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韓国経済は予想より早く回復する!?輸出依存とウォン高の影響

楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2021年2月24日 10時0分

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韓国経済は予想より早く回復する!?輸出依存とウォン高の影響

株や投資信託を保有していると、気になるのが世界経済の動向。日本の企業に投資している場合、その企業が海外への輸出で利益を上げていることがあります。また海外の企業や株式市場への投資を検討している、という方も多いでしょう。お金のことを考えるうえでは、海外の経済状況を知っておくことも重要です。ここで紹介するのは、韓国経済の状況。韓国経済の輸出依存度の高さ、最近の通貨高の影響、韓国株式市場の動向などを見ていきたいと思います。

韓国経済は予想より早く回復する!?輸出依存とウォン高の影響

韓国経済の実態

韓国経済の実態

それではまず、韓国経済の基本的な状況から確認していきましょう。経済の規模を示すGDPを見ると、2018年は1兆6,194億ドルで世界12位でした。主な産業としてはIT、造船、鉄鋼、自動車などが挙げられます。1960年代後半の漢江の奇跡と呼ばれる経済発展をへて、1996年にアジアで2番目のOECD(経済協力開発機構)加盟国となりました。経済構造としては、資材を輸入し製品を輸出する貿易立国だという点が特徴です。

 

ただ経済が貿易に依存する割合が大きく、そこが韓国経済の問題点となっています。対GDPの輸出額の比率を輸出依存度と呼んでいますが、その数字が2017年では42.2%でした。日本の16.1%やアメリカの11.9%などと比べると、輸出依存度合いの大きさが分かります。このため韓国経済は、世界経済の影響を受けやすい構造となっているのです。1997年のアジア通貨危機の際に、韓国経済が大きな危機に直面した要因にもなっています。

輸出が激減

輸出が激減

海外への輸出に大きく依存している韓国経済ですが、2020年上半期にはその輸出が激減する事態となりました。韓国貿易協会が公表する2020年1~6月における輸出入統計によれば、輸出の額は2,406億4,200万ドル。前年同期と比べると11.3%の減少幅となっています。貿易黒字の額も減っていて、前年同期より77億8,100万ドル減少の107億9,700万ドルとなっています。世界全体に新型コロナウイルスの感染が拡大し、輸出先の需要が減少したことが響いたようです。

 

韓国の輸出相手国には、どんな国があるでしょうか。主なものを挙げると中国、アメリカ合衆国、ベトナム、香港 、日本、台湾などとなっています。

 

輸出する品目で見ると2020年上半期に、主要品目となっている半導体、自動車、石油製品などが軒並み減少しました。このように現在の韓国経済は、新型コロナウイルス流行による世界経済の減速からくる輸出の減少で、ダメージを受けている状態です。

ウォン高の影響

ウォン高の影響

輸出額は為替レートの影響を受けます。韓国の通貨は大韓民国ウォン。為替での記号はKRWと表示されます。米ドルとの交換レートとなるドルウォン(USD/KRW)の値を見ると、2020年の前半には1ドル1,200ウォン付近だったのですが、後半に入ると1,100ウォン付近まで下がりました。このままだと、1,000ウォンを割るかもしれないとの予測も出ています

 

これはウォン高へ動いたということ。ドル円の場合は1ドル120円から110円に動いたことを「円高」と呼びます。円高になると日本の輸出企業の業績への不安が高まりますが、ウォン高では韓国の輸出企業の業績悪化につながるのです。

 

一般的に円高など自国通貨が高くなると、輸出が減少します。どうしてこのような現象が起こるのか、確認しておきましょう。たとえば1台100万円の自動車を日本からアメリカへ輸出するとします。もし1ドルが200円だとすると、100万(円)÷200(円/ドル)となり、アメリカでは5,000ドルで買えることになります。ここで1ドルが100円と、円高方向に動いたと仮定しましょう。100万(円)÷100(円/ドル)を計算すると1万ドルと高くなるのが分かります。同じものが5,000ドルから1万ドルへと値上がりしました。買う人が少なくなり、輸出の額も減るのです。

 

韓国経済は、ウォン高の影響からくる輸出の減少も起こっていると考えられます。

韓国経済回復への期待

韓国経済回復への期待

新型コロナウイルスの感染拡大やウォン高と、輸出を中心にダメージを受けている韓国経済ですが、いくつかの良い数字も現れはじめています。そのひとつが株価。韓国の株式市場の状況を示す韓国総合株価指数(KOSPI)は上昇をつづけています。KOSPIは2020年の前半に1,600を割り込みましたが、その後上昇をつづけ、2020年末には2,800付近となっています。2020年12月に発表された韓国の経済指標には、新型コロナウイルスによる影響からの回復を示すものもあり、韓国経済への期待が膨らんだようです。

 

ただ2020年後半の株高は世界的な傾向で、「過剰流動性相場」と考える見方もあります。経済の実態を必ずしも反映したものではないという見方です。現在、新型コロナウイルスの影響で停滞する経済を刺激するために、各国の金融当局が積極的な金融緩和政策をとっています。金融緩和をするということは、お金の供給を増やすということ。その結果、必要以上のお金が市中に出回り、株式市場にも流入して株価を押し上げているだけという可能性は否定できません。

 

韓国経済が回復するには、各国の経済活動が本格的に活発になるのを待つ必要があります。そうなったとき株高も実体を伴ったものとなるでしょう。

 

楽天証券は韓国の株式市況を反映する投資信託を取り扱っています。その1つが「NN韓国KOSPI・ブルETN(2033)」。韓国の株式市場全体が値上がりする場合、より大きな利益を上げられます。逆に韓国株式市場の下落を予想するのであれば、「NN韓国KOSPI・ベアETN(2034)」があります。新型コロナウイルスとウォン高の影響を受けながらも上昇している韓国株式市場。これからの動向を予測しながら、投資にチャレンジしてみるのも良いでしょう。

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