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ドルウォン相場。為替レート推移から見る韓国経済の今後

楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2021年8月19日 10時0分

ドルウォン相場。為替レート推移から見る韓国経済の今後

ドルウォン相場。為替レート推移から見る韓国経済の今後

ドルウォンとは、米ドルと大韓民国ウォンの為替レートを表します。2020年にはドルウォンの下落が続き、輸出の比重が大きい韓国経済にとって大きな痛手となりました。この記事ではドルウォンの意味を確認するとともに、韓国経済がなぜ為替レートの変動や海外の景気に左右されるのかを説明します。

ドルウォン相場。為替レート推移から見る韓国経済の今後

下落続くドルウォン相場

下落続くドルウォン相場

ドルウォンとは、ドルとウォンの為替レートを表す言葉。ドルは米ドル、ウォンは韓国の通貨「大韓民国ウォン」のことです。FX(外国為替証拠金取引)などではこれを記号で表現することもあります。米ドルはUSD、大韓民国ウォンはKRWなので、通貨ペア「ドルウォン」はUSD/KRW。この通貨ペアの数字は、1ドルが何ウォンと交換できるかを示します。

 

ニュースなどで見慣れているドル円と比較してみましょう。ドル円は1ドルが何円と交換できるかを示す数字。記号ではUSD/JPYとなります。ドル円が100円から120円に上昇することは「円安」といって、ドルに対して円の価値が下がることを意味します。逆にドル円が100円から80円に下落すると「円高」。円の価値が相対的に上がった状態です。

 

最近のドルウォン相場に目を向けてみましょう。為替レートの推移をチャートで確認すると、この1年は下落が続いているのが分かります。チャートは右肩下がり。これはウォン高・ドル安方向に動いていることを意味しています。

為替レート推移

為替レート推移

それではドルウォン相場の推移を、具体的な為替レートで確認していきましょう。ここ1年程度の動きを見ると、ドルウォンがもっとも高かったのは2020年の3月。1ドル1,240ウォンほどになっていました。そこから2020年の12月までは下落傾向が続き、1ドル1,080ウォン付近に達しています。1,240ウォンから1,080ウォンとすると、下落幅は160ウォン。1,240ウォンから見て約13%下がったという計算です。2020年は、ドル安ウォン高に大きく動いた年と言えます。

 

ドル安ウォン高に動いた要因としては、アメリカの金融緩和政策が挙げられます。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、景気が後退する懸念が強くなっていました。アメリカの中央銀行、米連邦準備制度理事会(FRB)は景気対策として、金融緩和策をとります。アメリカ経済にはっきりとした景気回復の兆しが見えないことから、ゼロ金利政策は今後も続くと考えられ、ドルは各国の通貨と比べ相対的に値を下げました。2020年のドル安ウォン高はこの流れのなかで起こったと言えるでしょう。

 

2021年に入るとドルウォンはやや値を戻し、2月には1ドル1,120ウォンほどで推移しています。

背後にある韓国経済の問題

背後にある韓国経済の問題

こうした為替レートの推移は、韓国経済がかかえる構造的な問題に大きな影響を与えます。韓国経済の特徴としてひとつ指摘できるのが、貿易依存度の高さ。貿易依存度とは、GDPに占める輸出と輸入の割合のことです。2010年における韓国の貿易依存度は、88%でした。日本の27%と比較すると高い数値であることが分かるでしょう。貿易依存度が高いことは、自国の経済が世界経済の動向に左右されやすいことを意味します。

 

輸出や輸入といった貿易は、為替レートの影響を受けます。製品の価格が変わってしまうためです。日本においても輸出比率が高い企業の業績は、為替レートの変動による影響の大きさから話題になることが多くなります。ニュースをチェックしていると、円高が進めば輸出企業の業績不振を心配する記事が増え、円安が進むと輸出企業の好業績を予想する記事が増えることに気付くでしょう。自国通貨が高くなるということは、価格の面で輸出品の競争力に悪影響があるのです。

 

2020年はドルウォンが下落した年でした。ドルウォンが下落するということは、ドル安ウォン高が進んだということ。ドル円にたとえるなら、ドル安円高が進んだのと同じことになります。韓国の輸出企業にとっては、業績の悪化が見込まれる事態です。さらに韓国は国全体として輸出の割合が高いため、日本よりも為替レートの影響を大きく受けます。ドル安ウォン高の進展は、韓国経済に大きなインパクトを与えると考えられます。

 

また新型コロナウイルス感染拡大で、世界各国の経済も活動が低下しました。輸出先となる海外の景気の悪化も、韓国経済の不振につながったと言えるでしょう。

韓国経済の今後

韓国経済に関しては、2020年がマイナス成長の見通しですが、2021年はプラス成長が見込まれています。韓国の主な輸出品目には、半導体が含まれています。2021年は世界で5Gやデータセンターなどへの投資が進み、半導体への需要が高まるとの予測があり、輸出企業の業績改善が期待されているのです。また韓国企業の輸出先となる海外で、新型コロナウイルスによる景気への悪影響が、ある程度小さくなっていくのではないかとの予測もあるようです。

 

このように経済と通貨の間には密接な関係があります。各国の通貨に関心を持っているという方には、外貨預金やFXの利用がおすすめ。外貨預金FXは、楽天銀行で取り扱っています。口座を開設しておけば、情報をチェックしながら投資のタイミングを待つことができるでしょう。為替の変動は時として大きなものになるので、余裕資金での投資を心がけることが必要です。

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