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再び”あったらいいなをカタチにする”山根聡新社長が会見 紅麹事業から撤退 創業家の前社長は「補償をやりきることが使命」【小林製薬】

MBSニュース / 2024年8月8日 21時15分

再び”あったらいいなをカタチにする”山根聡新社長が会見 紅麹事業から撤退 創業家の前社長は「補償をやりきることが使命」【小林製薬】

(小林製薬・山根聡新社長)「紅麹事業につきましては会社として撤退することを本日の取締役会で決定いたしました」

 サプリメントによる健康被害で揺れる小林製薬。製造・販売を含め、紅麹事業から撤退することを明らかにしました。

 小林製薬が「紅麹」成分入りのサプリメントによる健康被害を公表してから4か月あまり。ことし1月から半年間の連結決算で、純利益が前の年の同じ時期と比べて8割減って14億円あまりとなり、特別損失として、製品回収の関連費用など79億円を計上したことを明らかにしました。

(小林製薬・小林章浩前社長)「創業家出身であり、本件が発生した時の社長でありました私が責任を持って、最後まで補償をやりきることが、私に課せられた使命」

 いまだ被害の全容は明らかにならず、サプリを摂取し、亡くなった104人が死亡との因果関係の調査対象となっています。そんな中、7月公表された調査報告書では、製造現場のずさんな実態や安全意識の低さが浮き彫りになりました。


◆医師やサプリ被害者は

 日本大学板橋病院の阿部雅紀教授は、紅麹サプリ摂取後に健康被害を訴えた患者をこれまで8人診ていて、うち腎疾患を起こした患者が3人いることを、ことし2月、小林製薬に報告していました。

(日本大学板橋病院・阿部雅紀主任教授)「そもそも成人で(この症状の)患者さんはそれほどやはり多くはなくて何かしらの腎臓に悪さをするようなそういう有害物質が含まれているんではないかと」

 サプリの摂取と健康被害の因果関係が強く疑われるため、危機感から、「摂取上の注意」を追記するよう求めましたが、受け入れられなかったといいます。

(日本大学板橋病院・阿部雅紀主任教授)「普通の製薬会社、医薬品を製造している会社ではやっぱりそういうことは通常ない」

 結局、小林製薬が被害を公表したのはその1か月以上あと。こうした不誠実な会社の姿勢にサプリを摂取していた60代の男性は憤ります。

(紅麹サプリを飲んでいた人)「(いまも)時々吐き気がする、頭が痛い、めまいがする」

 なぜ小林製薬が健康被害の懸念があることを把握した時点で対応してくれなかったのか?不信感が募ります。

(紅麹サプリを飲んでいた人)「尿の色と泡は治らないと医師から言われている。結局はこのサプリで体調を崩さなければ、普通だったのに・・・」


◆前社長、新社長の発言は

 会見で、専門家の助言を採用しないなど事の認識の甘さを記者から指摘された当時の社長、小林章浩取締役はこう話しました。

(小林製薬小林章浩前社長)「私の判断、スピード、力のなさだと思っています。その点深くおわびを申し上げたいと思います」

 代々創業家が経営を担ってきた小林製薬。新体制は始まっていますが、引責辞任した前社長が代表権のない取締役として残ったり、特別顧問に就任した小林一雅前会長の報酬が社内規定の4倍の月200万円と異例の待遇だったりと、財界からはガバナンス体制を批判する声も上がっています。

(経済同友会・新浪剛史代表幹事)「消費者、そしてこれだけ社会に迷惑をかけてなぜ取締役、社外取締役があのような甘い体制を是としたか。けしからんね」

 健康被害の補償については「紅麹コレステレルプ」を含む3製品の使用者が対象で、医療費や交通費、慰謝料、休業などを補償していくとしています。

(小林製薬・山根聡新社長「われわれ経営陣がその先頭に立って、その思いをやり切る。それが必要です。そして再び“あったらいいなをカタチにする”ことができる、それを許していただける会社にしたいと思います」

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