【斎藤知事パワハラ疑惑】元幹部が残した「陳述書」「音声データ」が百条委で調査資料として認められる
MBSニュース / 2024年7月19日 18時25分
兵庫県の斎藤元彦知事の“疑惑”に関する百条委員会。3回目の7月19日は、その内容が注目されました。
(録音された音声)「ワインをちょっとまだ私は飲んでいないので、ぜひまた。この間、イチゴ、ジャム、塩はあれですけど、また折をみてよろしくお願いします」
この音声は、おととし11月、兵庫県の斎藤知事が公務で県西部の上郡町を訪れた際の特産品のワインをめぐる関係者とのやり取りを録音したものです。斎藤知事の「パワハラ」疑惑などを告発し、今年7月に死亡した県の西播磨県民局長だった男性(60)が残していました。7月19日朝、斎藤知事はこの音声データについて、自身の発言だったと認めました。
(兵庫県 斎藤元彦知事)「特産品としての素晴らしさをPRしたいと思いますという趣旨でよろしくお願いしますというふうに言ったと。置いとくわけにもいきませんので、たしか自宅で飲ませていただいたと記憶しています」
では実際にPRしたか問われると…
(兵庫県 斎藤元彦知事)「(Q飲んだ感想はSNSで発信した?)そこはしていないと思います。機会があれば『こういうおいしいワインがあるんだよ』ということを、ぜひ言おうとは思っていました」
一方、ワインをめぐるやり取りがあった会合に出席していた上郡町の梅田修作町長は次のように述べています。
(上郡町 梅田修作町長)「その発言を“おねだり”とは感じ取っていませんでしたが、(ワインを)渡すべきだという判断に至りました、知事の発言を聞いて」
そもそも斎藤知事をめぐる「おねだり体質」や「パワハラ」などの疑惑が浮上したのは今年3月。音声データを残していた元局長が知事などに対する7つの疑惑を告発する文書を作成、配布したことがきっかけでした。斎藤知事は当初、この告発について次のように述べていました。
(兵庫県 斎藤元彦知事 今年3月)「事実無根の内容が多々含まれている。嘘八百を含めて文書を作って流すという行為は公務員として失格です」
まっこうから否定。しかし、その後、県の内部調査で文書の一部が事実だったことなどが判明。疑惑を調査するため51年ぶりに百条委員会が議会に設置されました。百条委員会での調査が進められる中、7月7日、告発文書を作成した元局長が死亡。関係者によりますと、元局長は百条委員会で証人として発言する内容をまとめた陳述書と、知事の疑惑に関する音声データを残していました。
そして、19日午後1時半、死亡した元局長が証人として出席する予定だった3回目の百条委員会が黙とうから始まりました。19日の委員会では、元局長の妻が提出していた「陳述書」と「音声データ」が調査資料として認められ、公開されました。
斎藤知事は百条委員会で陳述書などが公開されたことについて…
(兵庫県 斎藤元彦知事)「詳細を承知していませんので今コメントできないですが、適切に百条委員会で手続きを進めていっていただいていると思います」
そして改めて辞職については否定しました。
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