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旬の食材で「ぬか漬け」 を作るようになったら、家飲みが豊かになった。気楽に続けられる魅力と、お酒に合うぬか漬け

楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2022年8月16日 10時0分

旬の食材で「ぬか漬け」 を作るようになったら、家飲みが豊かになった。気楽に続けられる魅力と、お酒に合うぬか漬け

旬の食材で「ぬか漬け」 を作るようになったら、家飲みが豊かになった。気楽に続けられる魅力と、お酒に合うぬか漬け

ぬか漬けで家飲みが充実したという月山ももさんが、手軽かつ簡単に始められる「ぬか漬け」の魅力を語ります。ぬか床は1,000円で購入し、冷蔵庫で漬けているとのこと。ワイン、ビール、日本酒に合う意外なぬか漬けも紹介していただきました。

こんにちは。山と温泉を愛する一人旅ブロガー、月山ももと申します。会社勤めの傍ら、暇さえあれば日本各地に一人で温泉旅や登山に出かけ「山と温泉のきろく」なるブログを更新しています。

 

また、旅先では地物食材をつまみながら、その土地のお酒をいただくのが大きな喜びであり、特に日本酒とビールが大好きです。

もう何年もそんな生活をしていたので、2020年の4月に緊急事態宣言が発令され、山や温泉はもちろん、外食にも出かけられない日々が続いたときには「いったい何を楽しみに毎日を過ごせば良いのだろう」と困り果てました。

 

そして、悩んだ末にぬか漬けを漬けることにしたのです。

 

外出自粛の影響で家飲みをするようになり、はじめは買ってきたお惣菜をつまみにしていたのですが、どうしても肉系のおかずに偏りがちになるし、だんだん飽きてきてしまいます。自宅で手軽に作れる野菜のおつまみはないものか……そんなときに思い出したのが、ぬか漬けでした。

 

以前から気になってはいたものの、始めるのも続けるのも大変な印象があってなかなか手を出せずにいたのですが、実際にやってみると思っていたよりもずっと簡単に始められたし、意外な食材がおいしいぬか漬けに変身するなどの発見もあって楽しかったのです。

 

ご飯のお供にもお茶請けにもなるぬか漬けですが、お酒との相性もかなりのもの。「今日はきゅうりがおいしく漬かったからビールを飲もうかな」「明日は日本酒を飲みたいから、何を漬けよう?」などと、晩酌でいただくお酒とぬか漬けの組み合わせを考え、仕事を終えた後に1杯いただく時間は、外出自粛期間中の日々に彩りを与えてくれました。

2020年の夏以降は、外食や出社の機会も増えましたが、ぬか漬けを続けていくハードルは思っていたほど高くはないとわかり、始めてから8カ月ほど経ちますが、現在もゆるく続けています。

 

今回は、家飲みのおつまみをもっと充実させたいと思っている人に向けて、ぬか漬けの始め方、楽しさと魅力、ゆるく続けていくコツなどをお伝えします。あわせて、ワイン・ビール・日本酒のそれぞれに合うぬか漬けをいくつかご紹介したいと思います。

酒好きなので、パンよりもおつまみに「ぬか漬け」を作りたかった

2020年の春、在宅時間が長くなったことでお菓子やパン作りをする人が増え、ホットケーキミックスや小麦粉が品薄になっているのに気づいた方は多いのではないでしょうか。

 

実は私も、パンでも焼いてみようかなとも考えたのですが、普段あまりパンを食べない生活をしていたので、食べないものを作っても仕方がない……ということで、代わりに思いついたのがぬか漬けでした。

 

旅先や居酒屋でおいしいぬか漬けをいただくと「こういうのを家で漬けられたら楽しいだろうなあ」と、ずいぶん前から思っていたのです。

 

でも「ぬか床は毎日かき混ぜなければならない」と聞きますし、平日は出社して週末は山や旅に出かける毎日では、外食の頻度が高すぎて、漬けても食べられないだろうと、なかなか手が出せませんでした。でも、毎日自宅で仕事をし、毎食自宅で食べている今なら、好きなだけ漬けられるし食べられます!

「届いたその日から漬けられる」冷蔵庫漬けのぬか床を購入!

ぬか床から自分で作るのはハードルが高いので、「すぐに漬けられる」が売りの“冷蔵庫漬け専用のぬか床”を通販で購入しました。

価格は1,000円(送料込み)とお手頃で、ジッパー付きの袋に入っており、袋のままでも漬けることができます。

最初は袋のままで漬けていましたが、かき混ぜと食材の出し入れがしにくいので、タッパー容器にぬか床を移して漬けることにしました。

 

“冷蔵庫漬け専用のぬか床”の多くは「捨て漬け(ぬか漬けを始める際に野菜くずなどを何度か漬けてぬか床の状態を整えること)」というステップを踏まずに、いきなり漬け始められることを売りにしています。

 

しかし、実際は買ってきたばかりのぬか床はやや塩辛いので、最初の何回かは気をつけないと、ただしょっぱいだけの漬物になってしまいます。なので、最初のうちは漬ける時間を短めにすることで調整していました。

初めて漬けたぬか漬けは「きゅうり」と「6Pチーズ」でした。

 

塩辛くならないように漬ける時間を短めにして、恐る恐る引き上げてぬかを洗い落とし、食べてみると……ちゃんとぬか漬けになっていました! きゅうりはちょうどいい浅漬け、チーズはぬかの風味がほんのり付いてナチュラルチーズのような味わいに。

 

今になってみると、最初の頃に漬けたものは、ぬか漬け特有の酸味やうま味が少なかったと思うのですが、それでも「こんなに簡単にぬか漬けができるんだ!」という感動のほうが大きかったです。

さまざまな食材をおいしく漬けられるよう試行錯誤する日々

それからは、さまざまな食材を毎日毎日漬けました。

 

食材によってちょうどいい漬かり具合になる時間が異なるので、12時間、24時間、36時間と12時間おきに取り出してベストな時間帯を測ったり。

また、野菜は皮を剥くのか、どのように切るか、下茹では必要かなどを試行錯誤して表に記入し、ベストな漬け方を探り続けたりしました。

 

夏になって外食や出社の機会が徐々に増えると、ぬか漬けにそこまでの時間を割くことが難しくなってきたので、それ以降はこれまで試した食材の中で「下茹でなどの手間がなく、簡単でおいしく漬かるもの」を選んで、食べたいときだけ漬けています。

続けていくうちに、ぬか床の成長を見守るのが楽しくなってきた

ぬか床は、食材を漬けることで発酵が進み、状態が変化していきます。この変化を読み取って適切な手入れを行うことで、何を漬けてもおいしく漬かるぬか床に育てていくのも楽しみの一つです。

 

また、「ぬか床は毎日かきまぜるもの」というイメージがある方も多いと思いますが、冷蔵庫で漬けている場合は数日に1回かき混ぜればよく、1週間ぐらい放置しても問題はなかったです。「いつも通り漬けたのに今日はおいしくないな」と思ったときだけ、手入れすればいいので案外楽だなと思いました。

 

私の場合、ぬか床の変化に沿って以下のような手入れをしていきました。

ぬか床が水っぽいと感じたときは「加える」
漬けた野菜から出た水分でぬか床がゆるくなったら「出汁昆布」と「干ししいたけ」をぬか床に加えます。余分な水分を吸ってくれる上に、旨みもでるので一石二鳥です。

 

さらに水っぽくなってきたときは、いったん漬けるのをお休みして「足しぬか用」として売られているぬかを1カップ加えて、2〜3日待ちます。

 

ぬか漬けが塩辛いときは「室温に置く」
ずっと冷蔵庫に入れているとぬか床の発酵が足りなくなり、しょっぱいぬか漬けになってしまうようです。

 

家にいるときにたまに室温に置いておくようにすると、発酵が進んでおいしくなります。また、乳酸菌がたくさん含まれている「キャベツ」を漬けると、ぬか床の中に乳酸菌が増えるのでおすすめです。

 

ぬか漬けが酸っぱすぎる、ピリピリすると感じたときは「漬けるのを休む」
ぬか床が発酵しすぎると、乳酸菌が増えすぎて酸っぱくなったり、炭酸ガスが発生してピリピリしたりします。いったん漬けるのをお休みして、多めの塩と「足しぬか用のぬか」を入れ、冷蔵庫で数日休ませます。

このように、状況に応じてお手入れを行っています。少し手間はかかるものの、手入れした分ぬか漬けがおいしくなるので、わりと楽しく続けられています。

簡単でおいしい! ワイン・ビール・日本酒に合うぬか漬け

これから家飲みのお供にぬか漬けを始めてみようと思っている人に向けて、私が今も定期的に漬けている「手間が少なくておいしい」ぬか漬けの中から、お酒のつまみにぴったりなものをピックアップしました。漬ける際のコツと合わせてご紹介します。

 

ワイン、ビール、日本酒のそれぞれに合うものを選びましたので、お好きなお酒に合わせて試していただければと思います。

<それぞれのお酒に合うぬか漬け>


【ワイン】
  ・りんご
  ・干し柿
  ・カマンベールチーズ
【ビール】
  ・長芋
  ・にんじん
  ・アボカド
【日本酒】
  ・なす
  ・ゆで卵
  ・豆腐

ワインには「りんご」「干し柿」「カマンベールチーズ」

意外に思われるかもしれませんが、ぬか漬けの酸味のある味わいはピクルスとも少し似ているため、実はワインとも相性が良かったです。

 

ピクルスっぽい味わいの「きゅうり」「セロリ」「ミニトマト」などがワインに合いますが、いずれも夏の野菜なので……秋から冬には「フルーツ」と「チーズ」のぬか漬けがおすすめです。

りんご(漬け時間:24~36時間)

芯を取り除いて6つ割りにし、皮のままぬか床へ入れて丸1日漬けます。皮を上にして漬けると色が抜けにくく、鮮やかな赤色が残ります。

干し柿(漬け時間:24~48時間)

生の柿のぬか漬けもおいしいのですが、手に入る期間が短いのです。そこで、代わりに干し柿をぬか漬けにしてみたところ、生の柿以上の味わいになり、驚きました。

 

作り方は簡単で、干し柿のヘタの部分を取り除いて、ぬか床に入れるだけ。丸1日経つと、固く縮まっていた干し柿がぬか床の水分を吸って大きく膨らんでいます。干し柿を漬けたあとはその甘みがぬか床に溶けこみ、まろやかになったように感じました。

カマンベールチーズ(漬け時間:24~48時間)

手のひらサイズのものを4等分に切り、そのまま漬けます。干し柿は漬けると柔らかくなりますが、チーズは表面が固くなって燻製したような味わいになります。

 

***

ワインは、青森県・下北半島のサンマモルワイナリーの白ワイン「Kanon」を。

 

ラベルのイラストに惹かれて購入したのですが、少し甘みがあるけれどすっきりとした飲み口でさわやかな酸味があり、フルーツにもチーズにもよく合います。

りんごは、余分な水分が抜けたためか食感はサクサクとして心地よく、表面にほんのりと塩味とぬかの風味が付き、果肉は濃縮されたように味わいが濃くなります。

 

今回、干し柿と一緒にドライフルーツの「いちじく」も漬けてみました。甘みの強いドライフルーツなら干し柿じゃなくても合いそうだと思ったのですが、予想どおりでした。固かったいちじくがぬか床の水分と旨みを吸って、まるでシロップ煮のような高級感のある食感と味わいに。

また干し柿は、カマンベールチーズと一緒にいただくと中毒性のある危険なおいしさになり、どんどんワインがなくなってしまいます。ご注意ください。

 

実を言うと、普段の私はもっぱら日本酒とビールばかり飲んでいて、自宅でワインを飲むことはほぼありませんでした。しかし、りんご、干し柿、カマンベールチーズのぬか漬けを口にしたとき「これは間違いなくワインに合う!」と確信し、思わずワインを購入してしまったのです。さまざまな食材のぬか漬けを試してみたことで、家飲みの楽しみ方も幅が広がったように思います。

ビールには「長芋」「にんじん」「アボカド」がおすすめ

ビールのおつまみにおすすめのぬか漬けは、やや浅漬けで、野菜自体のおいしさを楽しめるタイプのものです。

長芋(漬け時間:24~48時間)

よく洗って汚れを落とし、水気を拭き取ったら「ヒゲ根」と呼ばれる細い根を取るためにコンロの直火で軽く炙ります。皮は剥かずに縦半分に切ってから、表面に塩を揉み込んで24時間以上漬けます。

にんじん(漬け時間:24~48時間)

よく洗って、皮のまま縦半分に切り、表面に塩を揉み込んで24時間以上漬けます。

アボカド(漬け時間:12~24時間)

皮を剥きタネを取って半割りにし、種がついていたほうを下にして、ぬか床にそっと埋めるようにして漬けます。

 

味がしみこみやすいので、12時間以上漬ければ食べられます。食べる前にぬかを洗い流すときに崩れやすいので、やや固めのものを選ぶとよいです。

 

***

ビールは「熊野古道麥酒」を選びました。カラメルっぽい香りがしてコクのある「アンバーエール」というタイプのビールです。

香りも泡立ちも豊かなビール……いただきます!

ぬか漬けにするとにんじんの甘みを強く感じ「生のにんじんってこんなにおいしいのか」と驚きます。長芋もシャキシャキの食感が心地よく、ほんのり塩味と旨みがついていていくらでも食べられそうです。

 

そしてアボカド! ねっとりとした食感に酸味と塩味が加わり、クリームチーズかと思うほど濃厚な味わいに。ビールとの相性が最高なことは言うまでもありません。

日本酒には「なす」「ゆで卵」「豆腐」を合わせるのが好き

ぬか漬けのぬかは、もともと米を精米するときに出るものですから、米から作られる日本酒と合わないはずがありません。

なす(漬け時間:48時間~)

ヘタを取って縦半分に切り、塩を揉み込んで2日以上漬けます。2日以上じっくり漬けたものが私は好きです。りんごと同じように、皮を上にして漬けると色鮮やかに漬かりやすいです。

ゆで卵(漬け時間:24~48時間)

ゆで卵を作って殻をむき、粗熱が取れてからぬか床に入れ、24時間以上漬けます。私はレンジで作れるゆで卵器を使っています。これで作ると殻も剥きやすくて便利です。

豆腐(漬け時間:24~48時間)

半丁をキッチンペーパーに包み、重しをして数時間水切りをします。新しいキッチンペーパーに取りかえて包んだままぬか床に入れ、24時間以上漬けます。

 

***

 

お酒は、私のふるさと、山形県・庄内地方の「初孫 大吟醸 秘蔵初孫」を。

固くしまってチーズのような味わいになった豆腐、ゆで卵は燻製されたような風味になり、長めに漬けたなすにはぬか床の旨みがしみこんでいます。

 

いずれもやや個性が強めのぬか漬けですが、どっしりとした味わいの大吟醸がぬか漬けの個性を受け止めてくれるようでした。

ぬか漬けは今後も気楽に続けていきたい

ぬか漬けを始めてよかったことは、野菜の「旬」を意識するようになったことです。

 

栽培方法の進化で1年中手に入る野菜も多いですが、旬ではない野菜はぬか漬けにすると食感が悪かったり、味が薄かったりします。それに気づいてからは旬を意識して野菜を買うようになり、「もうすぐ冬だからかぶを漬けたいな」というように、季節が移り変わるのが楽しみになりました。

 

今回ご紹介したのは秋から冬にかけて手に入りやすい食材ですが、夏であればミニトマトやミョウガ、オクラ、キュウリのぬか漬けも、簡単でおいしいのでおすすめです。

ぬか漬けはおつまみに限らず、ご飯のおかずにも小腹が空いたときのおやつにもなります。帰宅が遅くなった日の夕食に、メインのおかずは買ったお惣菜だとしても、ぬか漬けの小鉢を添えるだけで食卓が彩り豊かになるのがうれしいですね。

 

適度に手を抜く方法もわかってきたので、今後もできる範囲で続けていきたいと思っています。

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