繰り上げ返済はしたほうが良い?しないほうが良い?住宅ローンで検証
楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2021年7月7日 10時0分
繰り上げ返済はしたほうが良い?しないほうが良い?住宅ローンで検証
ローンを借りたあとはスケジュールに沿って決められた金額を返済していきます。その間に昇給したり、臨時収入があったりして、まとまったお金ができることがあります。そんなとき、繰り上げ返済をした方が良いのでしょうか。繰り上げ返済のメリット・デメリットを確認していきます。
繰り上げ返済とは
繰り上げ返済とは、月々の返済とは別にローンの返済を行うことです。本来の期日より早く返済することになり、本来かかるはずの利息がかからなくなることで、総返済額の軽減につながります。
繰り上げ返済には残り期間を減らす「期間短縮型」と、毎月の返済額を減らす「返済額軽減型」があります。いずれの場合も、返済期間の早いうちに繰り上げ返済を行うことでより高い効果が得られます。
・期間短縮型
毎月の返済額はそのままで、残り期間を短縮するものです。「返済額軽減型」に比べて利息を軽減する効果が大きいので、毎月の返済額に問題がなければこちらを選んだほうが良いでしょう。
・返済額軽減型
残りの返済期間はそのままで、毎月の返済額を減らすものです。利息の軽減幅は「期間短縮型」よりも小さくなりますが、繰り上げ返済しないよりはお得です。毎月の返済額を負担に感じている人や、これから教育費などの出費が見込まれる人は、こちらを選ぶと良いでしょう。
繰り上げ返済はしたほうが良い?しないほうが良い?
できることなら繰り上げ返済はしたほうが良いのですが、100%の人に当てはまるとは限りません。繰り上げ返済のメリットとデメリットを確認しましょう。
【メリット】
・総返済額が減る
繰り上げ返済最大のメリットは総返済額が減ることです。ざっくりいうと、利息=ローン残高×金利です。繰り上げ返済をするとローン残高が減るため、利息が減ります。
・返済期間を短縮できる
期間短縮型なら、ローンの返済終了時期を早めることができます。
【デメリット】
・手数料がかかることがある
金融機関によっては繰り上げ返済手数料がかかります。同じ金融機関でも、窓口申込では1万円以上の手数料がかかるものの、インターネット申込なら手数料無料ということもあるので、安い方法で申し込みましょう。
・住宅ローン減税の節税額が減る
住宅ローン減税とは、最大10年間住宅ローンの残高の1%が節税できる制度。仮に住宅ローン残高が2,000万円なら、その1%にあたる20万円分、所得税や住民税が軽減されます。繰り上げ返済するとローン残高が減り、軽減額も減少。金利1%未満で住宅ローンを借りている場合には、繰り上げ返済することで損してしまう可能性があります。
住宅ローン減税を最大限受けるのであれば、住宅ローン減税が終了してすぐに繰り上げ返済すると良いでしょう。
・もしもの備えがなくなる
繰り上げ返済できるといっても、余裕資金すべてを注ぎ込んでしまうのはおすすめできません。住宅ローンはローンの中でも特に低金利な商品です。無理に繰り上げ返済したことで、他のローンを組むことになったら本末転倒になってしまいます。繰り上げ返済するときは、ある程度お金を残しておいた方が良いでしょう。
・資産運用のほうが有効なことも
仮に、金利が年1%の住宅ローンを返済中としましょう。手元にあるお金で年1%を超える運用ができるのであれば、繰り上げ返済せずに運用していた方がお得ということになります。ただ、将来のパフォーマンスは予測できないものなので、金利を超える自信がなければ繰り上げ返済のほうが有効です。
住宅ローンの繰り上げ返済シミュレーション
借入金額3,000万円、借入期間35年、固定金利年2%、元利均等返済方式の条件で、一部繰り上げ返済をするケースをシミュレーションします。
・3年後に100万円繰り上げ返済するケース
・10年後に100万円繰り上げ返済するケース
以上の数値は目安ですが、期間短縮型で、早いうちに繰り上げ返済をする方が軽減額が大きいことがわかります。
繰り上げ返済はケースバイケース
繰り上げ返済はローンの総返済額を減らす効果がありますが、ローン残高や残りの期間、手数料の有無によって得られる効果は変わってきます。繰り上げ返済を検討している人は、具体的にシミュレーションすると良いでしょう。「繰り上げ返済 シミュレーション」で検索すれば、数値を入力するだけでシミュレーションできるサイトが出てきます。
繰り上げ返済と合わせて住宅ローンの借り換えをすることでさらにお得になるケースもあります。住宅ローンは人生の中でも大きな割合を占める出費なので、少しでも返済額を減らせるといいですね。
楽天銀行の住宅ローンは繰り上げ返済手数料が0円。融資事務手数料は一律33万円とわかりやすいのが特徴です。これから住宅ローンを借りる人や借り換えを検討している人は一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
FAQ
- 繰り上げ返済とは
月々の返済とは別にローンの返済を行うことで、本来かかるはずの利息がかからなくなる。 - 期間短縮型とは
毎月の返済額はそのままで、残り期間を短縮するもの。 - 返済額軽減型
残りの返済期間はそのままで、毎月の返済額を減らすもの。 - 繰り上げ返済のメリットは
・総返済額が減る
・返済期間を短縮できる - 繰り上げ返済のデメリットは
・手数料がかかることがある
・住宅ローン減税の節税額が減る
・もしもの備えがなくなる
・資産運用のほうが有効なことも - 住宅ローン減税とは
最大10年間住宅ローンの残高の1%が節税できる制度
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