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火砕流とは。雲仙普賢岳の噴火から30年、火山噴火の危険性と命を守る方法

楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2021年6月16日 10時0分

火砕流とは。雲仙普賢岳の噴火から30年、火山噴火の危険性と命を守る方法

火砕流とは。雲仙普賢岳の噴火から30年、火山噴火の危険性と命を守る方法

火山の噴火は地震や津波などと同じく、広範囲に大きな災害を引き起こす自然災害のひとつ。1991年6月3日には、雲仙普賢岳で火山の噴火とともに火砕流が発生しました。記憶に残っているという方も多いでしょう。2021年はその火砕流発生から30年となります。火山による災害がどのようなものなのか、どんな対策ができるのか再確認しておきたいところです。雲仙普賢岳の火砕流被害を振り返り、命を守るための対策やお金の対策などもみていきたいと思います。

火砕流とは。雲仙普賢岳の噴火から30年、火山噴火の危険性と命を守る方法

火砕流とは

火砕流とは

火砕流は、火山の噴火にともなって起こる現象のひとつ。火山が噴火すると、溶岩や火山灰、高温の水蒸気などが発生します。火砕流ではこれらが一体となり、ものすごいスピードで山の斜面に流れ落ちていきます。そのスピードは時速数十kmから数百kmに及ぶそうです。人がいる場所で火砕流が発生するような場合には、避けるのは難しいようです。

 

過去には1640年に北海道駒ヶ岳で、1783年には浅間山で、1822年には有珠山で大規模な火砕流が発生しています。最近では1990年から1995年にかけての長崎県・雲仙岳の噴火や、2000年からつづく三宅島の噴火などで火砕流が起きました。

 

火山の噴火では火砕流以外にも、溶岩の流出や噴石、土石流といった現象がみられます。溶岩は高温のため、建物や道路、田畑を通過する場合にはそれらを焼失させることになります。噴石は火口から岩石が飛び出す現象。数km先まで岩石が到達することもあり、被害が及ぶ範囲も広くなります。さらに噴火がおさまった後、雨や雪解け水で起こるのが土石流です。岩石や土砂のほか火山灰や倒木などが流され、こちらも広い範囲に到達します。

雲仙普賢岳噴の災害被害

雲仙普賢岳噴の災害被害

火砕流による被害でよく知られているのが、1991年6月3日に雲仙普賢岳(うんぜんふげんだけ)で発生したもの。雲仙普賢岳は、長崎県の島原半島中央部にそびえる火山です。雲仙普賢岳の噴火は、1990年11月17日から始まっていました。最初は熱水と雲煙が噴き出すだけでおさまると考えられていましたが、1991年に入っても噴火がつづき、5月20日には火口周辺に溶岩ドームが形成されるようになります。それから溶岩ドームが崩落し、小規模な火砕流が発生しました。

 

最初に雲仙普賢岳で大規模な火砕流が起こったのは、1991年6月3日15時57分のことです。16時8分にはさらに大規模な火砕流が発生しました。火砕流は溶岩ドームから東方3.2kmの地点まで到達し、火山ガスの割合が高い「火砕サージ」は4.0km先の北上木場町や、5.0km先にあるバス停付近まで到達しています。

 

この火砕流による被害は大きなものになりました。死者40人、行方不明者3人、負傷者9人、建物被害179棟となっています。被害に遭った方のなかには、報道関係者や火山学者、警察官、消防団員、タクシー運転手、作業員、農作業中の住民が含まれています。

 

噴火は1995年まで約4年半つづきました。その間、島原市と深江町は何度も火砕流災害・土石流災害に見舞われています。火砕流発生回数は9,432回、土石流発生回数は62回に及んでいます。国道や鉄道の不通も発生しました。噴火による被害の全体像を確認しておきましょう。死者・行方不明者は44人(うち3人は行方不明者)、建物被害は2,511棟(うち住家1,399棟)で、被害額は約2,299億円と大きなものになりました。

火山災害とその対策

火山災害とその対策

火山の噴火では噴石や火砕流など、人々の生命に危険を及ぼす災害が起こり得ます。日本は世界でも有数の火山国。国内には111の活火山が存在しています。2014年に起こった御嶽山の噴火も記憶に新しいところ。火山災害に対しては、普段から対策を考えておく必要があるといえるでしょう。

気象庁や各地域に設置された「火山監視・警報センター」は、活火山の火山活動を監視しています。50の火山については「常時観測火山」として、24時間体制の監視をつづけています。これにより噴火の前兆を捉え、噴火警報などを適切に発表できるようになっているのです。まずは噴火の前兆に関する情報に関心を持つことが大切です。

さらに火山災害が起こったらどう行動すべきかも重要。噴火の可能性が高い火山には5段階の噴火警戒レベルが定められているので、どの火山が危険かを知ることができます。またいざというときに避難する場所とそこまでの経路を確認するには、火山ごとに作成されている火山防災マップが役に立ちます。

噴火が起こったときのために知っておきたいのが火山灰対策。まず火山灰を吸い込まないよう、防塵マスクを着用します。火山灰は目に入りやすいため、コンタクトレンズではなく眼鏡を着用した方がよいでしょう。火山灰は皮膚に触れても危険です。炎症を起こすことがあるので、服装にも気を付けます。火山灰が降るなかでは、自転車や自動車の運転は危険です。見通しが悪くブレーキも利きにくい状態となります。避難の際など知っておきたい注意点です。

 

火山の噴火に対してできるお金の対策といえば、地震保険への加入。地震保険は単体では契約できず、火災保険とセットで契約する保険です。加入すると地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする損害が補償されます。すでに火災保険に入っている場合でも、途中から地震保険に加入することができます。楽天損保では、火災保険地震保険も取り扱いがあり、保険料の支払いで楽天ポイントが貯まります。検討してみてはいかがでしょうか。

 

地震保険以外の保険では一般的に、噴火による被害が補償されず、特約などが必要となるタイプが多くみられます。加入している自動車保険や傷害保険などの補償内容を確認しておきましょう。必要に応じて、特約を付加したり別の保険を検討したりしておくとより安心が広がります。

FAQ

  1. 火砕流とは?
    火山の噴火にともなって起こる溶岩や火山灰、高温の空気が一体となって押し寄せる波。
  2. 火砕流の流れてくるスピードは?
    時速数十kmから数百kmと言われています。
  3. 噴石とは?
    火山の噴火にともない火口から岩石が飛び出す現象です。
  4. 土石流とは?
    噴石のあと、雨や雪解け水で岩石や土砂のほか火山灰や倒木などが流されるものです。
  5. 雲仙普賢岳はどこにある火山?
    長崎県の島原半島中央部にある火山です。
  6. 雲仙普賢岳の火砕流による被害規模は?
    死者40人、行方不明者3人、負傷者9人、建物被害179棟にもなりました。
  7. 1990年からの雲仙普賢岳のどのくらい続いた?
    1995年まで約4年半続きました。

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