地震保険の加入について

火災保険の見直しにあたり地震保険を付帯するか悩んでおります。現在マンションに住んでいますが、マンション居住者は地震保険をつけないとも聞きます。地震保険加入のメリットを教えていただきたいです。

年齢：30代
職業：会社員
世帯年収：600万円～800万円未満
ペンネーム：M

　

地震保険は火災保険にくらべ保険料が高くなり、保険金は火災保険の50%が上限となります。そのため、実際に災害が起こった場合に、建物の損害をすべて補填する程度の保険金とはならず、Mさんのように加入に迷われるケースもありそうです。

 

火災保険は、基本的には実損分を補填する考え方で保険金が出るため、被災した際の建物の被害は火災保険の保険金での修復が期待されます。つまり保険金は建物の修復で使われ、潤沢な余剰が出ることはありません。地震保険の保険金は、そうした建物の被害以外の「生活再建などの予算」として機能します。

 

また、地震による火災は地震保険に加入していないと補償されないため、火災保険の保険金がおりません。火災保険に水災特約をつけることで浸水や津波被害などの補償を受けることができますが、こちらも浸水や津波の原因が地震である場合、地震保険にも加入していなければ、やはり水災特約の保険金を受け取ることができません。
そのため、地震による火災、水災、土砂崩れなどの心配が周辺環境を含めても考えにくいのかをチェックする必要があります。例えばマンションでオール電化住宅、周辺にも木造の建築物はなくもらい火の心配もない、地盤や水害のハザードマップを確認しても手堅い物件である、といったシーンでは地震保険加入の必要性が下がりそうです。

 

火災保険は火事以外も幅広く保障される心強い商品ですが、被害の原因が地震である場合、地震保険を付帯していなければ火災保険の恩恵を十分に受けられない可能性があります。地震による災害について、どの程度影響を受ける可能性がありそうかを想定しながらご検討されると良いですね。