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シングルマザー支援のファイナンシャルプランナー加藤葉子さんに聞く家計の見直し、やりくり術

楽天お金の総合案内 美人のマネ活 / 2021年3月2日 10時0分

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シングルマザー支援のファイナンシャルプランナー加藤葉子さんに聞く家計の見直し、やりくり術

シングルマザーとして子どもを食べさせていけるのか、どうやって教育資金を貯めていけばいいのか。お子さんが3歳のときに離婚し、現在はシングルマザーの支援に特化したファイナンシャルプランナーとして活動されている加藤葉子さん。離婚前に知っておきたいこと、離婚後の今からでもできることについてお聞きしました。

シングルマザーだからこそ、収入・支出を賢く工夫

マネ活編集部:家計管理は、仕事や家事、育児など目の前のやるべきことに押されて後回しにしてしまいがちだと思います。シングルマザー家庭だと尚更でしょう。どう家計を見直していけばいいでしょうか。

 

加藤:まずお伝えしたいのは、シングルマザーだからこそ家計の見直しはすべて自分で決めることができますし、その結果がすべて自分に返ってきますのでやり甲斐がありますよ!ということです。できるところから順番に見直しをして、改善していきましょう。    

 

ご相談に来られるシングルマザーさんの多くは非正規雇用で、収入は月十数万円程度。そのため、まずは家計の支出の改善からはじめます。特に通信費や保険はご本人が気付いていないところに改善の余地があることも。その次に、副業や単発バイト、またはどなたかのお手伝いでもいいので小さな収入を増やします。

 

また収入の見直しにあたって、シングルマザー支援があります。受けられる支援に漏れがないか、申請の手続きに漏れがないか確認することも大切です。

 

マネ活編集部:シングルマザー家庭が受けられる公的援助には、例えばどういったものがあるのでしょうか。

 

加藤:それぞれ所得制限はありますが、児童手当に加え、ひとり親家庭は児童扶養手当があります。児童手当は6月、10月、2月、児童扶養手当は奇数月に入金されるので、月によってバラツキがありシングルマザーさんは家計管理が難しくなりがちです。他には、ひとり親家庭の医療費助成や低所得者向けの給付型奨学金などの支援もあります。

 

お金についての講義をしている加藤さん

お金についての講義をしている加藤さん

シングルマザーは忙しいからこそ色分けかんたん家計管理

マネ活編集部:家計を管理するには、まず家計簿をつけて把握しなければならないイメージがあるのですが、やはり家計簿はつけたほうがよいのでしょうか。

 

加藤:シングルマザーさんに家計簿をつける時間はなかなかないでしょうし、私は家計簿をつけなくてもできる「かんたん色分け家計管理」の方法をご紹介しています。家計簿をつけるより家計管理がぐっと簡単になります。

 

色分け家計管理の参考例

色分け家計管理の参考例

 

かんたん色分け家計管理の方法をご紹介します。まず児童扶養手当はお子さん用に別口座をつくりましょう。お子さんの習い事や服など何かと出費がかさみますので、日々のお子さんに対する出費はこの口座から出すようにすると家計管理がしやすくなります。

 

児童扶養手当と同じように、児童手当も別に分けておくことをおすすめしています。生まれた時から中学3年生まで貯めると、子どもひとりあたり約200万円になります。中学まで貯めて高校での塾代やクラブ活動費に充てても良いですし、大学受験や入学金に充てることもできますね。「子どものための手当は生活費には使わず、子どものために使うお金」として切り分けることで、家計管理がぐっと楽になります。

 

なお、メインの収入である給与など月々入ってくるお金は、生活費として使います。

 

マネ活編集部:キャッシュレスでの支払いはいかがでしょうか。管理が苦手な方は現金払いをメインにしたほうがいいですか?

 

加藤:人にもよりますが、クレジットカードはお金を使った感覚が得られにくいので、昔は「どうしても苦手なら、現金をメインにしてみましょう」とお話していました。ただ、最近ではキャッシュレス化が進み、クレジット払いの方がポイントなどでお得ですので、使いすぎることなく上手に活用したいところですね。また、ついお金を使いすぎてしまうのは、クレジットカードを使っている人だけではありません。シングルマザーとして子育てと仕事をがんばり続けてきたら、反動でついお金を使ってしまう時期がくる方もいるんですよ。

 

そうした方におすすめしているのは、レシートワークです。レシートワークとは、自分のお金の使い方を振り返るために行うワークで、家計を改善できるポイントを見つけられるのがメリットです。

 

まず、半年間レシートをとにかく溜め続け、紙袋などに入れておきます。半年が経過したタイミングで、一気に1枚1枚振り返ります。時間が経つことで、お金を使ったときの自分を客観的に振り返ることができます。そのときは必要だと思った出費も、実は必要でなかったと冷静に判断ができるのです。

 

レシートワークに取り組んでいる様子

 

マネ活編集部:無駄遣いばかりを突き付けられると、落ち込んでしまいそうです。

 

加藤:そこまで深く考えずにパッパッと見るだけで大丈夫です。レシートを見ながら「よかったお金の使い方」も同時に振り返るのです。そうすると、これまでの自分のお金の使い方のパターン、これからどうお金を使うのが良いか見えてきます。

 

例えば、シングルマザーさんたちとレシートワークをやったとき、ある方は給料日にお金を使ってしまうパターンがあることに気が付きました。特にネットでお買い物をして「送料無料」の文字に惹かれてつい多く買ってしまった。ということに気が付くことができました。

 

このような場合は、予算立てをしていくことや貯金の目標を具体的に決めることで解決します。そこまでしなくてもお金を使ってしまうパターンに気付くだけで改善される方も多いです。

 

何気ない出費は意識に残りづらく、「なぜかお金がない」という状況を招きやすいです。お金を使いがちなタイミングや状況がわかるだけで、家計が改善されることもあるのですよ。

私も最初はお金に無頓着だった。離婚を機にお金の勉強を開始

マネ活編集部:ここで、改めて加藤さんのご経験についてもお聞きしたいです。お金に関して知識がある状態で離婚されたのでしょうか。

 

加藤:いえ、むしろその正反対です。独身時代から家計には無頓着で、給料日前には口座の残高はほとんど残っていない。給与は少なくて。そんななか離婚が決まり、今後の生活に危機感を覚えたのです。保険の専門家や弁護士など多くの方に相談しましたが、シングルマザー目線での家計改善のアドバイスを具体的にしてくれる方は見つかりませんでした。そこで、自分で何とかしようとファイナンシャルプランナーの資格勉強を始めたのです。

 

家計が苦しくて、どう手を打てばいいのかわからない時期もあったのですが、収入源や出費を見直していくことで赤字家計から黒字家計に改善されました。子どもの教育費を貯められるようになって、ようやく一安心できましたね。それを機に昔の私のように悩んでいる方がいたら応援したいと思うようになりました。

 

マネ活編集部:ご自身の経験からシングルマザーの方の支援に特化したサービスを提供されているのですね。シングルマザーの方はどのタイミングでお金の相談に来られる方が多いのでしょうか。

 

加藤:離婚後と離婚前で相談に来られるタイミングの割合は半々ですね。離婚後に相談に来られる方の多くは、子どもの教育費用がかかり始める中学生以降のタイミングなのです。それまでは何とかやってこられていても、食費や教育費の出費が増える状況に対応できなくなってきたというケースですね。例えば、「来週、入学費用を納めなければいけない」という状況では時間の猶予はないので、公的な無利子の貸付制度での対応になります。一方、離婚前からご相談に来てくれていた方は、早めに家計を見直すことができますので、計画的に教育費用の準備や仕事の見直し、養育費を書面で取り決めをするなどして、お子さんを大学に入れられている方もいますね。時間と早めの情報収集は大きな味方になるのです。

 

マネ活編集部:ご相談に来られるシングルマザーの方のお仕事状況についてはいかがでしょうか。

 

加藤:出産を機に会社を辞めた専業主婦の方や契約社員、パートなど非正規雇用の方が大半で、正社員の方は2割くらいでしょうか。ただ、正社員のシングルマザーさんは、収入がある分、ひとり親家庭の支援の対象外になり手当をもらえないため、より計画的に高校や大学の教育資金を貯めていく必要があります。

 

マネ活編集部:教育資金を貯めるため、学資保険に加入するのはいかがですか?

 

加藤:いいと思います。ただ、「学資保険」という名前ににこだわると選択肢が狭まります。あくまで目的は学資用に貯蓄をすることです。学資用として貯蓄型の保険に入れば、「万が一の保障」にもなりますので家計から見たときには効率的です。

 

マネ活編集部:教育資金以外に、実はこんな出費にも注意したいものはありますか?

 

加藤:男の子でしたら成長期にかけて食費が増えます。また、意外と盲点なのが光熱費です。思春期に入り朝もシャワーを浴びたがるお子さまですと、水道代、ガス代、ドライヤーに使う電気代が毎日かかります。また、部活も遠征費などがかかります。お客様の例で、水泳部にお子さんが入って、あまりお金はかからないだろうと思っていたら、競泳用水着が非常に高かったというお話もありました。

離婚で悩むのは一歩前に進もうとしている証

マネ活編集部:シングルマザーの方がすべきことをお聞きしてきましたが、今、離婚について考えている方が、これからのシングルマザー生活のために始められる準備は何でしょうか。

 

加藤:軍資金をいくらぐらい用意できるのか考えることですね。新生活のスタートにはどうしてもお金がいるので、今いくら財産があるのか調べてみましょう。貯蓄タイプの保険や持ち家も財産分与の対象になります。家は査定をすることで財産分与額の参考になります。現状を把握した上で、財産分与で自分がもらえる額の目安を知りましょう。

 

あとは仕事ですね。やはり無職だと家計が厳しいので、職探しや資格取得、スキルアップをなど、仕事についてより具体的に考えていきましょう。

 

マネ活編集部:財産分与のやり取りは精神的なストレスになりそうです。

 

加藤:離婚前は精神的にしんどい方が多いと思いますし、私もそうだったのでわかります。でも、お子さまにはすくすくと成長してほしいというお気持ちもあると思います。なので、子どもを育てるために、これくらい必要だと金額で説明できるようにしていきましょう。話し合いを乗り切るためにも、支えになってくれる人を何人か見つけておくことが大切だと思います。

 

ご自身の経験を踏まえ、シングルマザーの家計について話してくださった加藤さん

ご自身の経験を踏まえ、シングルマザーの家計について話してくださった加藤さん

 

マネ活編集部:シングルマザーになるかもしれないお母さんたちに、メッセージをお願いします。

 

加藤:離婚前は本当にしんどくて、お金のことを考えると、なおさら気持ちが沈んでしまうかもしれません。ただ、できることに最善を尽くして離婚を選択された方は、気持ちにけじめがつくこともあり、その後を前向きな姿勢でスタートさせていることが実際多いです。後悔することのないよう、「全部やり切ったら明るい未来に向かえるよ」と伝えたいですね。

 

お金と向き合うことで自分を責めてしまう方もいるのですが、みんな同じなので責めないでほしいとも思います。悩むのは一歩前に進もうとしているからだと思うので、まずはそんな自分を褒めてあげてほしいです。意外と応援してくれる人はたくさんいるので、ひとりで悩まないでくださいね。

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