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PERとは?株価収益率って何?押さえておきたい株式投資の基本用語

楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2020年12月24日 10時0分

PERとは?株価収益率って何?押さえておきたい株式投資の基本用語

PERとは?株価収益率って何?押さえておきたい株式投資の基本用語

PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)は、株価が割安か割高かを判断するのに利用できる指標です。ここでは株価や企業収益の変化によってPERがどう動くのか、また実際の投資でPERをどう使うのかなどを解説しています。

PERとは?株価収益率って何?押さえておきたい株式投資の基本用語

PERとは?株価収益率って何?

PERとは?株価収益率って何?

PERは株価の水準が割安になっているか、割高になっているかを評価する数値です。もしこれから株式を購入するなら、株価が割安の水準で購入したいと考えるでしょう。また保有している銘柄の株価が割高と判断できれば、売却のタイミングかもしれません。PERは株価の水準を評価した指標であるため、このような売買の参考になります。PERはprice earnings ratioの略で、ピーイーアールと読みます。日本語では「株価収益率」となります。

 

それではPERの中身について、くわしく見てみましょう。計算に使うのは、「株価」と「1株当たりの当期純利益」。1株当たりの当期純利益というのは、ある企業が稼いだ利益を、企業が発行した株式の数で割ったものです。PERの計算式は次のようになります。

 

PER=株価(円)÷1株当たりの当期純利益(円)

 

PERは、現在の株価が、1株当たりの利益に対して、何倍になっているかを示しているのです。

 

具体的な数字を当てはめてみましょう。ある企業の株価が3,000円、1株当たりの当期純利益が150円だったとします。3,000円÷150円=20となり、PERは20倍ということになるのです。もしこの数字が何らかの要因で30倍になれば割高と判断される方向に動いたことになり、逆に15倍に下がったとしたら割安と判断される方向に動いたことを意味するのです。

あわせて押さえたいEPSとPBRについて解説

あわせて押さえたいEPSとPBRについて解説

PERを計算するときに登場した「1株当たりの当期純利益」は、EPSと略されます。読み方はイーピーエス、Earnings Per Shareの略です。ある企業が稼いだ利益を、発行した株式の数で割ったもので、計算式は次のようになります。

 

EPS(円)=当期純利益(円)÷発行済株式総数(株)

 

当期純利益は、企業が決算で発表する損益計算書で確認できます。売上高から様々なコストや税金などを差し引いて、手元に残った利益です。具体的な数字で計算してみましょう。ある企業が1年間に稼いだ当期純利益が1,500億円。発行済み株式の総数が10億株あったとします。すると、1,500億円÷10億株=150円。1株当たりの当期純利益、EPSは150円と計算できるのです。

 

またPERと並んで、株価が割安か割高か判断するのに利用されるのが「PBR」。こちらは現在の株価が、1株当たりの純資産に対して、何倍になっているかを表す数字です。PERが企業の利益を見ているのに対し、PBRでは企業の資産に着目します。読み方はピービーアール、price book-value ratioの略。計算式は次のようになります。

 

PBR(倍)=株価(円)÷1株あたり純資産(円)

 

1株あたり純資産は、企業が公開する貸借対照表から計算することができます。純資産は、資産から負債を差し引いたもの。企業が持つ純粋な資産と言える数字で、企業が解散した場合には、株主に還元される部分となります。つまりもしPBRが1.0倍となっていれば、株価と、企業が解散した際に株主に還元される金額とが等しいということを意味するのです。

 

一方、PBRが0.5倍や0.8倍など1.0倍より小さいときは、企業の解散によって得られる金額よりも、株価が安くなっていることを意味します。企業が持つ資産から見ると、株価は割安と判断することができるでしょう。

株取引の基本「安く買って高く売る」

株取引の基本「安く買って高く売る」

株価は変動します。1,000円から500円まで下がったり、500円から1,500円まで上昇したりといったことが起こります。あとから株価チャートを見ると、500円のとき買って1,500円で売ればよかったと思うでしょう。PERを通してみると、また少し違った状況が見えてきます。

 

株価が1,000円のときに実績としての1株当たりの当期純利益が50円だったとすると、PERは20倍です。ここで来期の1株当たりの当期純利益が、25円まで下がるとの予測が出たとしましょう。株価が1,000円のままならPERは40倍で割高の方向に動きます。一方、株価が500円まで下がった時点では、PERは20倍。つまり1株当たりの当期純利益が下がれば、株価が1,000円から500円まで下がっても、PERは20倍のままとなるのです。

 

さらにその先の予測として、1株当たりの当期純利益が75円になるという数字が出たとしましょう。株価が500円のままなら、PERは約6.7倍。20倍から下がり、割安と判断できます。ここからPERが20倍になるまで株価が上がるかもしれない、と予測することができます。1株当たりの当期純利益の75円を20倍してみると1,500円。株価が1,500円まで上昇すると計算できるのです。

 

株価の変動には様々な要因が関係するため、こう単純には行きませんが、ひとつの視点となるでしょう。

かしこく売り買いするために

かしこく売り買いするために

PERについてもうひとつ知っておきたいのが、企業の規模や業種によって目安となるPERの水準が違ってくるということです。2020年10月における東京証券取引所の状況を見てみましょう。規模が大きい大型株ではPERの平均値は24.7倍、小型株では18.9倍と差があるのが分かります。業種別で見ると建設業では8.7倍なのに対して、情報・通信業では32.7倍になるなど、大きく違いが出てきます。PERを使って株価を見る際は、規模や業種が似た企業と比較することが必要です。

 

楽天証券で株式投資をする際は、各銘柄の株価はもちろん、EPSや当期利益の見通しまで様々な数字をチェックすることができます。PERの基本を理解していれば、こうした数字の見方が変わってくると思います。割安な銘柄を見つけることができたら、余裕資金で株式投資にチャレンジしてみましょう。NISAを活用すれば、値上がり益は非課税です。

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