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「とうとうこの日が来た」今月18歳になった高校生の知事選“推しへの1票”に込めた思い 鹿児島

MBC南日本放送 / 2024年6月24日 19時40分

MBC

来月7日の投票日に向けて選挙戦がスタートした鹿児島知事選。立候補したのは、届け出順に、新人で元自民党県議の米丸麻希子さん(49)、新人で元看護師の樋之口里花さん(52)、現職で2期目を目指す塩田康一さん(58)の3人で、いずれも無所属です。

期日前投票すでに始まっていますが、4年前の前回、投票率は50%を割り込みました。特に若者の投票率が低迷する中、今月18歳になり、選挙権を得た高校3年生がいます。初めての1票に込めた思いを取材しました。

(北村さん)「高校3年生です。普段は県内の中高一貫校で生徒会長をしています」

鹿児島市の鹿児島修学館高校3年生で、生徒会長を務める北村祐理さん。今月7日、18歳の誕生日を迎えたばかりです。

17歳最後の日、鹿児島市で開かれたトークイベントで、若者の選挙離れについて同年代の参加者と考えました。

(参加者)「応援したいから入れるっていうのがまずはある」
(北村さん)「逆にいかないのは応援したい人がいないから?」
(参加者)「そうかも」

「若者の政治離れ」は投票率にも表れています。20歳以上だった選挙権年齢は2016年に18歳以上に引き下げられました。

前回の知事選の投票率を年代ごとでみると、18歳・19歳で投票した人の割合は33.77%。20歳から24歳までの29.17%に次いで低く、3人のうち2人が投票に行かなかった計算になります。

(北村さん)「なぜ投票に行かないのかというと、推しの候補、応援したい候補がいないから。投票しても変わらないという考えがある」

北村さんは、1票を投じたい「推しの候補がいない」ことが政治離れの要因の1つだと考えています。

(北村さん)「希望を持って臨んでいい。選挙は僕たちのそばにある友達のような存在だと思っている」

学校を終えると、北村さんには別の顔が…8歳のころから10年間、続けている日本舞踊です。

生徒会長に日本舞踊と、充実した高校生活を送っているように見えますが、学校での人間関係が上手く築けず、つい最近まで不登校を繰り返していました。

(北村さん)「人間関係でトラブルがあると、目の前が真っ暗になるような経験を何回かしている。過呼吸みたいになることも」

そんな姿を見守ってきたのが、日本舞踊の師匠・宮田さんです。

(日本舞踊の師匠 宮田さん)「(落ち込む)周期があるよう。10年付き合っていると。春先とか。そういうときは声をかけて一緒に歩いたりしている」

北村さんが抱えてきた「社会での生きづらさ」。克服したいと考えていた時、ある夢が芽生えました。きっかけは、中学3年生の時に動画サイトで見た国会議員の対談。

政治家が自分の主張を熱く語る姿を見て心を打たれ、「自分の体験を社会に役立てたい」と、政治家を志すようになったといいます。

(北村さん)「本当に困っている人、本当に苦しんでる人のそばに立ち、ともに涙を流せる人っていうのが、政治家に求められる一つの力だと思う。自分もこの経験を伝えることで、誰かを勇気づけられたらいいと思う」

さっそく、街頭で道行く人にあいさつする“辻立ち”にもチャレンジしたといいます。

(北村さん)「1時間辻立ちをしたら、帰るときに足が曲がらなかったっていうのが、最初の“政治活動”」

(日本舞踊の師匠 宮田さん)「本当にこの子はずっとそう。昔からそう。何かしら“政治活動”している」

さらに…。

(北村さん)「『ここが不安 鹿児島県の未来』というテーマで考えてほしい」

北村さんは去年9月、同年代の仲間と悩みを語り合う「日本学生連盟」を立ち上げました。毎月1回、校則の見直しから学校生活の困りごとまで、自由に意見を交わします。

(高校3年生)「ほかの市から自転車通学になった。毎朝10キロくらい。バスがなくなったから不便」

(高校3年生)「将来、お金を稼いでいい暮らしができるためだけの学校になっている。窮屈な環境」

(北村さん)「(不登校を)克服できていない状況だが、同年代の皆さんと教育や学校について意見交換できて自分の考えも深まり、とてもありがたかった」

今月7日、18歳の誕生日を迎えた北村さん。期日前投票所に姿がありました。

(北村さん)「とうとうこの日が来た。緊張している」

投票用紙を受け取り、記載台へ。念願だった「初めての1票」を投じました。

Q.推せる人はいた?
(北村さん)「いた。今回の知事選には『推せる』候補がいた。期日前投票に挑む気持ちもひとしおだった」

Q.知事に期待することは?
「みんなと一緒にやれるような人間性と能力どちらも持って、鹿児島の未来を明るくしてほしい」

夢への思いもいっそう強くなったようです。

(北村さん)「夢は日本をよくすること。そのための手段として、何としても政治家になりたい」

政治家を志す18歳が託した初めての1票。その思いは候補者に届くのでしょうか。

知事選の投票日は来月7日。期日前投票は一部を除き、来月6日まで行われています。

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