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「執拗にさらし続けている」被差別部落の情報サイトめぐり… 住民男性らが「大阪府内の被差別部落の全投稿の削除」求め運営側を提訴 原告側 「被告は差別を社会的に拡大させる意図で記事・動画を公開している」

MBSニュース / 2024年7月8日 12時0分

「執拗にさらし続けている」被差別部落の情報サイトめぐり… 住民男性らが「大阪府内の被差別部落の全投稿の削除」求め運営側を提訴 原告側 「被告は差別を社会的に拡大させる意図で記事・動画を公開している」

 被差別部落の情報を網羅的に掲載したウェブサイトをめぐり、「差別されずに平穏に生活する権利を侵害されている」として、大阪府内の男性らが7月8日、府内の被差別部落に関する全ての記事や動画の削除などを求め、運営側の男性を大阪地裁に提訴しました。

 ▼記事に自宅が写り込んだ写真…大阪地裁は仮処分申し立てを認め運営側に削除命令

 神奈川県川崎市の出版社の代表を務める男性は、自らが運営する自社サイトで、地名や写真、“解説文”など、全国の被差別部落の情報を載せた記事を多数投稿。訴状によると、今年6月末時点で360か所以上が投稿されています。

 このウェブサイト上の記事で、自宅が写り込んだ写真を載せられるなどした70代男性(大阪府在住)は、「被差別部落を特定・暴露し、憲法が保障している『差別されない権利』を侵害している」として、去年11月、当該記事の削除を命じるよう、大阪地裁に仮処分命令を申し立てました。

 大阪地裁は今年5月、「現在もなおその地域の居住者だというだけで、否定的評価をするという誤った認識が根強く残っていることを踏まえると、当該記事は差別を助長するものだ」とした上で、「差別を受けることなく平穏な生活を送るという、人格的利益を侵害している」と認定。

 申し立てを認め、出版社代表の男性に対し当該記事の削除を命じました。

 ▼大阪府内の被差別部落に関する全記事・全動画の削除求め提訴

 仮処分申し立てが認められた男性は、その申し立てに続く「本訴」として、出版社代表の男性に対し、▽その自社サイト上で投稿された、大阪府内の被差別部落に関する全記事 ▽その代表男性が自社サイトとは別に運営している、被差別部落に関する動画投稿サイト上の、大阪府内の被差別部落に関する全動画 の削除を求め、7月8日、大阪地裁に提訴しました。

 原告男性は訴状で、「被告(出版社代表の男性)は、広範な人たちがアクセスする可能性があるインターネットの特性を十分認識したうえで、差別を社会的に拡大させる意図をもって、各記事や動画を作成・公開している」「執拗に被差別部落をさらし続けている態度からすれば、差別されずに平穏に生活する権利の侵害を除去・予防すべく、記事や動画の差し止めが必要」と主張しています。

 原告には部落解放同盟大阪府連も加わっていて、原告男性と同府連は、出版社代表の男性に対し計1100万円の賠償も求めています。

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