成人年齢引き下げの理由は? メリットや注意点、18歳でできることも紹介
楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2023年7月5日 10時0分
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成人年齢引き下げの理由は? メリットや注意点、18歳でできることも紹介
成人(成年)年齢が引き下げられた理由や、引き下げにより変わることについて解説します。また、成人年齢が引き下げられたことによるメリットや注意点についても紹介するので、成人年齢の引き下げによる影響や18歳でできることが知りたい方はぜひご覧ください。
成人年齢引き下げの理由は?
日本では1876年以来、成人年齢は20歳と定められてきました。しかし、2022年4月1日より、成人年齢が18歳に引き下げられています。
その背景には、公職選挙法で選挙権年齢などが18歳以上と改正されたことや、国民投票の投票権年齢が18歳以上と引き下げられたことがあります。市民生活に関する基本法である民法においても18歳以上を大人として取り扱うのが適当ではと議論が進み、改正に至りました。
なお、世界的に見ても成人年齢を18歳とする国は多く、成人年齢のデータがある187の国や地域のうち、18歳以上を成人年齢とする国・地域は141でした(2008年8月5日時点)。例えば、イタリア、オーストラリア、オランダ、ドイツ、香港、ロシアなどはいずれも選挙権年齢も成人年齢も18歳です。
日本も18歳を成人年齢とすることで18歳、19歳の自己決定権を尊重し、積極的な社会参加を促すことになると期待されています。
成人年齢引き下げで何が変わった?
成人年齢が18歳に引き下げられたタイミングで、今までは男性は18歳以上、女性が16歳以上と定められていた婚姻可能年齢が、男女ともに18歳以上になりました。
成人年齢の引き下げにより変わったことはほかにもいくつかありますが、成人年齢の引き下げとは関係なく、20歳以上にならないとできないこともあります。変わったことと変わらないことについてみていきましょう。
18歳になってできること
成人することは、父母の親権に服さなくなることを意味します。そのため、今までは親権者の同意なしにできなかったことが、18歳になると本人の意思でできるようになりました。
例えば、18歳以上になると本人の意思で次の契約を結べるようになります。
- 携帯電話を購入する
- 賃貸住宅を借りる
- クレジットカードを申し込む
- マイカーローンを組む など
いずれも、法的に有効な契約を本人の意思で締結できるようになります。しかし、実際の契約には所定の審査があるため、場合によっては契約を結べないことがあります。
また、10年有効のパスポートを取得できるようにもなりました。
ただし、何でも自由に決めることが常に正しい結果になるとは限りません。重要な事項の意思決定は親権者などの家族と話し合い、周囲の意見を聞いたうえで判断しましょう。
20歳にならないとできないこと
成人年齢の引き下げとは関係なく、次の事柄は20歳にならないとできません。
- お酒を飲む
- タバコを吸う
- 競馬やオートレースの投票券を購入する
上記は健康被害やギャンブル依存症対策などの観点で、従来の年齢制限が維持されています。
成人年齢引き下げによるメリット
![](https://www.rakuten-card.co.jp/minna-money/topic/article_2307_80200/img/img_80200_02.jpeg)
成人年齢が引き下げられたことで、若い方にとってメリットとなることもあります。主なメリットとしては、次の点が挙げられます。
- 本人の意思で早く独立できる
- 取得できる国家資格が増える
それぞれのメリットについて見ていきましょう。
本人の意思で早く独立できる
未成年は親権者の同意なしに一人暮らしの賃貸契約をすることはできません。しかし、成人すれば父母の親権に服さなくてもよくなるため、法律上は本人の意思で独立できます。そのため、早く独り立ちしたいと考えている方には成人年齢の引き下げはメリットでしょう。
そのほか、18歳になればクレジットカードを申し込むことも可能です。ただし、所定の審査があるため、必ずしも発行されるわけではない点には注意しましょう。
取得できる国家資格が増える
医師や公認会計士、司法書士などの免許も、合格して所定の登録などを実施すれば18歳で取得することが可能です。早期から将来を見据えて計画的に人生を歩めるので、就きたい職業や従事したい仕事内容が決まっている方にはメリットといえるでしょう。
ただし、難関資格を取得しても、実務経験が不足していると判断されるときは就職先が見つかりにくくなることがあります。早期に資格を取得することも素晴らしいことですが、経験を積み、実力を着実に身につけることも大切です。
成人年齢引き下げによる注意点
未成年による契約に関しては、親権者は未成年者取消権を主張することができます。そのため、未成年の子供が親権者の同意なくお金を借りてトラブルが生じたときも、親権者は取消権を主張してその契約自体をなかったことにすることが可能です。
しかし、18歳以上が成人となったため、18歳以上の方の契約に関しては、親権者は未成年者取消権を主張できません。万が一、18歳や19歳の子供が締結した契約によりトラブルに巻き込まれても、子供自身が対応することになります。
未成年者取消権は、未成年者を保護するための権利です。未成年者の消費者被害を抑止する効果が期待されますが、18歳以上には適用されなくなるため、契約などは本人の責任で行わなければなりません。
成人になったら「契約」「お金」の管理はしっかりと!
![](https://www.rakuten-card.co.jp/minna-money/topic/article_2307_80200/img/img_80200_03.jpeg)
成人年齢が18歳に引き下げられたことで、18歳になったら自己責任で契約を結ぶことができるようになりました。万が一トラブルに巻き込まれても、未成年ではないため親権者が未成年者取消権を主張することはできません。すべての責任はご自身で負うことを理解し、特に契約に関しては慎重になることが大切です。
また、18歳以上になると自らの意思でお金を借りることやクレジットカードを申し込むこともできるようになります。自由に使えるお金が増えると考えるのではなく、お金についての責任が増えたと理解し、適切に管理することが大切です。
※この記事は2024年2月時点の情報をもとに作成しております。
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