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【紀州のドン・ファン殺害事件】無罪を訴えた元妻 検察側「完全犯罪」弁護側「小説やドラマを見ているからそう思うだけ」

MBSニュース / 2024年9月12日 17時55分

【紀州のドン・ファン殺害事件】無罪を訴えた元妻 検察側「完全犯罪」弁護側「小説やドラマを見ているからそう思うだけ」

 6年前、「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県の資産家の男性が殺害された事件。元妻の初公判が9月12日に行われました。

 12日午前、和歌山地裁で始まった初公判。須藤早貴被告(28)はノースリーブの黒のワンピース姿で法廷に現れました。

 事件はさかのぼること6年前、2018年。和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助さん(当時77)が自宅で死亡しているのがみつかりました。

 酒の販売業や金融業を営み、一代で巨大な財をなした野崎さん。和歌山県田辺市の自宅には多額の現金や貴金属が置かれていました。

 そして、女性遍歴でも有名でした。自伝では4000人の女性と交際し、30億円を貢いだと豪語。スペインの伝説上のプレイボーイになぞらえ「紀州のドン・ファン」と自称しました。

 そんな野崎さんが亡くなる3か月半前に結婚したのが、55歳も歳の離れた須藤被告でした。なぜ突然死亡したのか。事態が動いたのは野崎さんの遺体から致死量を超える覚醒剤の成分が検出されたことです。

 死亡した当日、田辺市の野崎さん宅にいた須藤被告は…

 (記者)「(野崎さんが)覚醒剤を使用しているのを何か見たこととか、そういう現場にいたことはないんですか?」
 (須藤被告)「…」

 終始、沈黙を貫きます。

 野崎さんの遺体には注射痕がなく覚醒剤との接点も見つからない中、警察は覚醒剤を口から摂取した可能性があるとみて自宅などからビールの空き瓶約2000本を押収したり、事件直前に死んだ愛犬の死骸を庭から掘り起こして鑑定したりとあの手この手の捜査を尽くしますが、容疑者特定は難航しました。

 しかし、3年後の2021年、警察はついに須藤被告を逮捕。直接的な証拠はないものの、事件当日に被告と野崎さんが数時間2人きりでいた点や、須藤被告のスマートフォンに覚醒剤の検索履歴があり、売人と接触していた点など、数々の状況証拠から須藤被告の犯行だと判断したのです。

 関係者によりますと逮捕後は否認、その後は黙秘を続けたということです。

 そして迎えた9月12日の初公判。起訴内容を認めるか否かを問われると…

 (須藤被告)「私は社長を殺していませんし、覚醒剤を摂取させたこともありません。無罪です」

 少しだけ前のめりになりながら、無罪を訴えました。

 一方、検察側は冒頭陳述で次のように主張しました。

 (検察側)「完全犯罪。被告が野崎さん殺害にあたってたくらんでいたことです」

 自殺や事故死は考え難く、財産目当てで結婚し、莫大な遺産を得るために殺害したなどと主張しました。

 一方で、弁護側は次のように主張。

 (弁護側)「遺産狙いと思うでしょう。そういう話は、小説やドラマを見ているからそう思うだけです」

 事件性と犯人性、両方を争う構えを鮮明にしました。

 謎の死の真相はどこまで解明されるのか。判決は12月に言い渡されます。

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