1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「熱中症だと思ったらコロナ、その逆も」新型コロナウイルス第11波 KP.3流行 1万円以上の薬を「諦めます」の声 医師会長が警鐘

MBSニュース / 2024年7月19日 7時20分

「熱中症だと思ったらコロナ、その逆も」新型コロナウイルス第11波 KP.3流行 1万円以上の薬を「諦めます」の声 医師会長が警鐘

新型コロナウイルスの感染が拡大していて、医師は「第11波」と注意を呼びかけています。

特に夏、熱中症かと思ったらコロナ陽性。逆に、コロナかと思ったら熱中症という判断しづらいケースも発覚しているということです。

「どうやら今回、もう第11波と言っていいと思います」

新型コロナの感染拡大について危機感をあらわにしたのは、奈良県医師会の安東範明会長です。

厚生労働省によりますと、先週、全国での1医療機関あたりの感染者数は8.07人と、9週連続で増加。奈良県は7.95人と、近畿地方で最も大きい数字となっています。

ことしの新型コロナの流行状況について、安東会長は様々な項目ごとに説明していきました。


◆流行株はKP.3深刻な後遺症も…

奈良県医師会・安東範明会長「今の流行株は、近畿地方においてもオミクロン派生型のKP.3だと思います。この株は、やっぱりオミクロン株ですから、昔ほど重症化しないと思いますが、免疫をすり抜けて感染力が極めて高い、ますます高くなってるんじゃないかとも言われています。」

「もうひとつ怖いのは、この時代でも2か月以上症状が続く人が11.8%、その中には、『半年後も日常生活に深刻な支障がある人』がいるという研究結果があること。明らかに普通の風邪と違うので、感染しないに越したことはありません。」


◆薬だけで1万円以上する時代

安東範明会長は、薬をめぐる変化についても話します。

「昔は、重症化しないため薬を出しますね、ってできたんですが、今は不可能です。実は今、薬だけで1万円以上する時代が来ていて、それでも服用されますか、って相談せざるを得ないんです。」

「患者さんによっては『先生がおすすめしてくれるんだったら』と服用を選ぶ人もいます。また、『うちはお金がないから諦めます』っていう答えも実際にあるんです。」


◆先生、飲まなかったら重症化しますか?

「あるいはすごく判断が難しいことを問われる場合があります。『先生、ここは飲まなかったら重症化しますか?』って言われるんです。それはわからないですよね。

仕方がないから何回も繰り返し説明します。あまりいい表現じゃないかもしれませんが、『お金が命を決める』というのが現実になってしまった、っていうのを一つ感じて、切ない気持ちになります。」


◆熱中症×コロナ社会問題化していくのでは

安東範明会長は、初期症状で見分けがつきにくいのも夏の特徴だと話します。

「患者さんによっては熱中症だと思います、と言って来院します。『朝に熱が出て、体もだるいし』、知識ある人ほどそう言ってくるんですけども、どうもおかしい。検査を受けてくれませんか、と言ったら見事に陽性反応が出る。」

「逆に、『頭痛がして、体がだるい、コロナじゃないでしょうか』と来ますが陰性で、どう見ても脱水症状が出て、口の中は乾ききって、よくよく聞いたら熱中症。」

「医療従事者は、熱中症を念頭に置いた上で、感染症を見なくちゃいけないっていうのが、夏の感染症の特徴です。」

「去年も一昨年もそうだったんですけれど、年々暑さが厳しくなっているので、医療現場の肌感覚としては、社会問題として話題になるんじゃないかと思います。」


◆医療崩壊の危機は・・・

「ラゲブリオ(経口抗ウイルス薬)のような重症予防薬の投与が減ったということは、入院患者数が一定増えてしまうことを意味します。そこを最大の懸念と考えていて医療崩壊してはいけないと思います。」

「学校が夏休みが入り、旅行の機会も増え、お盆が待ち受けています。人の移動が増えて、ちょうど感染者のピークと重なるでしょう。疲れた、体調が悪いときはコロナをもらいやすいので、体調を整えて、栄養、睡眠をとって、その上で感染対策をお願いしたい。」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください