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FXの証拠金維持率とは。ロスカットやレバレッジ、必要証拠金との関係や計算方法も解説

楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2021年11月11日 10時0分

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FXの証拠金維持率とは。ロスカットやレバレッジ、必要証拠金との関係や計算方法も解説

証拠金維持率とは,FX取引で「純資産÷必要証拠金×100(%)」を計算したもので,ロスカットの判定に使用します。ロスカットは,損失を拡大しないための仕組みです。具体的な計算例や,初心者が注意すべき点を解説しています。

FXの証拠金維持率とは。ロスカットやレバレッジ、必要証拠金との関係や計算方法も解説

証拠金維持率とは

証拠金維持率とは

・ロスカットに関係のある証拠金維持率
「証拠金維持率」は、FX取引を行うなかで出てくる言葉です。数式による定義では「証拠金維持率=純資産÷必要証拠金×100(%)」のように表すことができます。FXでは、損失が広がると自動的にポジションを清算する「ロスカット」という仕組みがあります。証拠金維持率は、このロスカットの仕組みに関係のある数字です。この仕組みを知らなければ、いつのまにか損失が広がってポジションが無くなってしまった、というようなことになりかねません。

・レバレッジと必要証拠金
証拠金維持率の中身について、もう少し詳しくみていきましょう。FX(外国為替証拠金取引)は、顧客が証拠金として資金を預け、その何倍もの金額で外国通貨を売買する取引です。取引の対象となる外国通貨としては、ドルやユーロなどがよく知られています。

 

現在、個人の場合では預けた証拠金の25倍となる金額までの取引が可能となっています。25倍というような倍率は「レバレッジ」と呼ばれる数字です。レバレッジが25倍ということは言い換えると、証拠金は取引する外国通貨の金額に対して、4%以上が必要ということになります。

 

レバレッジはFX業者によって、1倍から25倍まで様々に選択することが可能です。「必要証拠金」とは、あるレバレッジのもとで、一定額の取引をするのに最低限必要な証拠金の額を指します。また「純資産」は数式で表すと「預託証拠金残高+約定評価損益-出金予約額」。預けた証拠金に、現在保有しているポジションの利益を加えたり、証拠金から損失の額を差し引いたりしたものです。つまり損失が出ている場合には、預けた証拠金から損失分が差し引かれてしまうのです。

・損失が広がると証拠金維持率が100%を下回ることも
もう一度数式を確認してみましょう。「証拠金維持率=純資産÷必要証拠金×100(%)」という関係のなかでは、損失が広がると純資産の額は減っていきます。預けた証拠金から損失を差し引いた額が、必要証拠金を上回っていれば、証拠金維持率は100%を超えることになります。損失が広がっていくと、純資産が必要証拠金を下回り、100%より小さくなることもあるのです。

 

FX取引において損失が出ている場合には、証拠金維持率がロスカットの水準に接近しているかどうかチェックする必要があります。早めに自分で損失を確定することもできますし、ロスカットにならないよう証拠金を増やしておくという対応も可能です。FX取引を始める前には、必ず知っておきたいルールと言えるでしょう。

ロスカットとは

ロスカットとは

・投資家を保護するロスカットルール
FXは預けた証拠金の、25倍もの金額で取引できるようになっています。少ない資金で大きな利益を出せるのですが、同時に損失も大きくなる可能性があるのです。FX取引では、この損失拡大を食い止める仕組みとして「ロスカット」が存在します。損失が広がり、あらかじめ定めておいた証拠金維持率の水準を下回ると、保有するポジションが自動的に清算されるという仕組みです。ロスカットとなる水準は、決められた範囲内で自分で決めることができます。

 

もしロスカットの仕組みが無かったとしたらどうなるでしょうか。損失がいくら大きくなっても、ポジションが自動で清算されることがありません。知らないうちに思ってもみなかった巨額の損失を被ることもあり得るのです。レバレッジが25倍なら、最低限必要な証拠金は取引する金額の4%。損失の額が預けた証拠金の金額を大きく上回るということは、いつでも起こり得ると考えられます。ロスカットは、投資家を保護するためのルールとして機能しているのです。

・高いレバレッジでは追加証拠金のルールも
ちなみにロスカットよりも早めに適用される「追加証拠金」というルールも存在します。楽天FXでは、レバレッジが25倍となる「スタンダード25倍コース」で適用されます。こちらは毎日の取引時間終了時点で証拠金維持率が100%を下回った場合に、追加の証拠金が必要になるというルールです。追加証拠金が必要になった際には、ポジションを解消するか、期限までに必要な証拠金を追加することになります。何も対応をしなかった場合には、こちらも強制決済となります。

 

レバレッジを活用したFX取引では、利益が伸びているうちはよいのですが、損失が出ている場合には細心の注意が必要となるのです。

ロスカットと証拠金維持率の関係

ロスカットと証拠金維持率の関係

それでは、損失の拡大により証拠金維持率はどのように変化するのか、具体的な数字で計算してみましょう。証拠金維持率がロスカットの水準に達する条件についても確認します。

 

・必要証拠金の額
楽天FXで「レバレッジ10倍コース」を選択したとしましょう。レバレッジが10倍なので、必要証拠金は取引金額の10分の1、つまり10%となります。そして取引する通貨ペアはドル/円としましょう。1ドルが110円という為替レートで、1万ドルを買うと、110万円になります。このとき最低限必要な証拠金、つまり必要証拠金は110万円の10%で、11万円と計算できます。1ドル110円のときに1万ドルの取引をするには、11万円以上を預けておけばよいということです。

 

・ロスカットとなる証拠金維持率の水準
ロスカットとなる証拠金維持率の水準は、レバレッジ10倍コースの場合、40%~95%の間で決めることができます。ここでは50%としておきましょう。証拠金維持率が50%を下回るということは、証拠金の金額が必要証拠金の50%となる額を下回るということです。

 

なお必要証拠金の額は、為替レートの水準により変動します。ロスカットの判定に使用する純資産の額も、為替レートの水準によって変動するため、計算はやや複雑です。

 

・取引例
具体的な取引で証拠金維持率が50%となるのはいつか考えてみましょう。

 

レバレッジが10倍で、1ドル110円のときに1万ドルを買ったとします。レバレッジが10倍なので、必要証拠金は取引金額の10%です。つまり取引金額は110万円、必要証拠金は11万円となります。

 

今回の例では証拠金を15万円預けていたとします。必要証拠金となる11万円よりも、大きな金額です。「証拠金維持率=純資産÷必要証拠金×100(%)」の計算式に当てはめると、証拠金維持率は約136%です。為替レートが下落して、ロスカットの水準(証拠金維持率50%)となるのはどんな場合でしょうか。

 

1万ドルを買っているということは、ドル円の為替レートが1円値下がりするごとに、1万円の損失が発生します。一方、必要証拠金はその10%、0.1万円(1,000円)ずつ少なくなっていきます。

 

為替レートが「A円」値下がりしたものとして方程式を作成してみましょう。預けた証拠金は「15万円-A円×1万円」と表せます。一方、必要証拠金は「11万円-A円×0.1万円(1,000円)」です。

 

「証拠金維持率50%」となるのは、預けた証拠金(15万円-A円×1万円)が必要証拠金(11万円-A円×0.1万円(1,000円))の50%の金額になるときです。つまり、方程式は次のとおりです。

 

(15万円-1万円×A円)÷(11万円-0.1万円×A円)×100%=50%

 

計算していくと「(15-A)÷(11-0.1A)=0.5」となり、「A=10」と求められます。つまり証拠金維持率が50%となるのは、ドル円が10円値下がりして100円になったときです。

 

預けた証拠金は10万円の損失で5万円に減り、必要証拠金は100万円の10%で10万円になった状態です。

 

証拠金維持率が50%になるとき

証拠金維持率が50%になるとき

ロスカットでの落とし穴

ロスカットでの落とし穴

証拠金維持率が設定した水準を下回ると、ポジションが自動的に清算されるロスカットのシステム。設定しておけば、ある程度安心と言えるかもしれません。ロスカットの水準を50%に設定しておくと、計算上は必要証拠金の半分が残ることになります。ただ気を付けたいのは、為替レートが急激に変動するケース。為替市場では重大な出来事があると、短時間に大きな値動きを起こすことがあります。

 

ロスカットにより自動的に清算されたとしても、タイミングによって執行されるレートが大きくずれてしまうことがあり得るのです。ときには預けた証拠金以上の損失が出ることもあります。FXは少ない資金で大きな利益を狙える取引ですが、その反面こうしたリスクがあることも意識しておきましょう。

証拠金の必要額を調べるには

証拠金の必要額を調べるには

必要証拠金の額は、FX取引を始めるときにも、証拠金維持率を計算するときにも使用します。いつでも自分で調べられるようにしておくとよいでしょう。ドル/円やユーロ/円など、円が絡んだ取引では計算も簡単です。まず取引金額は、為替レートと通貨の量を掛けることで求めます。1ドル110円で1万ドル、つまり1万通貨であれば110円×1万通貨で110万円と求められます。

 

必要証拠金はレバレッジによって異なりますが、レバレッジが25倍であれば、取引金額の4%です。1÷25×100(%)を計算したものです。同様にレバレッジが10倍であれば、1÷10×100(%)を計算して10%とわかります。1ドル110円で1万通貨、110万円の取引をレバレッジ10倍で実行するのであれば、10%の11万円が必要証拠金と計算できるわけです。

 

ただ円が絡まない、ユーロ/ドルやポンド/ドルなどでは、自分で計算するには手間がかかるかもしれません。楽天FXの場合、トップページの表に各通貨ペアの為替レートやスワップと並んで、必要証拠金の額が表示されています。たとえばユーロ/ドルの、レバレッジ25倍における必要証拠金が、1,000通貨5,156円などと表示されています。これをもとに取引金額やレバレッジの違いを考えながら計算すると、実際の必要証拠金が求められるでしょう。

初心者がFX取引を行うときの注意点

初心者がFX取引を行うときの注意点

FX取引には、注意すべきリスクが存在するので、いくつかチェックしておきましょう。まずは「相場変動リスク」。為替レートは常に変動していて、ときには思った以上に動くこともあります。金利差によるスワップ収入を狙い、長期保有している場合でも、いつのまにかロスカット水準まで変動している可能性もあるのです。

 

もうひとつ気を付けたいのが「流動性リスク」。FX取引では「スプレッド」といって、売るときの値段と、買うときの値段に差が付けられています。取引の少ない通貨ペアを売買するときや、相場に急激な変動が起こったときなどは、スプレッドが大きくなります。思った値段で取引できない可能性があるので、意識しておきましょう。

 

FX業者選びでは「信用リスク」も気を付けたいところ。経営が悪化すると、取引ができなくなる可能性があります。財務状況などをチェックしましょう。そのほかオンライン取引では「システムリスク」にも注意が必要です。システム障害が発生すると、出した注文が執行されなかったり、取引できない時間帯ができたりと損害を被ることがあります。過去に起こったシステムトラブルの内容や頻度を確認しておきましょう。

 

「証拠金維持率」と「ロスカット」。FXを始める際には、これらのキーワードをよく理解し、自分で計算できるようにしておきたいものです。資金の安全性をしっかりと管理することができます。わけがわからないまま大きな損失を出してしまう、ということだけは避けましょう。余裕資金でより大きく資産を増やしたい。そんなときには、楽天証券FXがおすすめ。ニュージーランドドルや南アフリカランドなど、高金利通貨の保有で利益を上げることも可能です。必要な証拠金の額を計算して、スタートしてみましょう。

このテーマに関する気になるポイント!

  1. 証拠金維持率とは?
    FX取引において「純資産÷必要証拠金×100(%)」で計算される数字です。

  2. ロスカットとは何?
    損失が拡大したとき、損失を一定限度で食い止めるため自動的にポジションを清算する仕組みです。

  3. ロスカットと証拠金維持率の関係は?
    証拠金維持率があらかじめ決めておいた水準を下回ったときに、ロスカットが実行されるという関係になります。

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