“特例で”許可『仁和寺』前の高級ホテル建設計画めぐり住民らが提訴「京都の新たな町壊しの始まりだと捉えている」

　世界遺産「仁和寺」の前に高級ホテルの建設計画。住民らが提訴しました。

　訴えを起こしたのは、京都市の仁和寺周辺に住む住民ら５１人です。訴えによりますと、仁和寺の目の前にある高級ホテルの建設予定地は、本来、環境への配慮などから建設できる建物の面積（延床面積）が３０００平方メートル以内に制限されています。

　一方、今回予定されているホテルの面積は５８００平方メートルですが、建設事業者と地元の協議会が話し合いを重ねた結果、京都市は「住民の環境を害さない」などと判断。去年、特例で建設許可を出したということです。

　訴えを起こした住民らは「協議を行ったのは一部の住民らに過ぎず、合意形成はできていない」と主張していて、「ホテルが建設されると、騒音や宿泊客のマナー違反などによって住環境に被害が生じる」として、京都市らに対して建設許可の取り消しなどを求めています。

　（提訴した住民）「これが認められてしまうということは、京都各地で同じようなことがこれから起きてしまう。京都の新たな町壊しの始まりだとわれわれは捉えています」

　市はＭＢＳの取材に「訴状が届いていないのでコメントできない」としています。