株価上昇へと変わる可能性もあるのが株式分割の特徴です。
・株式分割による株価急騰、急落リスク
株式分割によるデメリットは、いわゆるバブル的な急騰後の急落リスクもあることです。
株式分割に関する情報が出た後は、多くの投資家が対象銘柄に注目し急激に買いを入れることも珍しくありません。そのため株価が急激に上昇するものの、適正価格(企業価値などから判断する)を超える価格となり、ある日急落してしまう流れへ変わる場合があります。
これから投資を始める方は、株式分割を行っている銘柄の業績や業績予測についても調べることが大切です。
これからの株式分割しそうな銘柄の見分け方
これから株式分割しそうな銘柄を見分けるポイントは、市場と株価の2点です。もちろんほかにも見分ける方法はありますが、初心者はまず簡単に調べられる2点から確認してみるのが良いでしょう。
具体的には、マザーズやジャスダック市場に上場しているベンチャー企業などの株価と業績を調べます。業績が好調で株価も上がっている企業の株で、1株3,000円以上し、少額投資の難しい銘柄は株式分割の可能性が考えられます。なぜなら事業が成長中にもかかわらず株価が高いままだと、流動性が抑えられ株価の上昇も限定的になってしまうためです。
株式分割しそうな銘柄を探す際は、マザーズやジャスダック市場に上場している企業から検討してみてはいかがでしょうか。
株式分割の発表などは、楽天証券の「銘柄情報通知メール」でも知ることができます。楽天証券は手数料が全体的に安く、コストを抑えて取引できますので、この機会に楽天証券の口座を開設してみるのも良いでしょう。
※2020年5月時点の情報を元にした記事です。
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