台風１０号（午前１１時推定位置）鹿児島県内の暴風・波浪・高潮の特別警報は解除 引き続き土砂災害に厳重警戒を

MBC

強い台風10号は29日午前8時ごろ薩摩川内市付近に上陸し、その後出水市付近にあると推定されます。現在、県本土の大半が風速25メートル以上の暴風域に入っています。大隅地方では総雨量が500ミリを超えたところもあり、土砂災害の危険度が高まっています。

県内に出されていた暴風や波浪などの特別警報は午前10時半にすべて解除されました。薩摩、大隅、種子島・屋久島地方の大半でひきつづき土砂災害に厳重な警戒が必要です。

強い台風10号は、29日午前1１時には天草市付近にあって、１時間におよそ１５キロの速さで北へ進んでいるものと推定されます。中心気圧は９６５ヘクトパスカル、最大瞬間風速は５５メートルです。

現在、薩摩、大隅地方の大半が風速25メートル以上の暴風域に入っています。大隅地方では、降り始めからの総雨量が500ミリを超えている所があり、薩摩、大隅、種子島・屋久島地方の広い範囲で土砂災害の危険度が高まっています。台風は今後も非常に強い勢力を維持したまま北上し、九州に上陸するおそれがあります。薩摩、大隅、種子島・屋久島地方では、大気の状態が非常に不安定となっており、30日昼過ぎにかけて、局地的に非常に激しい雨が降り台風の動きが遅いため、総雨量がさらに多くなるおそれがあります。また、竜巻などの激しい突風のおそれもあります。

29日これまでに最大瞬間風速は枕崎市で51．5メートル、西之表市で42．1メートル、鹿児島市で38．8メートルを観測しています。

29日午前7時20分までに出水市では時間雨量88ミリの猛烈な雨を観測しています。

26日の降り始めからの総雨量は錦江町で577．5ミリ肝付町で568ミリ南大隅町で461ミリ鹿屋市で407．5ミリです。

このあと30日午前6時までに予想される24時間雨量は多い所で、薩摩、大隅地方で600ミリ種子島・屋久島地方で200ミリです。

線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。気象庁は29日午前5時過ぎに薩摩地方に線状降水帯発生情報を出しています。

県内に出されていた暴風・高潮・波浪の特別警報はすべて解除されました。

現在、警戒レベル4相当の土砂災害警戒情報が伊佐市、鹿児島市、鹿屋市、枕崎市、阿久根市、出水市、西之表市、薩摩川内市、日置市、霧島市、いちき串木野市、南さつま市、南九州市、姶良市、三島村、さつま町、大崎町、東串良町、錦江町、南大隅町、肝付町、中種子町、屋久島町に出されています。

気象庁は土砂災害に厳重な警戒を呼びかけています。