ダウ平均株価とは。その意味やどのような場合に選ぶと良いのかを解説
楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2022年4月22日 10時0分
ダウ平均株価とは。その意味やどのような場合に選ぶと良いのかを解説
ニュースの中でしばしば耳にする言葉に、ダウ平均株価またはニューヨークダウというものがあります。アメリカの市況を表す指標です。ここではダウ平均の意味や特徴、他の株価指数との違いなどについてわかりやすく解説します。
ダウ平均株価とは。ニュースでよく聞くワードの意味
まず、ダウ平均株価がどのようなものなのか、わかりやすく解説します。
・アメリカを代表する優良銘柄30種類の株価の平均
一般的に、ダウ平均株価と呼ばれているのは、「ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価」のこと。ニューヨークの証券取引所(ニューヨーク証券取引所とナスダック市場)に上場している株式のうち、アメリカを代表する優良銘柄30種類の株価の平均を計算したものです。
ただし実際は、単純に平均値を計算しているのではなく、過去の平均株価との連続性を保つために、30種類の株価をすべて足し合わせたものを一定の値で割って算出しています。
ダウ平均株価を開発したのは、国際的な経済紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』の発行元としても知られるアメリカのメディア、ダウ・ジョーンズ社。1896年に12社を選んで「ダウ・ジョーンズ工業株平均」の算出を開始し、1928年から30銘柄の平均を取るようになりました。現在は、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社がダウ平均株価を算出し公表しています。
・構成する銘柄は時代によって入れ替えられている
ニューヨーク証券取引所に上場している企業は2,000社以上、ナスダック市場には3,000以上の企業が上場していますが、ダウ平均株価に組み込まれる銘柄は30種類だけです。時価総額や知名度、投資家からの注目度など、どの点から見てもアメリカを代表する「優良企業」ばかりです。
銘柄の入れ替えは随時なされます。銘柄の選定や変更に携わるのは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社と『ウォール・ストリート・ジャーナル』の代表からなる株価平均委員会です。
日経平均やナスダック総合指数との違い
平均株価と言えば、日本では日経平均株価がよく知られています。またアメリカの株価指数としては、ナスダック指数やS&P 500のことを思い出すかもしれません。このような株価指数がダウ平均株価とどのような関係にあるのか説明します。
・日経平均株価との違い
日経平均株価を構成する銘柄は225種で、ダウ平均株価と比べてかなり多めです。しかし、時価総額(企業の価値の合計)で見ると、ダウ平均株価700兆円台に比べて、日経平均株価は300兆円台と半分ほどの規模になります。
・ナスダック総合指数との違い
ナスダックは、1971年に開設されたアメリカの株式市場。主にベンチャー・新興企業が上場しています。「ナスダック総合指数」は、このナスダック市場に上場しているすべての企業の株価の平均を計算したものです。世界的な大企業のみで構成されるダウ平均株価と、必ずしも同じような動きを示すとはかぎりません。
また、ナスダック総合指数は時価総額加重平均と呼ばれる計算方法を採用し、規模の大きい企業ほど、その株価の動きが指数に反映するようにしています。ナスダック市場には、スタートアップ企業などの小型株(時価総額が比較的小さい銘柄)も上場されているため、企業規模によって指数への影響を調整しているのです。企業規模を考慮しないダウ平均株価とは発想が異なります。
ダウ平均株価は、株価が高い銘柄の株価の影響を受けやすいのに対して、ナスダック総合指数は、時価総額の大きな銘柄の株価の影響を受けやすくなります。
・S&P 500との違い
S&P 500とは、ニューヨーク証券取引所かナスダック市場に上場している銘柄のうち、さまざまな条件から選ばれた500銘柄を、調整を加えた時価総額加重平均で示した指数です。市場で取引される株式(浮動株)の時価総額が大きいほど、その株価が指数に影響を与える仕組みです。
S&P 500は、さまざまな業種の大企業500社で構成されているため、その動きはダウ平均株価よりもアメリカの証券市場全体の動きを反映しているものと、一般的に考えられています。
ダウ平均を活用するなら、こんな人におすすめ
最後に、ダウ平均の活用場面を紹介します。
・米国株への投資を検討している
米国株の投資を検討する際、ダウ平均はアメリカ株式市場の動きを知る上で欠かすことのできない指標の1つとなるでしょう。
また、米国株の銘柄選びに悩んでいるのであれば、まずダウ平均を構成する銘柄から選ぶことも考えられます。倒産リスクが極めて低い優良株ばかりですので、長期投資に向いた銘柄が見つかるでしょう。
・日本株投資のための指標
日本株に投資する際も、ダウ平均に目を向けてみることが大切です。日本経済はアメリカの影響を受ける傾向にあるため、今後の国内市場を分析・予測する上で重要なヒントを与えてくれるに違いありません。
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