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川柳の作り方|歴史や由来、俳句との違いと作る際のポイントを解説

楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2023年1月11日 10時0分

川柳の作り方|歴史や由来、俳句との違いと作る際のポイントを解説

川柳の作り方|歴史や由来、俳句との違いと作る際のポイントを解説

川柳は、江戸時代の娯楽として誕生し、現代でも手軽に始められる趣味として、シニア世代をはじめ多くの人に親しまれています。「5・7・5」のリズムにあわせて詠む詩ですが、あまり細かいルールやその歴史については知らないという人も多いのではないでしょうか。 ここでは、川柳の歴史や俳句との違い、実際に川柳を作る流れについてまとめていきます。また、実際に行われた川柳コンテストで入選した作品も紹介しています。川柳を基本から知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

川柳とは

川柳とは

川柳とは、5・7・5のリズムかつ口語で、人情や人生などを滑稽に表したり、人や社会を風刺したりする詩です。合計17音から成る詩は、俳句とともに世界で最も短い定型詩のひとつといわれています。

川柳の歴史や由来は?

川柳という言葉自体が浸透したのは、明治時代後半頃からです。それまでは「川柳風狂句(きょうく)」や「狂句」と呼ばれていましたが、江戸時代の句の選者、創始者の柄井川柳(からいせんりゅう)の名に由来します。

 

川柳のルーツになるものは日本に昔から存在した「和歌」です。和歌は、5・7・5・7・7のリズムで詠まれていましたが、のちに上の句(5・7・5)と下の句(7・7)に分けて詠むようになります。

 

1600年代後半~1700年代前半には、下の句に対して上の句部分を付け加える「前句付け(まえくづけ)」が、江戸時代の庶民の娯楽として親しまれていました。この上の句の5・7・5のみを考える前句付けの遊びから発展して、現在の川柳の形になったといわれています。人の世や社会を風刺した滑稽な句が多く、新たな庶民の娯楽となっていたようです。

俳句との違い

川柳と似たものとして、よく「俳句」があげられます。川柳と俳句はどちらも和歌をルーツとしており、両者の形式は、5・7・5を並べた詩であることには違いはありません。

 

しかし、両者には以下のように異なる点があります。

川柳と俳句の違い

川柳と俳句の違い

 

 

なお、上記のような違いがあるものの、これはあくまで基本的な形式の違いです。俳句の中には、季語や切れ字や音数にこだわらない無季俳句・自由律俳句もあります。

 

川柳と俳句は、同じ和歌から生まれた詩ですが、和歌から俳諧連歌(俳諧)に変遷後、以下のように分かれました。

 

● 俳句:俳諧の発句(最初の一句)が引き継がれたもののため、季語や切れ字といった発句の決まり事がそのまま引き継がれた

 

● 川柳:俳諧の平句(最初から三番目までと最後以外の句)が引き継がれたため、発句の制約がない

 

俳句は、挨拶的要素を多く含んだ発句を受け継いだ一方で、川柳には制約がなく、自由なテーマやユーモアが盛り込まれたのです。

基本の川柳の作り方

基本の川柳の作り方

川柳を作る(詠む)際は、以下3つの流れに沿って作っていきます。

 

●テーマを決める
●ストーリーを膨らませる
●5・7・5のリズムにのせる

テーマを決める

まずは川柳で詠みたいテーマを決めることから始めましょう。ポイントは、テーマをいくつも盛り込むのではなく、身近で想像しやすい1つのテーマに絞ることです。

 

例えば、仕事・家族・夫婦・恋愛・友人関係・上司部下・定年・後悔など、幅広くあげられます。

 

17音という短い詩の中に、複数のテーマを入れることは難しいでしょう。さらに、川柳は社会や人の感情を描写する詩とされているため、自分が実際に経験したことや、喜怒哀楽の感情が含まれた事柄を題材にすると、より読み手の共感を呼びやすくなります。

ストーリーを膨らませる

テーマを決めたら、そのテーマについてストーリーを考え、膨らませていきます。

 

ストーリーを膨らませるポイントは、「自分または他者といった人間を行動させ、その結果どうなったか」を思い浮かべることです。実際に起こったことをベースとすると考えやすいでしょう。

 

川柳は、俳句のように切れ字や季語を気にすることなく、比較的自由に表現できるため、表現が浮かびすぎて1つにまとまらないといったことも起こり得ます。

 

しかし、「人に行動させ、その結果どうなったか」に沿ってストーリーを当てはめるだけでも、それらしい作品に仕上がるでしょう。

5・7・5のリズムにのせる

ストーリーが決まったら、いよいよ5・7・5のリズムにのせて川柳を作り上げていきます。川柳には「字余り」や「字足らず」といったあえてリズムを崩す方法もありますが、最初のうちは基本のリズムに則って作ってみましょう。

 

リズムを大切にする川柳では、音数の数え方もポイントです。以下の4つの音に注意して作りましょう。

音数のルール

音数のルール

 

 

音数を意識すると、ストーリーをリズムにのせることがむずかしいと感じる人も多いかもしれません。まずはざっくりと、5・7・5に近い言葉を並べ、後から微調整をすると作りやすくなるでしょう。

より魅力的な川柳を作るために考えるポイント

より魅力的な川柳を作るために考えるポイント

基本の作り方にも慣れ、川柳をより魅力的に仕上げたい場合に考えるべきポイントは以下の3つです。

 

●川柳の3要素を取り入れる
●テーマを見直す
●読み手の想像を掻き立てる

 

基本を抑えたうえで、ワンランク上の川柳を作りたい方はぜひ参考にしてみてください。

川柳の3要素を取り入れる

川柳の3要素とは、「うがち」「軽み」「おかしみ」です。それぞれの意味は以下のとおりです。

 

●うがち:本来は「穴を開ける」という意味。表面からは見えにくいものや、見落としがちな事柄に光を当てること。
●軽み:サラリと述べた句から、奥行きや広がりを感じさせること。
●おかしみ:じわりと湧いてくるようなおもしろみ。自然なユーモアを感じさせること。

 

上記であげた要素は、単体で考えるのではなく、3つあわせて1つの句に活かすと考えましょう。この3つの要素が重なる句が詠めるようになると、川柳の奥深さをより味わえるようになるはずです。

テーマを見直す

川柳のテーマ選びは非常に重要です。自分にとっての詠みやすさはもちろん、読み手にとっても共感しやすく、ユーモアを感じやすいテーマを選ぶことがポイントになります。

 

川柳は社会や人事を描写するため、現在の社会で巻き起こっている事象や、人間関係のあるあるなども人気のテーマです。例えば、2020年のコロナ禍では、その状況を象徴する「おうち時間」「リモートワーク」「マスク」などが多くの共感を呼ぶ題材となりました。

読み手の想像を掻き立てる

川柳は、説明をしすぎずに読み手の想像を掻き立てるように詠むのがポイントです。

 

17音しかない短い詩であるため、ついつい伝えたいことをストレートに表現したくなるものです。しかし、川柳は比喩や倒置法、擬人法などさまざまな技法を用いたり、あえて表現を濁したりして、読み手の思うままに想像をさせる方がハイレベルな句とされています。

 

こうした川柳の技法や表現方法は、自分で考えるだけではなかなか一定以上のアイデアが浮かびにくいもの。より魅力的な句を作るためには、他人の作品からインスピレーションを得たり、自分の句を見せてアドバイスをもらったりすることもコツです。

川柳によく使われる技法

川柳によく使われる技法

川柳には、よく使用される表現技法がいくつかあります。適切な場面で技法を使うことで、言葉に深みを与えたり読者の想像を掻き立てたりと、より奥深い川柳を作れるのです。

 

川柳でよく使われる表現技法の一部を紹介します。

川柳の表現技法の例

川柳の表現技法の例

 

川柳には、表現レベルを高めるさまざまな技法があるため、テーマやストーリーにあわせて取り入れましょう。

川柳は身近な事象をテーマにした誰でも挑戦できる詩

川柳は、自分の身の回りで起こった出来事や、自分自身が感じた喜怒哀楽などをテーマにしています。俳句のような季語や切れ字といった決まりもなく、自由な表現が可能なことから、誰でも気軽にチャレンジできる詩として多くの人に親しまれています。

 

特に定年退職後のシニア世代に人気で、時間的余裕ができた頃の新しい趣味として川柳を始める人も多いようです。

 

シニア世代の娯楽といえば、川柳だけにとどまりません。時間に余裕ができたからこそ、これまではなかなか行けなかった旅行やレジャーに出かけてみたり、ゴルフや釣りなど新たな趣味を開拓してみたりするのも素敵です。

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※この記事は2022年11月時点の情報をもとに作成しております。

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