投資信託とETFはどっちを選ぶ?それぞれの特徴や違いを解説!
楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2023年7月27日 10時0分
投資信託は初心者におすすめの投資先です。ETFも投資信託の一種ですが、証券取引所に上場していますので、株式と同様に取り引きできます。単に投資信託というときは、一般的に上場していない投資信託を指します。ここでは、投資信託とETFの違いやメリット、注意点を解説します。
投資信託とは
投資信託とは、投資家から集めたお金をひとまとめにして投資のプロが運用し、その運用益を投資家に分配するものです。
集めたお金をどのように運用するかは投資信託ごとに異なります。例えばインデックスファンドと呼ばれる投資信託は、日経平均株価やTOPIXなど特定の指数に連動した値動きを目指します。指数が上昇しているときは、投資信託の基準価額も連動して上昇します。
一方、アクティブファンドと呼ばれる投資信託は、指数を上回るパフォーマンスを目指します。インデックスファンドと比べて、大きなリターンを得られる可能性がありますが、逆に大きな損失を被るリスクもあります。
いずれにしても、投資信託は預貯金と違って元本が保証されている商品ではないので注意しておきましょう。
ETFとは
ETFとは、「Exchange Traded Funds」の頭文字をとったもので、上場投資信託とも呼ばれます。投資信託の一種ですが、株式と同じように証券取引所に上場しているので、株式と同じようにリアルタイムの値動きで売買が行われるのが特徴です。また、投資信託同様、元本が保証されている商品ではないので注意しておきましょう。
日本の証券会社でも海外ETFの取り扱いがありますが、ここでは国内ETFに絞って話を進めます。
投資信託とETFの違い
ここからは、投資信託とETFの違いを見ていきましょう。
価格変動のタイミング
投資信託は1日1回基準価額が決まるため、注文した時点では約定金額がわかりません。ETFは決められた取引時間中であれば、リアルタイムに価格が変動し、お好みの取引価格で注文できます。
指値注文や成行注文の可否
ETFは「○○円以下になったら100株購入する」「△△円以上で100株売却する」という指値注文ができます。価格を指定しないで売買する成行注文も可能です。
一方、投資信託は注文を締め切ったあとで基準価額を計算するため、「○円で△口」という形の指値注文はできません。
最低購入金額
ETFは株式と同様、株価に応じて何口購入するかで金額が決まります。例えば1口1,000円のETFで、最低購入口数が10口の場合は、1万円が最低購入金額です。
一方で、投資信託は金額指定の購入ができます。証券会社によっては100円から受け付けているため、「○○を100円分購入する」という買い方が可能です。
種類の豊富さ
楽天証券の投信スーパーサーチには、楽天証券で取り扱うすべての投資信託、2,630件が登録されています。一方、日本取引所グループのレポートによると、東京証券取引所に現在上場しているETFの銘柄は279件です。(ともに2023年7月5日現在)
購入時の手数料
投資信託は種類によって手数料が異なります。ノーロードと呼ばれる投資信託は購入時の手数料が無料です。
楽天証券では、全投資信託、ノーロードで提供しています。
※ IFA(金融商品仲介業)のお客様は買付手数料無料化の対象外です。
ETFは株式と同様の売買手数料がかかり、その金額は証券会社によって異なります。ただし、必ずしも手数料がかかるわけではありません。「約定代金(株価×株数)10万円以下は手数料無料」や、「NISA口座なら手数料無料」という証券会社もありますし、もともと対象銘柄の売買手数料が0円というETFの銘柄もあります。
楽天証券では、売買手数料0円で取引する方法が、3つあります。
- 国内株式手数料コースを「いちにち定額」に設定する。1日の約定代金合計100万円まで取引手数料が0円になります。
- 手数料0円ETFを取引する。185銘柄が対象です。( 2023年6月8日時点)
- NISA口座で取引する。
保有時の手数料
ETFも投資信託も、保有している間、運用管理費用(信託報酬)がかかります。これは総資産から毎日差し引かれるもので、別途支払うものではありません。多くのETFは、投資信託と比べると信託報酬が低く設定されています。
売却時の手数料
投資信託を売却するときは、信託財産留保額がかかります。これは、投資信託を途中で抜けることに対するペナルティのようなものです。信託財産留保額が無料の投資信託もあります。ETFは購入時と同様、証券会社ごとに定められた売買手数料がかかります。
投資信託のメリットと注意点
ここからは、投資信託のメリットや注意点をチェックしていきます。
メリット
金額買付で少額から投資できる
投資信託は「1,000円分」など、金額を指定した買付ができます。証券会社によっては100円から購入可能なので、少額からの投資が可能です。
積立がしやすい
投資信託は証券会社の積立機能を利用して、毎月決められた日に、決められた口数もしくは金額を買い付けることが可能です。1度設定しておけば継続して購入できるので、手間がかかりません。
つみたてNISAの制度を利用すれば、得られた収益が非課税になるというメリットもあります。つみたてNISAの対象となる投資信託は限られていますが、すべて売買手数料無料の商品なので、複数の銘柄を毎月購入したとしても購入時の手数料が抑えられます。
種類が豊富
先述したように、投資信託はETFと比べて種類が豊富です。インデックスファンドだけでなくアクティブファンドもあるので、上手に組み合わせることで指数以上のリターンが得られるかもしれません。
注意点
指値注文ができない
投資信託はETFのように指値注文ができません。注文時に基準価額がわからないのは注意したい点です。
アクティブファンドに要注意
インデックスファンドに比べて、アクティブファンドは値動きがわかりにくい傾向にあります。指数を超えるパフォーマンスを目指しているため、うまくいけば大きなリターンが得られますが、逆もまた然りで大きく損失が出てしまうリスクもあります。
また、インデックスファンドに比べてアクティブファンドは運用管理費用が高いのも注意したいところです。全資金をアクティブファンドにつぎ込むのではなく、インデックスファンドと併用しての運用をおすすめします。
ETFのメリットと注意点
一方、ETFにはどのようなメリットと注意点があるのでしょうか。
メリット
リアルタイムで値動きが見える
注文時点で基準価額がわからない投資信託とは違い、ETFはリアルタイムで値動きを知ることができます。1日のうちでも上がり下がりするので、その日のうちに利益確定することもできます。
値動きがわかりやすい
ETFは指数に連動しているため、指数の上がり下がりをチェックすることで、ETFの値動きもわかります。
コストが安い
ETFは投資信託と比べて運用管理費用が安いです。運用管理費用は保有している間かかるものなので、長期的に見ると運用管理費用が低い商品のほうがお得ともいえます。
注意点
分配金の再投資ができない
投資信託では分配金を自動的に再投資することで、複利効果を得ることもできます。ETFの分配金は株式と同様に払い出されるため、取り扱う証券会社にもよりますが、再投資できないことがほとんどです。
投資信託とETFは、それぞれどのような人に向いている?
投資信託とETFには一長一短があり、万人に対してどっちが良いといい切ることはできません。それぞれどのような人に向いているか、ご紹介します。
投資信託が向いている人
投資初心者
投資がまったく初めてという人には、投資信託をおすすめします。証券会社によっては100円から始められますし、値動きが1日1回だけなので、焦らずに注文を出せるからです。100円ずつ10種類の銘柄を買うような分散投資もできます。まずは投資信託を買ってみるという実践から始めるのが良いでしょう。
じっくり積立投資をしたい
投資信託は積立投資しやすいというメリットがあります。毎月決まった時期にいくらずつ積み立てるといった設定ができるので、1度仕組みを作ってしまえば、あとはある程度放っておいてもOKです。
たくさんの選択肢から選びたい
ETFと比べて投資信託は種類が多く、たくさんの商品から選ぶことができます。少額から購入できるので、いろいろな投資信託を少しずつ購入することも可能です。
つみたてNISAを活用したい(※)
つみたてNISAは年間40万円までの枠内で、指定された投資信託が売買できる制度です。その投資信託から得られた利益は非課税です。厳密にはETFも制度の対象になっているのですが、種類が限られていて、つみたてNISAでは購入できない証券会社もあります。
※2024年以降はNISAの制度が新しくなります。つみたてNISAは「つみたて投資枠」となり、年間投資枠や非課税保有限度額の増加も予定されています。これにともない、取り扱いETFの種類の変動もあるかもしれません。最新の情報は金融庁のホームページでチェックしてみましょう。
ETFが向いている人
リアルタイムで取り引きしたい
ETFと投資信託の最大の違いは、リアルタイムで取り引きできるかどうかです。指値注文ができるので、自分の好きな値段で買いたい人にはETFが向いているでしょう。デイトレードができるのもETFの魅力です。
低コストで運用したい
ETFは投資信託よりも保有している間にかかる運用管理費用が低いため、低コストでの運用が可能です
一般NISAを活用したい(※)
一般NISAは年間120万円までの枠内で、指定された株式と投資信託が売買できる制度です。ETFの購入もでき、取引で得られた利益は非課税です。
※2024年以降はNISAの制度が新しくなります。
自分にあう投資方法を見つける
投資信託とETFにはそれぞれの良さがありますが、注意しておきたい点もあります。どちらの特徴も理解したうえで、自分にあった投資方法を見つけると良いでしょう。いずれにしても、投資の基本は分散投資です。全財産を1つの商品につぎ込むのではなく、さまざまな商品を分散して購入することをおすすめします。
楽天証券では投資信託やETFを購入するときに楽天ポイントを使うことができます。楽天カードクレジット決済や楽天キャッシュ決済で、投資信託を積立できるサービスもあります。
※この記事は2023年7月時点の情報をもとに作成しております。
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