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【高校野球】春準V“逆転の報徳”及ばず…大社が今朝丸投手を攻略 勝敗わけた差は…大社・石飛監督「何が何でも勝つ、生徒の気持ちが相手を上回った」

MBSニュース / 2024年8月13日 11時5分

【高校野球】春準V“逆転の報徳”及ばず…大社が今朝丸投手を攻略 勝敗わけた差は…大社・石飛監督「何が何でも勝つ、生徒の気持ちが相手を上回った」

 甲子園球場と同じ西宮市にある報徳学園は、2年連続でセンバツ準優勝。今夏の日本一を目指す歩みを初戦でくじいたのが、出雲大社近くにある島根県立大社高校。32年ぶりに出場した夏の甲子園で勝利しました。『勝敗を分けた差』両校の監督や選手の言葉とともに振り返ります。

 全国高校野球選手権大会5日目。大会始まって初の日曜日は、名門・早稲田実業など注目のカードが多くチケットは完売。超満員の観衆が詰めかける中、第3試合で報徳学園と古豪・大社の試合が始まりました。

 先発したプロ注目の右腕、今朝丸裕喜投手は、1回表いきなりピンチを招きます。

 大社の石飛文太監督が、「今朝丸投手をイメージはしてきたが、対策できるような(レベルの)投手ではなかった」と謙遜する中、トップバッターの藤原佑選手が、「今朝丸投手を想定して、(自チームの)長身の投手に、通常より前から投げてもらって、そのボールを打つ練習はしてきた」と語ったように、各バッターがコンパクトな鋭い振りで食らいつきます。

 積極的なスイング、ヒットとフォアボールで1アウト1塁2塁として、バッターは、4番の高梨壱盛選手。しかし、速球に詰まらされてセカンドゴロ。ダブルプレーかと思いましたが、緊張感からからか、ボールが報徳内野陣の手につかず、3塁と1塁にランナーが残ります。

 このチャンスに5番の下条心之介選手がレフトへタイムリーヒット。さらにレフトからのサードへの返球が乱れる間に、1塁ランナーが判断よくホームイン。大社は報徳の守備の乱れを突いて、幸先よく2点を奪いました。


 大社の先発は、地方大会で安定感抜群のピッチングを見せた左腕の馬庭優太投手。

 「3年生になって、常に実戦を想定して練習することで、コントロールに自信がついて大きく成長できた」と話した馬庭投手は、1回から手元で伸びる速球と、大きな変化球を武器に、ストライクゾーンがやや広く設定された高低を上手く使って、報徳打線を抑え込みます。

 報徳の今朝丸投手も2回以降は復活。ストレートに食らいついてくると判断すると、変化球を巧みに使って、大社打線から三振の山を築いていきます。

 投手戦が続き、両チームとも得点を挙げられないまま、試合は,終盤に突入しました。

 試合が動いたのは7回表でした。大社は、ツーアウトランナーなしから、高橋蒼空選手、馬庭選手の連続ヒットで1、2塁のチャンスをつくると、8番園山純正選手がレフト前へタイムリーヒット、今朝丸投手から、貴重な3点目をもぎ取ります。ここで今朝丸投手はマウンドから降り、ともにチームを支えてきた間木歩投手に託します。

 その裏の報徳学園。反撃を試み、1アウト2塁3塁と絶好のチャンスをつくります。ここが勝負とみた大角健二監督、代わったばかりの間木投手の打順で、代打の切り札、中川晴登選手をバッターボックスに送り込みました。

 勝負の流れを左右する大事な場面、「やるしかないという強い気持ちで投げた」という馬庭投手の気迫が上回りました。

 インコースへの力強い速球で空振り三振。続く西村大和選手もセンターフライに打ち取って、最大のピンチを脱出します。

 それでも、報徳学園は最後の最後まで粘りを見せます。間木投手のあと、この夏大きく成長した伊藤功真投手がつないで、大社高校の攻撃を断ち切ると、9回ツーアウトから、8番安田羽瑠選手のヒットで1塁2塁として、代打の貞岡拓磨選手が、レフト前へタイムリーヒット。1点返して、なおもランナー1塁2塁と長打が出れば、同点の場面をつくります。

 バッターボックスには、7回のチャンスの場面で打ちとられたトップバッターの西村大和選手、おいこまれながらも、しぶとく三遊間に運びます。

 ショートが捕球できず内野安打となりますが、3塁ランナーがオーバーラン。ボールを拾い上げたショートの藤江龍之介選手が落ち着いてサードに送球してタッチアウト。

 “逆転の報徳”一歩及ばず。最後まで冷静に戦い抜いた大社が、優勝候補の一角、報徳学園を振り切って、見事、2回戦進出を果たしました。

 「(チーム)みんなで日本一を目指す中で、初戦敗退というのは、本当に悔しい」と語った今朝丸投手。「準備はしてきたが、相手の投手に想像以上にしっかり投げられた。打線も含めて強いチームだった」と振り返った報徳学園の大角健二監督。

 一方「本当にタフな試合だったが、最後まで仲間を信じてくらいついていったのが勝利につながった。何が何でも勝つという生徒たちのという気持ちが、相手を上回った」と語った大社・石飛文太監督。

 双方の勝利への執念が激突した試合は、大観衆の目を最後まで釘付けにする熱戦となり、大社が63年ぶりに甲子園で1勝をあげる形で決着がつきました。

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