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鹿児島県警不祥事受け百条委「設置反対」の判断はなぜ? 自民党県議団 記者解説

MBC南日本放送 / 2024年9月5日 19時16分

MBC

鹿児島県警の不祥事をめぐり、県議会は百条委員会の設置を検討中ですが、最大会派の自民党は5日、「設置すべきでない」とし反対する方針を決めました。強い調査権限を持つ百条委員会は、設置されない公算が大きくなりました。

(キャスター)
百条委員会の設置をめぐっては、最大会派・自民党の対応が注目されていましたね。

(記者)
百条委員会が設置されるためには過半数の議員の賛成が必要です。まずは、それぞれの会派などの賛否について整理します。

百条委員会の設置を求める決議や動議では、議長を除く50人が採決を行います。9月5日現在、設置に「賛成」と主張しているのは、県民連合の7人と無所属の5人、共産党1人のあわせて13人。最大会派の自民党33人の判断が焦点でした。

そして自民党が5日、「設置反対」の方針を決めました。このため賛成が過半数に届かず、百条委員会は設置されない公算が大きくなりました。

(キャスター)
自民党ではどんな意見が出されたのでしょうか?

(記者)
5日の団総会は非公開で行われ、終了後、取材に応じた役員は「全会一致で賛成しないという結論に至った」と説明しました。

県警の不祥事で、前の生活安全部長の本田尚志被告は「野川本部長が不祥事を隠ぺいしようとした」と主張し、野川本部長は「隠ぺいの意図は一切ない」と否定しています。

自民党県議団には県民から「本部長の隠ぺいがあったのか、なかったのかを明らかにしてほしい」という声がよせられています。

これまでに賛成派からは「県民の声にいち早くこたえるために設置するべき」との意見もありましたが、5日の団総会で反対派から「裁判が終わっていないこともあり、百条委員会を設置してもそういった期待に応えられない」との声が上がったということです。

そのうえで自民党県議団の西高悟会長は「裁判の進み方次第では再び検討する」と今後、設置に賛成する可能性については否定しませんでした。

(キャスター)
百条委員会は設置されない公算が大きくなりましたが、そもそも、どのような特徴があるんでしょうか?

(記者)
百条委員会は罰則があることがポイントです。現在、兵庫県議会では斎藤知事のパワハラ疑惑などを調査する百条委員会が行われていますが、正当な理由がなく出頭しなかったり、証言を拒んだりすると、6か月以下の禁錮、または10万円以下の罰金が科せられることになります。

百条委員会は強力な権限を持つことから「伝家の宝刀」と言われていますが、鹿児島県議会が1880年に開設されてから144年間、設置されていません。

県警の不祥事については県民の関心も高く、県民の負託を受ける立場の県議には、百条委員会の設置に対する考えについて、丁寧に説明する姿勢が求められます。

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