NFTの始め方。仕組みや購入方法、購入時の注意点について解説
楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2023年12月4日 10時0分
マネーや金融サービスの世界ではFinTechの発展が注目されています。中でも注目されているブロックチェーンを使った技術は、ビットコインなどの暗号資産をはじめとして広く認知・利用されるようになりました。 そして新たに、ブロックチェーン技術を活用した仕組みとして登場したのが「NFT」。デジタルコンテンツの取り引きを中心に、その適用ジャンルを広げつつあります。NFTは知識があれば、誰でも購入や販売などの取り引きに参加できます。NFTの始め方や注意点をくわしく見ていきましょう。
NFTとは
NFTとは、代替不可能なデジタル情報としてブロックチェーン上に記録される仕組みのことで、デジタルコンテンツの唯一性や保有者であることを証明します。「Non-fungible token(ノンファンジブル・トークン)」の頭文字を取って略した言葉で、日本語では「非代替性トークン」といいます。
最近よく使われるのは「NFTアート」というワード。NFTと紐付けることで、例えば画像データがオリジナルであることや、自分が正当にデータを保有していることを証明できます。
NFT登場の背景
油絵などの絵画は、芸術作品として高い価値を持つことがあります。それが本物であるか複製・偽物であるかは取引価格に大きく影響するでしょう。
デジタルデータとして作成された画像の中にも、有名なアーティストの作品があります。しかしデジタルデータの場合、もともと作成されたデータと、コピーによって作成されたデータの間には違いがありません。そのため、もともとのオリジナルデータをNFTと紐付けることにより、それが唯一の本物であることの証明にしようとする動きが広がったのです。
NFTの歴史
NFTが利用されるようになったのは、2017年頃から。「CryptoPunks(クリプトパンク)」と呼ばれる、NFTアートのシリーズが登場しました。1万種類におよぶ、24×24ピクセルのデジタルキャラクター画像からなり、それぞれがNFTアートとして取り引きされています。
同じく2017年に「CryptoKitties(クリプトキティーズ)」というNFTゲームも登場しました。ゲーム上で仮想的な猫を繁殖させていくのですが、それぞれの猫はNFT化され、収集や販売が可能となっています。
さらに2017年にはNFTのマーケットプレイス「OpenSea(オープンシー)」がサービスを開始。クリエイターがNFTアートを販売したり、NFTアートの所有者間で売買取引をしたり、といったことが盛んになりました。
2021年になると、高額な取り引きにも注目が集まるようになります。クリスティーズのオークションで、Beepleの「 Everydays: the First 5000 Days」というNFT作品が約75億円で落札されました。またTwitterの創業者のひとり、ジャック・ドーシーの最初のツイートが、約3億円で落札されたことも大きな話題となりました。
NFTの仕組み
ブロックチェーン
まずはNFTを支える、ブロックチェーンの仕組みから見てみましょう。ブロックチェーンは、ブロックと呼ばれる一定期間ごとに暗号化された取り引きの記録が、鎖のようにつながったものです。各ブロックには、以前のブロックの内容から導き出される、いわば合い言葉のような「ハッシュ値」というものが書き込まれています。あるブロックの内容が改ざんされたとしましょう。すると、それ以降のブロックのハッシュ値をすべて変えなければならなくなります。こうした仕組みによりブロックチェーンは、改ざんが困難な仕組みとなっているのです。
暗号資産との違い
ブロックチェーンは、ビットコインなどの暗号資産を支える仕組みでもあります。暗号資産とNFTの違いは、NFTが非代替性トークンだということです。この「非代替性」という点が、ビットコインなどの暗号資産との違いとなっています。
ビットコインは通貨のように使用され、それぞれのビットコインは代替可能。取り引きを繰り返しても、手元にあるのは、量は違うかもしれませんが同じビットコインです。一方NFTの特徴は、非代替性。一つひとつのNFTは唯一のものとして区別されます。
なお、トークンはもともと「証拠、代用硬貨、商品券」といった意味を持つ言葉。NFTは、ブロックチェーン上で発行された、ほかとは区別されるデータです。
紐付ける、関連付けるとは
NFTは、紐付けられた特定のアートやゲームキャラクターの唯一性を担保します。NFTとデジタルコンテンツの紐付け・関連付けは、NFT上にコンテンツの情報を書き込むことで行われます。デジタルコンテンツのデータを保存しているサーバーのURLを、暗号化して記録するといったことがなされるのです。
例えばNFTアートの場合、デジタルデータとしての画像などがあり、それがブロックチェーン上で発行されるNFTと紐付けられているということになります。
NFTの購入方法
NFTを購入するには、NFTマーケットプレイスと呼ばれるプラットフォームを利用します。NFTの取り引きができるマーケットプレイスはいろいろありますが、ここでは取引量が多いことで知られる「OpenSea(オープンシー)」のケースを見てみましょう。
まず、支払いに必要な暗号資産を用意します。NFT取り引きの決済では、「イーサリアム(ETH)」のような暗号資産が使われます。暗号資産(仮想通貨)取引所に口座を開設して、必要な暗号資産を購入しましょう。
次に準備するのは、暗号資産ウォレット。暗号資産を使った取り引きで必要になります。中でも、よく利用されているもののひとつが「MetaMask(メタマスク)」です。スマホアプリとして使ったり、ブラウザの拡張機能としてインストールしたりできます。
使い方としては、まずここに取引所から購入した暗号資産を移しましょう。準備ができたら、ウォレットをOpenSeaに接続します。するとOpenSeaにアカウントが開設され、NFTを購入できるようになります。取り引きの際には「ガス代」と呼ばれる手数料がかかるので、事前に確認しておくと良いでしょう。
楽天NFTで購入する場合、手順は簡単です。楽天IDがあれば取り引きをスタートできます。決済には暗号資産(ETH)のほかに、クレジット決済での購入も可能です。暗号資産やウォレットの準備が必須ではないため、手軽にNFTを購入できるようになっています。
NFTの出品方法
NFTは購入するだけでなく、出品して販売することもできます。OpenSeaにアカウントをつくって、すでにNFTを保有しているとしましょう。保有するNFTの一覧から出品したいものを選び、「Sell」ボタンを押すと出品の手続きが始まります。販売する際には、固定価格で売るか、オークション方式で売るか選択可能です。価格や期間などを設定すれば、出品できます。
自分で作成したNFTを出品する場合は、例えばOpenSeaのメニューの中から「Create」を選択することでNFTの作成を始められます。NFTを作成するには、まず使用するイラストや動画、音楽などを用意しましょう。対応するファイル形式は、JPGやMP4など決まりがあるので、前もって確認しておく必要があります。次に、コレクションと呼ばれる場所にアップロードして、作品情報を記入。利用するブロックチェーンの種類などを選びます。最後にNFTアイテムとしての登録が完了すれば、出品が可能です。
NFTを始めるメリット
デジタル化が普及した現代では、画像や音楽、動画など、さまざまなデジタルコンテンツの保有が当たり前になってきています。NFTはそうしたデジタルコンテンツに唯一性を与え、コピーされたものと区別することで、オリジナルのデータに特別な価値を持たせられるようになります。NFTの導入により、オリジナルであることや唯一性などが証明できるようになれば、特定のデジタルコンテンツがより高い価値を持つものとして流通するようになるでしょう。
NFTはデジタル資産の唯一性を証明します。一種の証明書ともいえますが、紙でなくデジタル媒体であることが特徴です。ブロックチェーンの仕組みを利用しているため、改ざんが難しいという点がメリットでしょう。NFTの中には高い価値を持つものがありますが、デジタル形式であるため、紛失や破損のリスクが比較的低くなっています。コレクションの保管場所についてあまり気にしなくて良いというのも、NFT利用のメリットとなるでしょう。
NFTを始める際の注意点
NFTアートを購入する際に知っておきたいのは、そのNFTに紐付けられた画像などが、本物と証明されているかどうかの確認が必要だということです。
デジタルデータは基本的に、同じものをいくらでもコピーできます。そして、ある画像をNFTアートにすることは、誰にでも可能です。こうしたことから、NFTアートだからといってすべてが本物とは限らないというリスクがあります。NFTを販売している企業や個人の信頼性などに注意しましょう。知らずに偽物を購入してしまうと、実際より価値の低いものにお金を多く払うことになる可能性があります。
法的な問題も重要です。NFTアートに関しては、「保有」や「所有」といったような言葉とともに使われることがありますが、デジタルデータには法的な「所有権」は発生しません。またNFTの購入は、かならずしも所有権を手に入れたことにはなりません。購入者の権利については、個々の契約などによって規定されます。NFTを購入することで何ができるようになるのか、どのような方法で利用できるのかという部分には注意が必要です。
NFTでコレクションをつくろう
NFTの取り引きを繰り返すと、自分のアイテムが増えていくことになるでしょう。作品の収集が進むと、コレクションを整理したくなります。例えばOpenSeaでは、「マイコレクション」という機能があります。これは、コレクションの名前やロゴ、説明などが設定できるというもので、SNSとの連携も可能です。コレクションをつくったら、そこへアイテムを追加していきましょう。またNFTで「コレクション」という場合、NFTアートのブランドやシリーズを指すことがあります。例えば、CryptoPunksやEtherRockなどが有名です。
NFTは新たな市場を形成し、これから拡大していくことが期待されています。
NFTをこれから始めたいという方は、楽天NFTをチェックしてみるのも良いかもしれません。NFTを公式ショップで購入したり、個人間マーケットプレイスで取り引きしたりと、NFTを楽しめる環境が整っています。
※この記事は2023年11月時点の情報をもとに作成しており、NFTは今後の法令改正等によって異なる取扱いとなる場合がございます。
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