徳田虎雄氏が死去 地元・徳之島住民の受け止めは？「厳しい一面もあったが、心優しい兄だった」 鹿児島

MBC

徳田虎雄さんのふるさと・徳之島の住民は訃報をどう受け止めているのでしょうか？徳之島町から中継です。

こちらは1986年、徳田虎雄さんが48歳のときに開設した、徳之島徳洲会病院です。

ここから歩いて10分ほどの場所に徳田さんが卒業した亀津中学校があります。今回の訃報を受け、徳之島では驚きと悲しみの声が広がっています。

徳之島の住民は涙ぐみながら感謝の言葉を口にしました。

「知らなかった。島のために尽くしていただいて、頑張ってもらったので感謝、ありがたい」

別の女性は、離島やへき地に医療施設を積極的に作った徳田さんを「偉大な人」と話しました。
「偉大な人。病院を設立していただき、すごくお世話になっている」

設備、人材ともに不足する奄美群島を中心に、病院やクリニック20施設を整備してきました。その功績が認められ、徳田さんは徳之島3町すべてで名誉町民となっています。

伊仙町の大久保明町長です。

大久保町長は徳田さんにあこがれて、徳洲会病院に医師として勤務した経験があります。

（伊仙町　大久保明町長）「いよいよこの日が来たかと、非常に残念。私はずっと徳田先生のところにいた。（20代の頃）一生ついていこうと決断した」

徳田さんは難病ALSの闘病中だった2012年に、徳之島をはじめ奄美の島々を訪ねて住民と交流しました。

当時、取材で同行しましたが、病気の影響で声を出すことはできないものの、相手の目を力強く見つめていました。

その闘病生活の様子を知る、妻・秀子さんの弟・長川哲也さんは「厳しい一面もあったが、心優しい兄だった」と振り返ります。

（徳田さんの義弟　長川哲也さん）「計4～5回（見舞いに）行っているが、最初は文字盤で話もできた、最後は全然（会話できない）。笑うとか厳しい顔するとか表情でしか本人の意思はわからなかった。亡くなった以上は安らかに眠ってほしい」

ふるさと徳之島では徳田さんの死を悼む声が広がっています。