クレジットカードの海外旅行保険とは?補償内容や利用付帯と自動付帯の違い、使い方を紹介
楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2024年2月6日 10時0分
海外旅行をする際には、万が一のトラブルに備えて海外旅行保険に加入すると安心です。海外旅行を心置きなく楽しむためにも、万全な補償を付けて準備しておくと良いでしょう。 海外旅行保険は、保険会社が取り扱うものや、クレジットカードに付帯しているものもあります。利用する際のメリットや注意点があるため、有効活用できるように出発前にしっかり理解しておきましょう。 ここでは、クレジットカードに付帯している海外旅行保険の補償内容やメリット、利用方法などを解説します。
海外旅行保険とは
海外旅行保険とは、海外旅行中にケガや病気になったときや、携行品の盗難や物品の破損、他人にケガをさせてしまったなどトラブルが発生した際に補償が受けられる保険のことです。
ほかにも、航空機の遅延で余分にかかった交通費や宿泊費、手荷物の到着が遅れて購入した生活必需品などの補償を受けられる商品もあります。
補償内容や保険金額は加入している商品により異なりますが、補償対象期間は自宅を出発してから、海外旅行を終えて自宅に戻るまでが一般的です。
クレジットカードに付帯している海外旅行保険では、通常、一般カードよりもゴールドカードやプラチナカードといったステータスの高いカードの方が充実した補償内容になっています。
海外旅行保険のメリット
海外旅行保険に加入すると、海外で起こるさまざまなトラブルに対する補償を受けられます。加入した場合の具体的なメリットを確認していきましょう。
高額な医療費の補償に対応している
海外の医療費は日本と比較して高額になるケースがあります。例えば、外務省によるとニューヨーク市マンハッタン区でケガや病気で入院した場合、1日で1万から2万ドルの入院費がかかることもあるようです。
高額な医療費をすべて自己負担でまかなうのは大変なため、海外旅行保険で医療費補償を受けておくと安心です。
また、海外旅行保険によっては「キャッシュレス診察」が受けられるものもあります。キャッシュレス診察とは、海外旅行先で医療費を自己負担せずに治療を受けられるサービスです。医療費は保険会社やカード会社などから直接医療機関に支払われるため現地で支払う必要がありません。
クレジットカードに付帯している海外旅行保険でも、キャッシュレス診察に対応しているものがあります。
24時間365日、日本語でのサポートを受けられる
海外旅行では「ケガや病気になり医療機関を受診したい」「手荷物の盗難に遭った」「ホテルの備品を壊してしまった」など困った事態に陥ることがあります。
病院の受付で身体の状況を説明したり警察で被害状況を細かく話したりするのは、慣れた言語でないと難しいものです。そのようなトラブル時にサポートセンターに連絡すると、24時間365日、日本語で対応してもらえるサービスもあります。
万が一のときにすみやかに相談できるよう、サポートセンターの電話番号を控えておくと良いでしょう。
オーダーメイド補償を付けられる
保険商品によっては、必要な補償だけを選んだり、補償を組み合わせたりすることも可能です。例えば、クレジットカードに付帯している海外旅行保険を利用する場合、補償額が少ない項目を充実させたいときがあります。
海外旅行保険では、追加したい補償項目や金額だけを選べるオーダーメイドプランに対応しているところがあるため補償の不足を補えます。
海外旅行保険を利用するならクレジットカード付帯が便利
手持ちのクレジットカードに海外旅行保険が付帯している場合は、有効に活用すると良いでしょう。そのためには、対象となる補償内容の理解が大切です。
クレジットカードに付帯している補償内容はカードによって異なりますが、ここでは一般的にカバーされている補償項目を紹介します。
クレジットカード付帯の海外旅行保険補償内容
死亡・後遺障害
死亡・後遺障害保険は、海外旅行中に起きた事故によるケガや病気が原因で、死亡または後遺障害が生じた場合に補償されます。ただし、意図的に発生させた揉め事や犯罪などによる場合は補償されない可能性もあります。
また、補償を受けられるのは、「事故発生日から180日以内に死亡または後遺障害が生じた場合」など、条件が決められているのが一般的です。
疾病・傷害治療費
疾病・傷害治療費は、海外旅行中のケガや病気の治療を受けた際にかかった医療費などが補償されます。疾病・障害治療費は、ケガの治療費補償である「傷害保険」、病気や感染症などの治療費補償である「疾病保険」の2つで構成されています。
クレジットカード付帯の海外旅行保険の中には、ケガの場合と病気の場合で支払われる保険金の限度額が異なるものもあるため、カード会社に確認しておきましょう。
賠償責任
賠償責任保険は、海外旅行中に誤って他人にケガをさせたときや、他人のものを破損させたりしたときの補償を受けられます。
例えば、「ホテルの客室の備品を壊した」「部屋中を水浸しにしてしまった」「レンタル旅行用品を破損させた」場合など、法律上の損害賠償を請求されたときに補償対象になります。
携行品損害
携行品損害保険は、海外旅行中に手荷物が事故により破損したり、盗難に遭ったりしたときに受けられる補償です。渡航先によっては、日本よりも治安の悪い国や地域もあり、ひったくりや置き引きといった被害に遭うケースもあります。携行品損害保険で、身の回りのものの補償を付けておくと安心です。
ただし、携行品損害保険は「1回の旅行につき20万円まで」や「携行品1個あたり10万円まで」など限度額が設けられていることが多く、限度額を超えた分は補償対象外になります。また、「損害額のうち3,000円は自己負担」など、自分で支払わなければならない自己負担額があらかじめ決まっている場合が多いです。
救援者費用
救援者費用保険は、ケガや病気で入院・死亡したときに、家族が駆けつけるために要した費用を補償する保険です。
具体的には、救援者の航空運賃や宿泊料、渡航手続費、そのほか現地での諸雑費のほか、海や山で遭難や、搭乗中の航空機などが行方不明になったときに捜索や救助をするための費用が支払われます。
ただし、7日以上など一定日数以上の入院が必要であり、犯罪や無免許運転、闘争行為による入院・死亡は補償対象外となる点に注意が必要です。
航空便遅延
航空便遅延保険は、搭乗する航空機の出発が遅れたり欠航や運休になったりしたために、予定外の宿泊料や食事代がかかった場合の補償です。また、トラブルにより手荷物が一定時間以上届かなかった際に購入した着替えなどの日用品の購入費用も補償を受けられます。
ただし、補償される内容や費用は契約している海外旅行保険の内容によって異なりますので、事前に確認しておくと良いでしょう。
クレジットカード付帯のメリットと注意点は?
ここまでで紹介してきたとおり、海外旅行保険に加入すると万が一の際にさまざまな補償が受けられます。続いては、クレジットカードに付帯している海外旅行保険のメリットや注意点を紹介します。
クレジットカード付帯のメリット
クレジットカード付帯の海外旅行保険には、保険料の支払いや加入手続きが不要で、ショッピング保険も付帯しているというメリットがあります。
保険料を別途支払う必要がない
クレジットカード付帯の海外旅行保険は、カード会社が提供している加入者向けサービスのひとつなので、加入する際に別途料金を支払う必要がありません。
一般的な海外旅行保険は、補償内容に応じた保険料の支払いが必要になるため、クレジットカードに付帯された海外旅行保険を利用するとコストを抑えるのに役立ちます。
海外に行くたびに手続きをしなくて済む
一般的な海外旅行保険は、海外に出向くたびに加入手続きが必要ですが、クレジットカード付帯の海外旅行保険はカードを持っていれば補償を受けられます。ただし、後に詳しく解説しますが、「利用付帯」の場合は旅行代金等をそのクレジットカードで支払うことが条件になります。
とはいえ、保険会社の窓口やインターネットの加入サイトなどで手続きをする必要がないのは、渡航前の手間が省けて便利です。
ショッピング保険が付いている
海外旅行保険ではありませんが、クレジットカードならではの保険として「ショッピング保険」が付いています。ショッピング保険は、クレジットカードで支払った商品が破損したり盗難に遭ったりしたときに補償を受けられる保険で、国内だけでなく海外で購入した商品も対象です。楽天プレミアムカードでは「動産総合保険」という名称で自動付帯しています。
「購入日から90日」「1個1万円以上」など補償期間や免責金額、年間の補償限度額が決められているのが一般的です。
なお、ショッピング保険も海外旅行保険の携行品損害と同様、一定金額の自己負担額がかかる場合が多いです。
クレジットカード付帯の注意点
クレジットカード付帯の海外旅行保険には利用者にとってさまざまなメリットがありますが、気をつけたい注意点もあります。
「自動付帯」と「利用付帯」の違いや、複数枚のクレジットカードを持っている場合の補償額の計算方法を確認しておきましょう。
「自動付帯」と「利用付帯」がある
クレジットカード付帯の海外旅行保険は、「自動付帯」と「利用付帯」の2つのタイプがあります。「自動付帯」はカードを持っていれば自動的に補償が受けられる保険のことで、「利用付帯」のはカード会社が定めた一定の条件を満たす必要がある保険のことです。
利用付帯の条件には以下のようなものがあります。
- 出国前に「宿泊を伴う募集型企画旅行」の旅費をカードで支払う
- 出国前に電車や航空機、バス、タクシーなどをカードで支払う
なお、出国後に現地で交通機関の代金をカードで支払っても対象になることがありますが、そこまでの行程が無保険状態になる場合はおすすめできません。
海外旅行保険をクレジットカード付帯のもので対応したい場合は、まず「自動付帯」か「利用付帯」かを確認し、利用付帯の場合は条件を満たせるよう宿泊費や旅費の支払いなどを検討しましょう。
複数枚持っていても補償額には限度がある
複数のクレジットカードを保有しており、それぞれに付帯している海外旅行保険を同時に利用する場合、すべての補償額の合計が補償されるわけではありません。
一般的には、保有するクレジットカードの中で最も高額な補償額を限度として、各カードの限度額に応じて按分(あんぶん)して計算します。例えば、以下の3枚のカードを持っていた場合で考えてみましょう。
【死亡・後遺障害保障】
- Xカード:3,000万円
- Yカード:1,000万円
- Zカード:1,000万円
補償額が最も高いXカードの3,000万円が保険金額になります。例えば補償を受ける額が3,000万円だった場合、Xカードから1,800万円、YカードとZカードから600万円ずつが支払われます。
クレジットカード付帯で利用する方法を紹介
海外旅行中に起きた損害などを、クレジットカード付帯の海外旅行保険で補償を受ける場合の請求方法を解説します。具体的な手続き方法はカード会社により異なりますが、ここでは一般的な流れを紹介します。
- 渡航先で代金を立て替え払いする
- 医師の診断書や治療費の明細書などの必要書類を準備する
- 有効期限内に保険デスクへ相談する
クレジットカード付帯の海外旅行保険で補償を受ける場合、医療費を一度自分で立て替えて支払うのが一般的です。ただし、キャッシュレス診察に対応している保険であれば現地での自己負担はありません。
トラブル発生後にサポートセンターへ連絡し、診断書や明細書など請求に必要な書類を確認します。そして帰国後、請求期限内(多くは30日以内)に保険デスクへ連絡し手続きをとります。
海外旅行保険はクレジットカード付帯を有効活用しよう
クレジットカード付帯の海外旅行保険には、保険料の支払いや申し込み手続きが不要で、カードを持っていれば補償を受けられるなどのメリットがあります。
ただし、「利用付帯」の場合は旅行代金や交通費などをクレジットカードで支払うことが条件になっているため、まずはお手持ちのクレジットカードが自動付帯なのか利用付帯なのかを確認してみましょう。
クレジットカードに付帯している海外旅行保険だけでは補償が不足する場合は、一般の海外旅行保険による追加補償も検討してみてください。
なお、楽天カードにも海外旅行傷害保険が付帯しています(※)。事前申し込みは不要で、24時間365日いつでも日本語でサポートを受けられます。楽天カードではカードランクによって補償内容の充実度が異なるため、より手厚い補償を付けたい方は楽天ゴールドカードや楽天プレミアムカードがおすすめです。
※保険が有効となるためには、楽天カードをお持ちの方がカード決済の条件(ご利用条件)を満たしている必要があります。
※この記事は2024年1月時点の情報をもとに作成しております。
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