台風被害の屋久島 ホテル300人キャンセル、ヤクスギランドは観光客2倍に 鹿児島

MBC

推定樹齢3000年の「弥生杉」が倒れるなど、屋久島の観光地は台風10号の被害を受けました。島のホテルでは300人分のキャンセルが出るなど、影響が広がっています。

屋久島では台風10号の影響で、推定樹齢3000年の「弥生杉」が倒れるなど、被害が相次ぎました。

屋久島は秋の観光シーズンを迎えましたが、年間7万人余りが訪れる「白谷雲水峡」への道路は土砂崩れや倒木で通行止めとなっていて、縄文杉への登山コースも閉鎖されています。

島の観光協会には今月3日、通行の再開時期など問い合わせの電話やメールが130件寄せられたということです。4日の取材中にも…。

（観光客）「通行止めですか」
（担当者）「ヤクスギランドだったら」

（京都からの観光客）「あした縄文杉に登ろうと思っていたが、中止になってしまってどうしようかと考えている。海行ったりとかいろいろ周りながら楽しみたい」

宿泊施設にも影響が出ています。こちらのホテルでは、今月4日までで延べ300人分のキャンセルが出ました。

（THE　HOTEL　YAKUSHIMA　寺田隆輝宿泊支配人）「台風接近の前から客のキャンセルが屋久島の場合は増えてくる。登山などの山が復旧していないので、客の行先を案内するところに手間取っている」

人気の観光地に行けない中、今、観光客が集中しているのが、初心者向けの遊歩道が整備されている「ヤクスギランド」です。

駐車場は朝から満車で、入場者も普段の倍になっているといいます。管理する協議会は、車を複数人で乗り合わせるなど対応を呼びかけています。

（埼玉からの観光客）「（通行止め）それは知りませんでした。明日もここに来るかもです」

（東京からの観光客）「色々行けないところがあったからこそ、バスでいろんなところを回って逆に良い思い出になった」

鹿児島県や屋久島町によりますと、白谷雲水峡につながる道路の復旧のめどは立っていませんが、縄文杉への登山コースは来週にも復旧させたいとしています。