新幹線「５００系」２０２７年めどに廃車へ…老朽化などが理由 日本初の最高時速３００キロを実現した人気車両 ＪＲ西日本

br　日本初の最高時速３００キロを達成したＪＲ西日本の新幹線「５００系」が、２０２７年をめどに廃車することが決まりました。

　ＪＲ西日本の長谷川社長が会見で発表した、新幹線車両「５００系」の引退。「５００系」は１９９７年にデビューした、ＪＲ西日本が唯一独自開発した新幹線車両で、青とグレーの丸みがかったボディーに空気抵抗を考慮した先の尖ったロングノーズが特徴。全長２７ｍのうち半分以上の１５ｍがノーズです。

　当時世界最速の時速３００キロでの営業運転を実現し、注目を集めました。当初は「のぞみ」の車両としてデビューした「５００系」。その後、「こだま」車両として走行するようになってからは、１駅の停車時間が長くなったことを利用して、５００系こだまが２編成横並びに停車する貴重な瞬間を撮影しに来るマニアも現れました。

　さらに期間限定で、エヴァンゲリオンやハローキティなどアニメキャラクターをあしらったデザインの車両や、座席を取り払いプラレールで遊べるキッズスペースを設けた車両なども登場し、移動を楽しめる車両としてもファンを魅了しました。

　そんな鉄道ファンに人気の高い５００系ですが、２７年の時を経て老朽化が進んだことや、独自開発の部品のメンテナンスにコストがかかることなどから、２０２７年をめどに廃車することを決定したということです。

　現在走行している６編成のうち、４編成は２０２６年度までに、残りの２編成は２０２７年中をめどに廃車にする方針です。