NFCとは?スマホやカードをかざすだけで使える便利な機能をわかりやすく解説!
楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2023年4月4日 10時0分
私たちの生活は、さまざまな技術のうえに成り立っています。スマホやカードをリーダー(読み取り機)にかざすだけで使える「NFC」も便利な機能を持った技術のひとつです。ここでは、NFCについて、仕組みやメリット、注意点などを今後の展望を交えて解説します。
そもそもNFCとは?
NFCとは、「Near Field Communication(近距離無線通信)」の略で、近づけて使う無線通信規格のことです。スマホや交通系ICカードなどに搭載されており、決済や認証に使われることもある通信技術です。NFCが搭載されたデバイス同士を近づけるだけで情報のやり取りもできます。
最近では、クレジットカードにも搭載されるようになりました。ほかにも端末と周辺機器との認証にも使われており、利用が大きく広がっていることがわかります。
NFCの仕組み
NFCは電波を利用して、NFCを搭載したデバイス同士で通信できる仕組みとなっています。小さなICチップに内蔵される形で利用されますが、NFCの機能は大きく分けると、以下の3点です。
- カードエミュレーション
- リーダー・ライター
- 端末間通信
(1)カードエミュレーション
NFCを搭載したデバイスは、ICカードやICタグと同じようにリーダーにかざすだけで使えます。「カードのように振る舞うこと」から、カードエミュレーション機能と呼ばれます。スマホひとつでVisaやMastercardのクレジットカードが間接的に使える「楽天ペイ(※)」が代表例です。
※対象端末は、NFC(TypeA/B)機能搭載のAndoroid™端末となります。
(2)リーダー・ライター
NFCでは、ICカードやICタグからデータの読み書きを行えます。リーダー機能・ライター機能と呼びますが、これがNFCを支える便利な機能のひとつです。この機能で、ポスターなどに埋め込まれたICタグを読み込み、お店のクーポンやキャンペーン情報を表示させられます。
(3)端末間通信
NFCは搭載されたデバイス同士を近づけるだけでデータのやり取りができる技術です。近づけないと通信ができない性質から、高いセキュリティ性能があります。
NFCでできること
上述の3点の機能を持つNFCは、さまざまな場面で利用されます。実際にNFCが利用されているのは、以下のような場面です。
- キャッシュレス決済
- デバイス同士のデータ通信
- パスワードなしで周辺機器とペアリング
(1)キャッシュレス決済
NFCを搭載したスマホがあれば、簡単にキャッシュレスで決済ができます。そのため、スマホひとつあれば、クレジットカードや交通系ICカード、ポイントカードとして使うことが可能です。決済も簡単に素早く終わらせられ、ショッピングにも便利に活用できます。
(2)デバイス同士のデータ通信
NFCの機能を活用すれば、画像データやアドレス、スケジュールなどを簡単にデバイス同士で共有できます。高いセキュリティ性能が確保されています。
最近では、ネットを介してモノやサービスにつなげられる「IoT(Internet of Things)」にもNFCの通信技術が使われています。
(3)パスワードなしで周辺機器とペアリング
NFCを搭載したデバイスは周辺機器とパスワードなしでペアリングできます。そのため、Wi-FiやBluetooth機器などをペアリングする際に必要だった手間はかかりません。また、セキュリティ性能も担保されており、安心して利用可能です。
今後も、IoTなどの技術革新が進み、デバイス同士で通信する機会も増えることが予想されます。ペアリングする手間が省けるNFCがより活用されれば、私たちの負担も減ることでしょう。
NFCとFeliCaの違い
NFCには主要規格が3つあり、規格ごとに特徴や使われる場面が異なります。海外では、「TypeA」や「TypeB」の規格が主流となっています。一方、日本で代表的な通信規格は、ソニーが開発した「FeliCa」です。以下の表で、NFCの主要規格TypeA/BとFeliCaの違いをまとめたのでご覧ください。
NFCのTypeA/BとFeliCaの違い
NFCのメリット
NFCの通信技術は、私たちの生活にさまざまな利便性をもたらします。ここでは、NFCの技術的特徴を3点説明します。
- 近づけるだけで利用できる
- 幅広い機器に活用できる
- セキュリティ性能が高い
(1)近づけるだけで利用できる
NFCは、近づけるだけで利用できる通信技術です。また、通信を高速で行えるため、瞬時に通信を必要とする場面で利用できます。例えば、キャッシュレス決済や電車の切符・定期券、また飛行機などのチケット購入が挙げられます。操作も簡単で、誰でも利用できる点もメリットです。
(2)幅広い機器に活用できる
NFCの通信技術は、小さなICチップを搭載すれば利用できるため、幅広い機器に活用できます。代表的なものはスマホですが、今ではスマートウォッチやリストバンドにもNFCが搭載されています。IoTが進めば、さまざまな機器にNFCが搭載され、より私たちの生活は便利になることでしょう。
(3)セキュリティ性能が高い
NFCは、セキュリティ性能の高さでも注目される通信技術です。通信そのもののセキュリティはもちろんのこと「近づけないと利用できない」という点で誤操作も防げます。そのため、今では運転免許証やマイナンバーカードにも利用されています。
NFCの注意点
NFCの通信技術も万能ではありません。NFCには向いていない場面も存在します。ここからは、NFCの注意点について、以下の2点を解説します。
- 遠隔の利用に向いていない
- 大容量の通信に適していない
(1)遠隔の利用に向いていない
赤外線通信、Bluetooth、Wi-Fiなどと比べても、NFCは通信可能な距離が最も短い無線通信です。そのため、NFCの通信技術は、遠隔の通信サービスには向いていません。今後も、さまざまな機器に搭載し、幅広い活用法が期待されますが、近づかなければ使えないため、機器との距離に注意しましょう。
(2)大容量の通信に適していない
NFCは、最大の通信速度が847kbps(※)であり、Wi-Fiの最大通信速度6.9Gbpsの約8千分の1です。そのため、NFCは大容量のデータ通信には適していません。基本的には、小さな容量のデータの通信に利用されています。
(※)bps=1秒間に送受信できるデータ容量の単位で、1Gbps=1,000Mbps=1,000,000kbps=1,000,000,000bpsとなります。
NFC対応のスマホとは?
NFCはスマホに搭載され、とくに決済の場面で利用されてきました。ここからは、自分のスマホがNFCに対応しているかどうかを調べる方法やiPhone・Androidとの関係性を解説します。
自分のスマホがNFC対応かどうかの調べ方
自分のスマホがNFC対応かどうかを確認するには、方法が2つあります。どちらもすぐに確認できる方法です。なお、iPhoneはiPhone7以降の機種すべてにNFCが搭載されているので、ここではAndroidに絞って解説します。
- 「クイック設定」から確認する
- 公式サイトから確認する
(1)「クイック設定」から確認する
まず、「ステータスバー」を下にスワイプして「クイック設定パネル」を表示しましょう。そのときNFC設定のアイコンが見つかれば、NFC対応の機種であるとわかります。ステータスバーを非表示にしている場合でも、NFC対応機種なら設定画面の「無線とネットワーク」からNFC設定ができるようになっているので、NFC搭載機種であるかどうかがわかります。
(2)公式サイトから確認する
ほかにもスマホメーカーの公式サイトでも、NFC対応機種を確認することが可能です。この場合、公式サイトにアクセスし、自分のスマホのスペック情報まで遷移します。スペック情報の中には、NFCの対応有無の記載もあるので、そこで確認できるでしょう。
iPhoneとNFC
iPhoneでNFC機能が活用されている例として、「Apple Pay」やアプリ版交通系ICカードが挙げられます。iPhoneでは、iPhone7以降のすべての機種にNFCが搭載されており、対応しているアプリも数多く登場しています。また、Apple WatchにもNFCが搭載されており、iPhoneとの親和性が高いことが特徴です。
AndroidとNFC
Androidでは、「おサイフケータイ」でNFCが活用されています。おサイフケータイは、チャージを介しての決済を可能としているほか、今では、機種に対応したスマートウォッチも登場しており、利用される幅が広がっています。
NFCの今後はどうなる?
NFCにはこのようにさまざまな可能性があり、ビジネス上の拡大はこれからといったところです。NFCを使った世界のモバイル決済サービス市場は、2026年には約398億ドルになると予想する調査会社もあります。2020年比で倍増という見通しです。また日本では、キャッシュレス決済やマイナンバーカードの普及とともに、NFC市場は大きく広がりを見せています。
今後も、IoTなどの技術革新により拍車がかかり、NFCの通信技術の利用は爆発的に広がることでしょう。時代の進化とともに、私たちの生活はより便利になりますが、NFCを使いこなすことも大切です。時代の流れに後れを取らないよう、私たち自身が技術に対応していくことも求められます。
NFCが使えるAndroidスマホがあれば、スマホだけで楽天カードのタッチ決済ができるようになります(一部条件あり、詳しくはこちら)。楽天ペイアプリをダウンロードして、楽天カードによるタッチ決済を設定すれば準備は完了です。普段のショッピングでスマホがお財布代わりになり、たいへん便利です。
※この記事は2023年3月時点の情報をもとに作成しております。
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