半導体とは?世界的な半導体不足の理由や今後の展望もわかりやすく解説!
楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2021年8月3日 10時0分
半導体とは?世界的な半導体不足の理由や今後の展望もわかりやすく解説!
近年、世界的な半導体不足が深刻化しています。コロナ禍で自宅用パソコンの需要が増えたことも理由のひとつといわれています。技術革新や需要拡大が予測される半導体。日本のメーカーの参入状況や世界でのシェアを解説します。
半導体とは?
電気をよく通す金属などの物体は「導体」と呼ばれ、反対に電気をほとんど通さないゴムなどは「絶縁体」と呼ばれています。「半導体」は、この2つの中間の性質を持つ物質や材料のことです。シリコンなどがこれにあたります。また半導体を材料として作られるトランジスタや集積回路を指して「半導体」と呼ぶこともあります。半導体には情報の記憶や数値計算の機能があり、電子機器を構成する重要な部品となるのです。
半導体は暮らしの中でどのように使われている?
実は半導体は暮らしの身近なところで使われています。例えば、パソコンを動かすデバイスであるCPUは半導体からできています。スマホやデジタルカメラ、テレビといったものを作る際にも半導体が必要です。
さらには洗濯機や炊飯器、エアコンの中にもセンサーや制御装置として半導体が使われています。そのほか社会を支えるインフラにおいても重要な役割を果たしています。銀行のATMや電車の運行などにも、半導体が必要です。
半導体が世界的に不足しているのはなぜ?
2021年頃から注目されているのが、半導体の世界的な不足。新型コロナウイルス感染症が流行する中、在宅で仕事をするなど家で過ごす機会が多くなりました。このことで仕事用のパソコンや屋内で遊ぶためのゲーム機などの需要が増えました。どちらも半導体が多く使われる製品です。
半導体への需要が増える一方、その供給を増やすには困難がともないます。半導体に必要なシリコンウエハーの工場を増やすには、多額の投資と時間がかかります。不足の解消にはしばらく時間がかかるかもしれません。
日本の主要な半導体メーカーは?シェアはどのくらい?
日本で半導体を作っている企業を確認しておきましょう。市場調査会社OMDIAによると、2021年の売上高ランキングは次のようなものでした。
2021年日本半導体企業売上高ランキングトップ10
また世界の国別シェアについては、アメリカの調査会社IC Insightsが、2021年の国・地域別売上高シェアを公表しています。シェアがもっとも高かったのはアメリカで54%。以下、韓国が22%、台湾が9%、ヨーロッパと日本が6%、中国が4%などとつづきます。
参照元:日本の半導体ICメーカーの世界シェアは2021年も6%のまま - セミコンポータル
日本は半導体自体のシェアは低いのですが、関連する素材や装置のシェアが高いのが特徴です。シリコンウエハーやフォトレジスト、洗浄装置などがこれにあたります。
半導体の製造に使用される「フッ化水素」も話題に
半導体は世界で重要な産業となっていますが、ときには安全保障や外交の問題として現れることがあります。そのひとつが半導体の製造で使用される「フッ化水素」。2019年に日本政府が韓国向けの輸出規制を強化したことで話題になりました。フッ化水素はほとんどの金属を溶かす物質で、半導体の製造では高い純度が求められます。高純度のフッ化水素は日本のシェアが高く、韓国では国産化を進めるなど、対応に追われたようです。
半導体の進化と技術革新
身の回りの家電や生活インフラなど、さまざまな場面で利用されている半導体。これからも半導体を必要とする分野は増えるものと考えられています。その過程では技術革新が進められていくでしょう。微細化(スケーリング/小型化)・高速化・省電力化がさらに進むと思われます。半導体を搭載する機器も小型化できるようになるでしょう。また省電力化は、環境問題を解決する手段としても必要性が高まりそうです。半導体を製造する企業間では、競争の激化も予測されます。
半導体の未来はどうなる?
今なお各分野への普及が続く、IoTやAI(人工知能)、そしてビッグデータやクラウド。これらの実現に必要となってくるのが、半導体です。2023年現在、自動車業界でも半導体が不足していますが、自動運転の技術が進めば、さらに大きな半導体需要が生まれるでしょう。半導体の未来については、これからも技術革新が進められ、応用範囲も広がると期待されています。
半導体に関する話題は技術的な面で難しく感じることもありますが、これからの経済・産業を考えるうえで重要な知識といえるでしょう。楽天ブックスでは半導体の関連書籍を数多く見つけることができます。理解を深めるのに役立ちそうです。
※この記事は2023年4月時点の情報をもとに作成しております。
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