「国家賠償法上違法」アスベストで死亡した男性の関連文書を廃棄…国に賠償命令 遺族「二度と同じようなことにならないよう対策してほしい」

　アスベストで死亡した男性の関連文書を廃棄したことは違法だと指摘しました。

　判決などによりますと、兵庫県三木市の男性は２００３年、建設現場でアスベストを吸った影響で死亡し、労災認定されましたが、男性の遺族は労基署が関連文書の保存期間を延長せず廃棄したことは違法だとして、国に約３００万円の損害賠償を求めていました。

　７月１１日の判決で、神戸地裁は「労基署は国の通達を看過し、文書の保存期間を延長しなかった。著しく合理性を欠き、国家賠償法上違法だ」として、国に対し１万１０００円の支払いを命じました。

　男性の遺族は「父も労災記録も戻ってこないが二度と同じようなことにならないよう対策をしてほしい」とコメントしています。